「高配当な株式に投資をしてインカムを得たい」
「高配当株式に投資をするインデックスファンドのおすすめはないかな」
投資を始めようと思った時に一度は夢を見るのが配当金をもらって過ごすこと。
しかし、高配当なETFとはどういうものがあるのでしょうか?
2018年12月現在でETFの世界シェア1位はBlackRockです。そして、BlackRockが運用しているiシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF(HDV)というETFが、経費率も安く、配当利回りも高く、配当金を得たいと考える人にとっては素晴らしいETFです。
今回は、【HDV】iシェアーズ・コア 米国高配当株ETFについて解説します
HDVがおすすめな人
HDVがオススメな人は下記の通りです
- 今後成長の中心に来るのは米国株だと考えている
- 高配当ETFが欲しい人
- 売買益を狙いたい人
- スマートベータ運用されているETFを購入したい
- 毎月まとまった金額をETFに投資できる
HDVの直近のチャートは?
直近のHDVのチャートは下記のようになっています。堅調に右肩上がりに推移しているのがわかります。
年率リターンは毎年安定して10%程度という驚異的な数値を叩き出しています。これは、2011年から2018年の米国株の調子がよく堅調に推移していたからだと言えるでしょう。
HDVの配当金は?実際にいくらもらえるの?
2018年12月時点のHDVの配当利回りは3.5%です。
そのため、1万円を投資して入ってくるお金は約350円になります。
投資額に応じての配当金を計算すると、
- 10万円:3,500円
- 100万円:35,000円
- 1000万円:350,000円
毎月10万円をHDVから得ようとすると、税引前で約3428万円必要です。
税引後で考えると約4000万円ほど必要です。
HDVの特徴は?
世界最大のETF運用会社BlackRockが運用する
インデックスファンドの有名どころで言えば、Vanguard・State Street・BlackRockです。
特に、Vanguardは投資信託の世界ではかなり有名で、創業者のJohn Bogleはインデックスファンドを世界で初めて開発した人。
しかし、ETFの世界で世界最大の運用会社はBlackRockなのです。
「iシェアーズETF」の世界のETF市場におけるシェアは、約38%と世界最大と言われています。下記は、世界のETFの2017年のシェアを円グラフにしたものです。
引用:How The Big 3 ETF Issuers Got So Big
- BlackRock:40%
- Vanguard:25%
- State Street:18%
このようにBlackRockは世界最大のシェア数を誇るETF運用会社なのです。
スマートベータで厳選された銘柄数
スマートベータは簡単に言えば、特定の要素に基づいた指数のことをさします。近年では、年金運用やETFなどの連動指数として採用され始めています。
つまり、アクティブ運用とパッシブ運用の間に位置する投資方法であり、特別なルールを作り運用する方法です。
スマートベータとは、
- スマート=賢い
- ベータ=市場平均
つまり、市場平均と同程度の利益を見込むインデックス投資よりも、市場平均以上を賢く目指すという意味なのです。
HDVなどのBlackRockのETFは、最小分散戦略とシングルファクターとマルチファクターの使い分けにより、リスク分散とリターンの向上を目指しています。
- 最小分散戦略
業種、ファクター、銘柄間などの相関を検証し、最もボラティリティ(価格の上昇・下落幅の大きさ)が低くなる銘柄群を選定することで、ポートフォリオレベルのリスクの軽減を目指す投資戦略 - シングルファクターとマルチファクターの使い分け
景気回復期は小型株・景気サイクルの後期は財務体質が安定した株など、景気サイクルの局面ごとに投資サイクルを反映させる
特にHDVの場合は、景気局面によって銘柄の入れ替えが発生するため、売買回転率がインデックスファンドのETFに比べると少し高めになります。
- HDV:46%
- VYM:9.1%
ちなみに、VYMも配当に重きを置いたスマートベータ運用ですが、配当は景気よりも変わりにくいため、売買回転率もそこまで高くはありません。
ETFの売買回転率は投資信託のパフォーマンスにはあまり関係がないのですが、もしも売買回転率を気にする人がいれば注意が必要かなと思います。
売買回転率について知りたい方は下記の記事をどうぞ。
経費率は最安基準の0.08%
経費率は0.08%で、同じカテゴリの経費率の平均は0.34%と言われています。
圧倒的に最安基準の経費率と言えることができるでしょう。
配当利回りは高配当株式ETFの中ではトップクラス
経費率が圧倒的に低い米国株式ETFの中では、HDVの配当利回りはトップクラスです。頻繁に比較されるVYMよりも配当利回りは高いです。
REITやハイイールド債券などのハイリスクな商品を組み入れているETFの中には、とさらに高利回りなものもあります。
大企業中心に組み込んでいて、安定的な配当金を出せるという点では、高配当株式ETFはかなり魅力的なのです。
組み入れ比率と上位銘柄は?
2018年のHDVの組み入れ比率ですが、
- ヘルスケア
- 生活必需品
- エネルギー
の3業種で60%を超えています。
ヘルスケア | 21.82% |
生活必需品 | 21.17% |
エネルギー | 20.62% |
公益事業 | 8.55% |
通信 | 7.69% |
資本財・サービス | 6.48% |
情報技術 | 5.48% |
一般消費財・サービス | 4.76% |
金融 | 2.21% |
素材 | 0.85% |
ヘルスケア・生活必需品・エネルギーは値動きも少なく、安定して配当金を出せる企業が多いので、比重を重くしているのでしょう。
また、組み入れ銘柄上位10社は下記になります。石油と日用品・医薬品の会社が多いです。
EXXON MOBIL CORP | 9.22% |
JOHNSON & JOHNSON | 7.72% |
VERIZON COMMUNICATIONS INC | 7.69% |
CHEVRON CORP | 6.49% |
PFIZER INC | 6.28% |
PROCTER & GAMBLE | 6.11% |
COCA-COLA | 4.81% |
CISCO SYSTEMS INC | 4.62% |
MERCK & CO INC | 4.32% |
PEPSICO INC | 4.08% |
よく比較されるVYMの場合、400銘柄組み入れられている指数を使っていますが、HDVの場合の組み入れ数は75銘柄のみです。
ここもiシェアーズらしい最小分散投資戦略で景気局面で入れ替えるという点があるのでしょう。
HDVのまとめ
HDVの特徴を解説してきましたが、まとめると下記の通りです。
- 世界最大のETF運用会社BlackRockが運用
- 米国株高配当ETFの中ではトップクラス
- 値上がり益も十分に狙える米国株
- 銘柄数は75程度の最小分散で運用
- 景気局面によっては銘柄が入れ替わる
スマートベータをフル活用した運用が好きな方や、米国株の大型株に興味があるならHDVへの投資を考えてみても良いでしょう。
逆に、75銘柄よりも幅広い銘柄に投資をして欲しいと考える場合、VYMの方が良いでしょう。VYMについては下記の記事をご覧ください。
以上、【HDV】iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETFについて解説しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
HDVの買い方は?
HDVはニューヨーク証券取引所に上場している、海外ETFです。
そのため、購入するには証券会社を介して購入する必要があります。
米国株と同じ扱いですので、購入時には証券会社に手数料を払う必要があります。
しかし、NISAの対象になっているので、手数料がかからずに購入することも可能です。
5年間限定ですが、売却益も非課税になります。配当金も株式数比例配分方式にすれば、非課税になります。
ETFを購入する際にはNISAをうまく活用して購入すると良いでしょう。
コストが安いネット証券は投資の利益が出しやすい?
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