働くことに対する価値観に昔から存在することとして、「海外で働くことはカッコ良い」という価値観があります。
例えば…
- 商社で海外を飛び回っていると聞くと、なんかカッコ良いという感じがする
- コンサルで海外で研修を受けていたというと、負けた気がする
- メーカー勤務で海外駐在していたと聞くと、凄いと思ってしまう。
等々色々な価値観があると思います。
しかしながら、それらについて、踏み込んで考えると、カッコ良いとは言えない側面が出てくることをご存知でしたでしょうか?
今回は、海外駐在の実情を考えてみたいと思います。
最近の海外駐在はアジアが多い?
実際に自分の周りにいる方々に話を聞いても、最近は北米駐在やヨーロッパ駐在などを聞く機会はめっきりと減ってきました。ほとんどの駐在がアジアで、シンガポール、インド、ミャンマー、ベトナムに駐在する方が多いです。
何故、海外駐在にアジアが多いのか?
勿論、企業は営利企業ですので、利益をだすことが企業の至上命題になります。
では、利益が出る国はどこになるのでしょうか?それは、経済成長の著しい国です。
経済成長の著しい国とはどこでしょうか?だからアジアになるのです。
一人で駐在?家族はどうなる?
駐在している人で家族を連れて行ける人は、商社や外資系企業を除けばほとんどいないと思います。
何故なら、駐在に関しての費用を会社が負担することが少なくなってきたからです。
また、子供が大きくなってきたら、教育費がかかります。その教育費まで負担してくれる所はほとんど無くなってきていると言っても過言ではないです。
現地建てて給与をもらってたら、実質収入ダウン?
海外駐在には、主に3種類の給与の貰い方があります。現地通貨でもらうか、日本円でもらうかです。
現地通貨だけで給与をもらう
現地通貨だけで給与をもらう場合には、給与の水準がその国の人並みに下がってしまうらしいです。
また、転職しようと思い、日本に戻ってきた時にも、給与が同じ水準で考えられてしまう場合があるので、実質的に給与が下がるケースがあるそうです。
現地通貨と、日本の円で給与をもらう
外資系や日系企業なんかでも、このように給与を支払うことが多い気がします。
日本の円でも給与を貰うので、支給額はそこまで下がることがなく、現地の銀行と日本の銀行の両方に振り込まれるそうです。税金も日本で払う分と海外で払う分に按分されているそうです。
日本の円だけで給与をもらう
文字通り、海外に出張はしているが、日本の円だけで給与をもらう場合です。この場合は、あまり聞いたことがないのでわかりませんが、恐らく、現地通貨を日本の円で計算して支払われるのか、それとも、日本の企業の水準のまま支払われるかのどちらかになるでしょう可能性もあります。
子供の教育費は出る?
昔は子供も一緒に留学をすることにより、子供の教育費も会社から出たりしていたそうです。しかしながら最近は企業も経費削減のような雰囲気がありますので、そこまで払わなくなったりしている企業もあるそうです。
また、最初にお話した通り、最近はアジア圏の海外で働く人が非常に多いので子供の教育費が出るか否かに関わらず、子供をアジアで教育させたくないという人もいそうですよね。
アジアで子供を教育したいと考える人がどのくらいいるのでしょうか?
カッコ良いという側面ばかりではない。
昔は海外駐在をすることにより、自分の生き方や働き方、人生の過ごし方に箔をつけるということが出来ましたが、今は、海外駐在をすることによって、自分の人生の大切な時間や家族との時間を犠牲にしているという側面が出てきました。
それでもあなたは海外に行きたいですか?海外にいく理由とは何でしょうか?
そうした、海外行く理由という部分を長期的な視点を持って考えることも大切なんだと思います。