書評「私の財産告白」本多清六の月給4分の1天引き貯金とは?

「投資をしたことがないけど、何から始めれば良いのかな?」

「貯金がたまらないのだが、おすすめの貯め方ってないかな?」

そんな方におすすめなのが、本多静六の「私の財産告白」です。

冒頭では、主に資産形成について書かれていますが、ユニークな手法が多く、かなり勉強になります。

例えば、月給4分の1天引き貯金。

月給の25%を先に貯金することで、あらかじめ貯金額を確保することとなります。

25%分を貯金にまわし、不景気になったら投資することにより、資産額が増えていくというわけです。

他にも、本業以外のアルバイトの重要性や、本多静六が実践したギャンブル的な投機とは違う投資の手法も解説しています。長年読み続けられている名著でもあるので、非常に勉強になるでしょう。

今回は、本多静六の私の財産告白から資産形成について、現代の生活に落とし込んで解説してみました。

誰でも豊かで幸福になれる! 日本人が書いた最高の人生哲学。貧農に生まれながら苦学して東大教授になり、「月給4分の1天引き貯金」を元手に投資して巨万の富を築いた男、本多静六。停年と同時に全財産を寄付して、働学併進の簡素生活に入った最晩年に語った普遍の真理は、現代を生きるわれわれにいまなお新鮮に響く。「人生即努力、努力即幸福」をモットーに生きた人生の達人による幻の名著、待望の初文庫化!

引用:Amazon

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本多静六とは何者?

本多静六とは一言で言えば、投資により財をなした東大教授です。

そもそも財を為そうと考えたのは、ドイツ留学時代に会ったブレンタノ博士から「学者でもまず優に独立生活ができるだけの財産をこしらえなければ駄目だ」と言われたことがキッカケです。

そうしなければ、金のために自由を制限されてしまい、学者としてやりたいことができなくなってしまうからです。

これは現代で働いているすべての人に言えるでしょう。お金のために会社に行き、お金のためにフリーランスをやっている人は非常に多く、やりたいことができない人は多いのではないでしょうか?

本多静六の詳しくは下記著者プロフィールをご覧下さい。

1866(慶応2)年、埼玉県生まれます。苦学の末、1884(明治17)年に東京山林学校に入学。一度は落第するも猛勉強して首席で卒業。その後、ドイツに私費留学してミュンヘン大学で国家経済学博士号を得る。1892(明治25)年、東京農科大学(現在の東大農学部)の助教授となり、「月給4分の1天引き貯金」と1日1頁の原稿執筆を開始。研究生活のかたわら植林・造園・産業振興など多方面で活躍、日比谷公園の設計や明治神宮の造林など大きな業績を残すだけでなく、独自の蓄財投資法と生活哲学を実践して莫大な財産を築く。
1927(昭和2)年の停年退官を期に、全財産を匿名で寄付。その後も「人生即努力、努力即幸福」のモットーのもと、戦中戦後を通じて働学併進の簡素生活を続け、370冊余りの著作を残した。1952(昭和27)年1月、85歳で逝去。

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本多静六が提唱する資産形成の極意とは?

本多静六が提唱する資産形成の3つの極意とは次の通りです。

  • 月給4分の1天引き貯金
  • 本職以外のアルバイトをする
  • 二割利食い、十割益半分手放し

それぞれ解説します。

月給4分の1天引き貯金

本多静六は最終的なキャリアを見ると東大教授ですが、貧乏な時から資産形成を行ってました。

月給4分の1天引き貯金は貧乏な時から行っていた本題静六の資産形成法です。

月給4分の1天引き貯金は「収入の25%を貯金する」というシンプルな方法です。

例えば、月給20万円であれば、5万円を貯金に回すことになります。

つまり、収入の25%はないものとして生活するのです。また、臨時収入は全額投資にまわします。

最初の頃は辛いかもしれませんが、当時は預金金利がかなり高かったので、2年、3年と続けていれば、預金から金利が入ってきます。

金利収入の25%を貯金にまわし、残りを生活費に当てて良いため、二馬力で収入が入ってくるため、かなり楽になってくるのです。

現代では金利収入はほとんど当てにならないので、株式投資の配当などがそれに当たるというわけですね。

本多静六によると、預金生活で一番の障害は「虚栄心」と言います。

貯金生活をつづけていく上に、一番さわりになるものは虚栄心である。いたずらに家柄を誇ったり、いままでのしきたりや習慣にとらわれることなく、一切の見栄をさえなくすれば、四分の一天引き生活くらいは誰にでもできるのである

本職以外のアルバイトをする

貧乏な人が節約をして資金を捻出するだけでは、ある程度のまとまった投資資金を用意するまでに時間がかかってしまいます。そのために必要なのが、本職以外のアルバイトをすることです。

本多静六は毎日原稿を一枚書き、その後毎日3ページの原稿を書いていたと言います。このようにして、収入源を複数作り、その収入の25%を投資に当てていたというわけです。

本多静六がアルバイトとして何を選んでいたのでしょうか?下記、本多静六の私の財産告白から引用しました。

本職に差し支えない限り、否本職のたしになり、勉強になる事柄を選んで、本職以外のアルバイトにつとめることである

現代の感覚で言えば、会社で働きながら副業をするということになります。

財産を築きたいと考える人は、本多静六のように、会社で働きながら、差し支えない範囲で副業に取り組むと良いでしょう。

二割利食い、十割益半分手放し

本多静六の独特な投資手法に「二割利食い、十割益半分手放し」があります。

それは、下記のことを言うのです。

  • 二割利食い:買値の20%ほどの利益がでたら、利益分を確定させる
  • 十割益半分手放し:株価が200%になったら、100%(元金分)を利食いして、残り100%は放置しておく

また、投資で財産を増やすには、投資の時期が重要だとも書いています。

好景気時代には勤倹貯蓄を、不景気時代には思い切った投資を、時期を逸せず巧みに繰り返すよう私はおすすめする

不景気時代に思い切った投資ができるように、好景気の時期には勤倹しておきましょう。

本多静六の財産告白から学ぶ資産形成法

本多静六の財産告白から学べる資産形成方法は下記の通りです。

  • 月給4分の1天引き貯金
  • 本職以外のアルバイトをする
  • 二割利食い、十割益半分手放し

貧乏な人でも、虚栄心を捨てれば、月給の25%を投資にまわすことが可能です。さらに、本職以外にアルバイトをすることで、収入源を複数作れれば、より早く資産形成ができるでしょう。

また、本多静六のユニークな投資法に二割利食い、十割益半分手放しということがあります。

これを実践するか否かは任せますが、個人的には、「好景気は勤倹貯蓄、不景気は思い切って投資をする」というのは私も実践しています。

以上、書評「私の財産告白」本多清六の資産形成方法を学ぼうを解説しました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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