素晴らしく熱く、日本を代表する企業、そしてモータと言えば、皆さんご存知の日本電産です。今回は日本電産の会長が書いた本である、情熱・熱意・執念の経営をご紹介いたします。
情熱・熱意・執念の経営がオススメな人
- 日本を代表する起業の創業ストーリーを知りたい方
- 将来的に経営者になろうと考えている方
- 創業時の苦労や心構えを知りたい方
日本電産の創業ストーリーとは?
日本電産の商業ストーリーと考えていることが1ページ1個になっている
新卒に入った会社がティアックの技術者だった、永守会長ですが、何か新しい技術を作っても上司に認められない。そういうことに嫌気がさして、28歳の時に、2000万円集めて起業をする。その時は社員4名、小さなプレハブ小屋からのスタートだったそうです。
精密小型モータの製造販売を国内で販売していたが一切売れなかった。その為、アメリカにいって、米国代理店を作り、電話をして、自分の作ったモーターを売って行った
外国の会社がやってなかったハードディスクのモータを行う。そういったモータは現在iPhoneでも使っている。そして、3M・ゼロックス・IBM認められた。
その後、その噂が日本に伝播してきて、日本や世界各国に認められた。創業わずか2年で、米国・アジア・欧州各国に代理店を拡大している。
そして、現在では100社以上M&Aを誇り、その大部分を成功させていると言われています。
倍と半分の考え
日本電産の考え方はシンプルなものが多く、その一つに倍と半分の考えというものがあります。
例えば、他社が8時間働くなら16時間働く。他社が2ヶ月で納入するならうちは1ヶ月で納入するというように、他社が働くならその倍を働く。そして、他社が早ければその半分の期間で納入をするとして、競争力を高めていきました。
人の叱り方について
まずはじめに言われていることは、叱ることは愛情であるということです。
どの程度まで叱るのかというと、これ以上言ったら辞めるというレベルまで叱ります。特に、大きな期待をかける社員ほど叱る。ただし、叱る際にも条件があり、相手の得意なことや性格や家庭事情がわかるまでは叱りません。人間性を知ってからじゃないと叱ることが出来ないからです。
まずは相手の人となりを知ってからじゃないと叱らないとしています。
本当に期待をかけている社員であれば客の前でも奥さんの前でも叱る。
愛情は人を成長させる
永守さんは、一人一人への愛情を持っているから、成長させることができるとしています。
社員が600人になるまではボーナスに直筆の手紙を全部封入していました
社員が6000人になるまでは直筆を添えて年賀状を送付していました
このように人に対しての愛情が熱い永守さんだから、人がついてくるのでしょう。もはや凄過ぎます。
組織から去って欲しい人の条件
また、この本の中では、組織から去って欲しい人の条件も書かれています。何故、組織から去って欲しいのかというと、叱っても育たないからということです。
- 知恵の出ない社員
- 言われないと出来ない社員
- 責任転嫁をする
- やる気がない
- すぐに不満を言う
- よく休み・よく遅れる
などなどでした。言われてみれば確かにやる気のない社員ですよね…。
倒産する会社の共通点
また本書には倒産する会社の共通点が書かれていました。どちらかと言うと腐敗する組織の共通点とも言うことができると思います。
- 工場の清掃が行き届いていない
- 挨拶をしない
- 出勤率が悪い
共通して言えることは赤字を垂れ流しているとかではなく、社員の姿勢やモラル・道徳の問題になってくるのです。
そして、これらを上げるためには、強要するのではなく出勤率を高める・整理整頓すると言ったルールを定めることが大切だと言っています。何故ならば、ルールを定めれば、当たり前の風土ができるからです。当たり前を用意してやることが、経営者に求められることなのでしょう。
新卒採用では人柄重視?
新卒採用を始めた当初に行っていたことも大変面白かったです。一番声が大きかった順に採用していたと言われています。なぜなら、自信がある人を採用したいから。
また、ある時には160人→60人を面接で絞り、早食い採用を行ったといいます。これも、顎が強い人は仕事ができるからというところです。
なぜ、こんなことをするのかというと、理由がありました天才は例外ですが、一部の秀才と一般の人は能力的には3〜4倍しか変わらず、それは人柄や人間性で逆転可能であるとしています。その為、能力よりも人柄とか人間性重視であると言われているのです。
他にも色々なことが書いてありますので、興味のある方は一度お読みになると良いと思います。