【銀行の投資信託】銀行で購入の投信の内48%が損した理由は銀行の経営にあり

【銀行の投資信託で損】投資信託購入前に手数料と長期保有を学ぼう

「銀行の投資で46%が損したっていうニュース知ってる?」

「投資したほうが良いって言われるけど、銀行での投資ってどうなの?」

NISAなどの口座ができて個人の投資がドンドン促進されていますが、銀行で投資信託を購入した人の46%が損していると言われています。

金融庁が大手銀行や地方銀行計29行を対象に、投信を購入した価格(販売手数料を含む)と、今年3月末時点の価格の運用損益を調べた。この結果、46%の顧客が損失を抱えていた。

引用:【読売新聞】投信、顧客46%損失抱える…株高基調でなぜ?

私が金融業界にいた頃は、日経平均が下落していた時代だったため、日本株投資信託のほとんどが損失をだしていました。

リーマンショック以降に購入した人では退職金1000万円で購入した投資信託が500万円ほどになっているのを見て絶望したことを覚えています。

しかし、現在は米国株が好調であり、株だけ見ると伸びています。

長期的に保有していれば損失が出にくい状況なのにも関わらず、顧客に損失が出ている…。一体なぜなのでしょうか?

今回は、元銀行マンとして学んだことから、銀行で投資をすると損しやすい理由を解説したいと思います。

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銀行の投資信託で損が出るのは手数料ビジネスだから

まず大切なことは、銀行は手数料ビジネスであることです。

投資をしてお客さんが儲かったらそれに連動して収益をとれるモデルではなく、お客さんに購入させることができれば、その金額の何%かを銀行の利益になるという仕組みです。

銀行は保険や投資信託の販売代理店(手数料ビジネス)

ちなみに、銀行で投資信託を購入すると、運用資金の年1%ほどは、投資信託の管理費(信託報酬)としての支払われます。

運用の管理費(信託報酬)は銀行の収益ではなく、信託銀行などの投資信託を実際に運用している企業の売上です。

銀行は、投資信託や保険の代理店みたいなものです。

販売した金額に応じて手数料が収益になるという手数料ビジネスなのです。

ネット証券よりも手数料が割高な銀行

ちなみに、ネット証券に比べて銀行の販売手数料・運用管理手数料は割高です。

銀行で投資すると100人に46人が損をしている3つの理由と儲けるために誰でもできる簡単な対策」で紹介されていますが、ネット証券と地銀で同じ投資信託を購入した場合、地銀の方が3.5%も多く運用益も出さないと黒字になりません

これは同じ投資信託なのに地銀のほうが手数料を高く設定しているからなのです。

  • ネット証券:販売手数料無料・信託報酬(運用管理費)年0.2%
  • 地銀:販売手数料2.16%・信託報酬(運用管理費)年1.566%
  • ネット証券は初年度で0.2%運用益が出ればプラスになるが、地銀だと初年度で3.726%の運用益が出ればプラスになる

ある程度投資信託について勉強した方は銀行で購入される方はほとんどいません

ネット証券の方が利益が出る可能性が高いからです。

信頼のできる銀行の方がいらっしゃれば別ですが、そうでない場合はネット証券での運用の方が手数料分だけ利益が出やすくなります。

銀行はお客様が損しても投資信託の販売手数料で目標達成可能

銀行は各支店に目標を与え、支店の目標が銀行員個人に割り振られます。

銀行員の営業目標は手数料です。

どのくらい手数料(=売上)を稼いだのかによって、銀行員の営業目標が達成できた否かが決まります。

手数料というのは、銀行員が扱う国債・投資信託・保険・住宅ローンなど多くのものについています。

ちなみに、一番手数料が稼ぎやすいのが投資信託と保険です(住宅ローンは額が高いですが、申込者がそこまでいない)。

つまり、投資信託と保険を売ることで手数料を稼げるため、銀行員は手数料や保険を一番に勧めるのです。

回転売買「お客さんに保険や投資信託を買い替えてもらうこと」

多くのお客さんが銀行にきて、投資信託を購入してくれれば簡単に目標達成できます。

しかし、お客さんがひっきりなしに来ることはありえません。

では、銀行員はそのために何をするのでしょうか…?

