「Googleってなんであんなにすごいの?」
「Googleの働き方で私たちに活かせるものって何かあるかな?」
働き方改革という言葉が良く聞こえますね。
シリコンバレーで最強の企業である、Googleの働き方は一体どんな働き方なのでしょうか?
Googleの働き方を学ぶことができなければ、ここまでの成果を出せる働き方を学ぶことができず、あなたがチームを率いたり、経営者側に回ったとしても、成果を出すことができないかもしれません。
今回紹介する、How Google Worksですが、Googleという企業がイノベーションし続けているその理由を、働き方に焦点を当てて書かれた本です。
Googleの働き方の本質を、Googleの会長自身の手で、具体的で明日にでも実践できる内容に落とし込んでいる本です。ビジネスマン必読の書として、書評をまとめさせていただきました。
「How Google Works」あらすじ
テクノロジーの進歩は消費者と企業のパワーバランスを激変させた。いま企業が成功するためには、考え方を全部変える必要がある。グーグル会長が、戦略、企業文化、人材、意思決定、イノベーション、破壊的な変化への対応といったマネジネントの重要トピックを網羅。新時代のビジネス成功法を伝授する。
引用:Amazon
How Goole Worksがオススメな方って?
How Google Worksがオススメな方は下記のとおりです
- 職場環境を整えたいと考えている人
- 成果を出し続ける企業の最新の働き方に興味がある人
- 企業文化の大切さを知りたい人
- 起業、経営に興味がある方
- 今の世の中にどういう人が求められているのかを知りたい人
- Googleの働き方に興味がある方
Googleは技術よりも文化が大切
「Googleは最先端のIT企業なのに技術よりも文化が大切ってウソでしょ?」
Gogoleは最先端のIT企業であり技術も大切にしていますが、技術よりも文化の方を大切にしています。
なぜなら、文化こそが優秀な人を惹きつけるものだからです。
文化を差別化することで人が集まる
優秀な人材は金銭的な報酬や、仕事場の環境、自分の裁量といったところに惹かれて集まってくることはもちろんあります。
しかし、金銭的な報酬や仕事場の環境、自分の裁量といったものはどの企業でも上に行ってしまえば遜色はありません。
そう行った中で差別化を測るには、文化が大切だと言います。
だからこそ文化を大事にするかということです。
文化に対するGoogleの創業者の姿勢は任せること
この本の中には、Googleがいかに文化を大事にしているのか、その思いが沢山書かれていました。
本書中でセルゲイ・ブリン(Googleの創業者の一人)が、部下に自分の意見を押し通さず、任せたと書いてあるシーンがあります。その中の一説がこちらになります。
必要なのは、部下を信頼すること、そして彼らにもっといいやり方を考えさせる度量と自信を持つことだ
参考: How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント P66
このように、自分がいくら正しいと思っていても、部下を信頼して、彼らにもっと良いやり方を考えさせること、これこそが、Googleが大切にしている文化なのでしょう。
Googleが考える優秀な人材とは「スマートクリエイティブ」
ただ、それだけでは終わらないのがこの本です。Googleで優秀な人材を定義しているのがこの本の特徴です。
Googleが考える優秀な人材はスマートクリエイティブと呼ばれています。
では、このスマートクリエイティブとは一体なんなのでしょうか?
スマートクリエイティブの要素とは
Googleが注目しているスマートクリエイティブに関して、How Google Worksでは、以下のような要素のある人材だと言われています。
- 自分の商売道具を使いこなすための高度な専門知識を持つ
- システムの理論や構造を理解している人材
- 実行力に優れ、コンセプトだけでなく、プロトタイプを作ることができる
- 意欲と能力のあるあらゆる世代の志の高い人たち
- 努力をいとわず、これまでの常識的方法に疑問を持ち、新しいやり方を試すことに積極的だ
参考: How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント P35-38
また、こう行った人は、社会階層や、年齢、性別も関係なく、NPOや政府にもいると言われています。
ここまで優秀な人材をGoogleという会社は集めています。
スマートクリエイティブは自分の意見を持っているので…?
スマートクリエイティブは優秀です。それあるが故に、自分の意見を持っている人が大半になります。
スマートクリエイティブを集めるGoogleは、スマートクリエイティブ達が、自分なりの意見を持っていることにも触れ、「異議を唱える義務」を文化としています。
異議を唱えることを義務と呼ぶほどGoogleは異議を大切にしています。
この異議を唱える文化は、自らの意見を持つスマートクリエイティブ達の背中を後押しするものだとも書いてあります。
会社で異議を唱えたら出世競争から降ろされますからね…
自分たちのモットーを信じないと大成功は望めない
なぜGoogleでは異議を唱える義務を重んじるのでしょうか?
How Google Worksでは、下記のように書いてあります。
自分たちのモットーを信じられなければ、大成功は到底望めない。
参考; How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント P43
ベンチャー時代からの名残でしょうか、ベンチャースピリットが現れていますね。
中長期的な計画を考えるベンチャーは、即黒字化させたい事業ばかりを考えたら、その日暮らしで大成功することが出来ません。
だから、中長期的に見て圧倒的な成功を収めることを意識する。そのためには自分たちのモットーを信じることが大切なのです。
この、モットーを信じると同じような文化を持っているのが世界最古のコンサルティングファームであるマッキンゼーです。
マッキンゼーはバリューを出さないと給料泥棒と言われます。異議を唱える文化とバリューを出さないといけないという文化はかなり似ているでしょう。両者とも意見を出さない人は不要なのです。
中長期的に大成功している企業文化というのは似ているんでしょうね。
Googleから文化を大切にする行動を学ぼう
How Google Worksでは、文化を大切するための行動についても書かれています。
企業文化の次に大事なことは、戦略で惹きつけるということ。
そしてその次は採用を考えることです。
How Google Worksでは採用の掟についても述べられていました。
- 自分より優秀で博識な人材を採用せよ。学ぶもののない、あるいは手強いと感じない人物は採用してはならない。
- プロダクトと企業文化に付加価値をもたらしそうな人物を採用せよ。両方に貢献が見込めない人材は採用してはならない。
- 成功を成し遂げる人物を採用せよ。問題について考えるだけの人物は採用してはならない。
- 熱意があり、自発的で、情熱的な人物を採用せよ。仕事がほしいだけの人物は採用してはならない。
- 周囲に刺激を与え、協力できる人物を採用せよ。ひとりで仕事をしたがる人物は採用してはならない。
- チームや会社とともに成長しそうな人物を採用せよ。スキルセットや興味の幅が狭い人物は採用してはならない。
- 多才でユニークな興味や才能を持っている人物を採用せよ。仕事しか能がない人物は採用してはならない。
- 倫理観があり、率直に意思を伝える人物を採用せよ。駆け引きをしたり、他人を操ろうとする人物を採用してはならない。
- 最高の候補者を見つけた場合のみ採用せよ。一切の妥協は許されない。
引用:How Google Worksより
スマートクリエイティブを取り、スマートクリエイティブじゃない人を採らないようにすることなのです。
このようにして、文化醸成され、文化が継続していく仕組みを作ること大切なのでしょう。
これから、強いチームを作りたい方に組織運営を学べる本としてオススメの一冊です。ぜひ、読んだことがない方は読んでみて下さい。