銀行員はお客さんの投資信託を回転売買します。つまり、お客さんに保険や投資信託を買い替えてもらうのです。

投資信託で利益が出ているお客さんに対しては、「利益が出ているからここらへんで利益を確定させておきましょう」といって、利確させてから回転売買をします。

損をしているお客さんに対しても、「損が出ているので、これ以上損が広がらないために損を確定させましょう。そして、もっと運用状況の良い投資信託がありますからそちらに投資しましょう」と伝えることで、損を確定させてます。

その後、再び別の投資信託 や保険を売るように営業するのです。

新規のお客さんが開拓できれば良いですが、新規のお客さんの開拓は難しいので、基本的に既存のお客さん周りをすることになります。

そのため、回転売買が起こりやすいのでしょう。

NISAは回転売買する度にメリットの非課税枠がなくなるので回転売買に向かない作りです

お客さんが買わなくなるまで売り続ける

では、銀行員は理論上どこまでお客さんに投資信託や保険を売ることになるでしょうか?

それは、お客さんが買わなくなるまで投資信託や保険を売り続けることになります。

つまり、お客さんが利益がでて「もう良いや」となり運用商品を買わなくなるか、お客さんが損が出まくった結果、「もう運用商品はやりたくない」となるまで銀行員は運用商品を営業し続けるのです。

銀行の本部からこのような目標が降りてくるため、現場の銀行員はこのとおりに動くしかないのです。

銀行の投資信託で損する理由をまとめる

ここまでの話で銀行で投資信託を購入すると、なぜ損するのかをまとめてみました。

  • 銀行はネット証券に比べて売買時・運用管理手数料が高い
  • 銀行員が営業目標を達成するには回転売買が必要
  • 回転売買で毎回手数料がとられるので損をする

ここまで銀行で投資信託を購入することをボコボコにしていますが、逆に言えば、銀行を使ってても長期保有で回転売買しなければ将来的には運用益が出る可能性もあるのです。

銀行のビジネスモデルが問題なだけであって、銀行員自体はいい人めっちゃ多いですからね!誤解しないでくださいよ!銀行員にあったら「大変だね」ってねぎらってあげてくださいね。

銀行で投信購入前に手数料・長期保有の勉強を!

では、銀行員が営業するからすべてが悪いのか?と思われますが、そうでもありません。

実際に、長期的に投資信託の保有期間が4年〜5年の銀行では70%の顧客の運用が黒字になっているというデータもあるそうです。

銀行員が営業をするのもそうですが、顧客自身が投資について学び、どのような投資だと負けないのかを学びましょう。

逆に、何も勉強していないのにむやみに投資をしないようにすることはやめましょう。

一括で大金を投資するのではなく、積み立ててコツコツと投資信託を購入するなど、リスクを分散させる動きも大切なのです。

他にも投資には様々な法則があります。投資方法は各個人により違いますので正解はないことを念頭においてください。

損しない投資はありえないです。

とりあえず、短期的に売買するのはやめましょう。5年や10年も持ち続けるという方向性で考えるのもありだと思います。

投資で負けないためには投資初心者は最低限でも下記のことに気をつけてくださいね

  • 積立投資も念頭に入れましょう。退職金を無闇に投資しない
  • FXは損しても良いという気持ちでやる。レバレッジは掛けない
  • リスク分散しましょう。
  • 短期売買をしないで長期的に保有しましょう

投資をするのは悪いことではありません。むしろ分散して資産を持っておくことはとても大切なことです。

ただ、勉強しないで投資するのは損する可能性が高いです。

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