「子供ってなんであんなに意味不明な行動をするのかしら?」
「急いでいるのに、地面をジッと見て…イライラする」
子供って、大人では考えられない行動をしますよね?実は、そういった子供の特殊な行動を適切に対応できれば、子供の将来にプラスかもしれません。
子供の意味不明な行動を徹底的に分析して確立された教育法があります。それがモンテッソーリ教育です。
モンテッソーリ教育を受けたとされる人は下記のとおりです。
- アンネ・フランク (「アンネの日記」著者)
- キャサリン・グレアム (ワシントン・ポスト経営者、ジャーナリスト)
- ジェフ・ベゾス (Amazon.com創立者)
- サーゲイ・ブリン (Google創立者)
- ラリー・ペイジ (Google創立者)
- ウィル・ライト (シムシティ開発者)
- ピーター・ドラッカー (社会学者)
- ジョージ・クルーニー (映画俳優、監督)
- ケンブリッジ公ウィリアム王子 (イギリス王室成員)
- ヘンリー王子 (イギリス王室成員)
- ステフィン・カリー(プロバスケットボール選手)
- 藤井聡太 (将棋棋士)
今回は、モンテッソーリ教育について日本の名著ともいえる本「お母さんの敏感期」を紹介します。
「おかあさんの敏感期」あらすじ
子どもの才能は「敏感期」にきまる。そしてそれを発見するのはお母さんのすぐれた観察力。モンテッソーリ教育の第一人者が、その普遍的な部分の教えや技術をわかりやすく解説する基本育児書。
20世紀初頭、イタリアのマリア・モンテッソーリ博士が生み出し、今も世界中で支持されている「モンテッソーリ教育」。その一番の特徴は、子どもには特定の事柄に特別な感受性を発揮する「敏感期」があることを指摘し、その重要性を唱えたこと。本書は、わが国のモンテッソーリ教育の第一人者である著者が豊富なイラストとともに解説する、育児書の決定版です!
引用:Amazon
モンテッソーリ教育とは?「1900年代にできた子供の自立を助ける教育法」
モンテッソーリ教育について書かれている本ですが、そもそもモンテッソーリ教育とはいったい何なのでしょうか?
モンテッソーリ教育のはじまり
マリア・モンテッソーリという女性の研究者が発見したことに名前が由来します。1870年生まれのマリア・モンテッソーリは男性の中で研究をしていることに限界を感じました。
その時、ふと路上で物乞いをしている女性に出会います。「かわいそうな女性だなぁ」と思ったマリア・モンテッソーリですが、隣に子供がいることに気づきます。
その子供は、女性が物乞いをしている横にいるにも関わらず一心不乱に何かに集中していました。
その時の子供の集中している姿にハッとして、子供の集中に関する研究が始まったのがモンテッソーリ教育のスタートです。
モンテッソーリ教育は子供の自己没入を手伝う教育
モンテッソーリ教育を一言で表すと「子供の自己没入」を手伝う教育法です。自立を助けると言っても良いかもしれません。
子供が自己没入しているときは邪魔をせずに、自分でできるように手伝うことで、成長する実感が身に付き、精神が成長していきます。
子供のころに獲得したこのような自信は大人になった時には、集中力・継続力がある人になるのです。
例えば、下記のようなことをやるのもモンテッソーリ教育の一環と言えます
- 日常生活のことを一人でできるように助ける
- 子供が集中できる環境を作り邪魔をしない
つまり、トイレに行ったり、椅子に座ったり、ご飯を食べたりといった日常生活を子供一人でできるようにすることや、子供が集中しているときは邪魔をせずに近くから見守るといったことなのです。
敏感期とは?「一生に一度しかないゴールデンタイム」
「お母さんの敏感期」と本のタイトルになっている、敏感期ですが、そもそもどういう意味があるのでしょうか?
敏感期はどんな生物にでもある、感受性が特に敏感になる時期のことを言います。
子供にも敏感期がありまして、子供のころの敏感期とは「何にでも興味を持つ好奇心がある時期」のことを言います。
この敏感期は一生に一回しかなく、敏感期に間違った接し方をしてしまうと、敏感期で得られるはずのものが得られなくなってしまうのです。
敏感期で得られること「頑張る喜び」
敏感期には多くの段階があり、その時々に応じて得られるものは異なります。
敏感期で得られるものの中でもっとも重要なものは、「頑張る喜び」が得られることでしょう。
子供が自分の力でできるようになることで、頑張ってよかったという実感が生まれます。その結果、頑張る子になるという訳です
「お母さんの敏感期」でも下記のように書かれていました。
「敏感期」の感受性にうながされて環境にかかわる子どもは、喜び輝きます。しかも、この環境と子どもの間に秘密に満ちた関係が成立すると、精神が不思議な成長をとげるのです。
子供のころからお稽古ごとに通わせるのもGoodです。
なぜなら、頑張る場所ができるため、頑張る喜びが得られる回数が増えるからです。
また、先ほども説明した通り、自己没入をするという観点から考えても、お稽古ごとに通わせるのはGoodです。
お母さんの敏感期の意味「お母さんも子育ての敏感にいる」
子供の敏感期は知れば知るほど、貴重なチャンスであるとわかりますが、それだけが良いものとは限りません。
はっきり言ってしまえば、子供の敏感期は、親にとっては、イライラすることだらけです。
敏感期に子供が取る行動は、親からみると「時間のムダなんじゃない?」と思うことが多いでしょう。
- ずっと電車を見続ける
- いきなり床に座り込んで石を並べ替える
- 電車の中で抱っこから降りてしゃがみ込む
誤解を恐れずに行ってしまえば、「何の目的があってやってんの?」って思うような行動ばかりなのです。
そういったことをするのが敏感期の子供なのです。
しかも、後述しますが、敏感期の子供の行動にはある意味目的があって行われています。
そのため、敏感期の子供の行動について叱ったりするのは、モンテッソーリ教育上よろしくないのです。
本書では子供が成長する過程を上手に見守ることでお母さんも成長すると言います。
そのため、お母さんも、子供を育てるという敏感期にいるという意味から「お母さんの敏感期」と言われているのです。
子供の敏感期の種類とは
子供の敏感期は大きく分けて3種類に分かれます。
- 秩序感の敏感期
- 感覚の敏感期
- 運動の敏感期
それぞれ解説します。
秩序感の敏感期「すべての行動の土台となる」
決まった順番や場所、所有、習慣にこだわることを秩序感の敏感期と言います。
本書では、秩序は地盤だと言います。秩序感があることにより、自分を取り巻く環境全体を1つにまとめたり、全体の中での部分の相互関係が理解できるようになると言われています。
つまり、人間関係の把握や、因果関係を把握するという部分にも影響があるのです。
秩序感の敏感期は、生後数か月から始まるため、非常に厄介です。
どのようなことがあるかというと、
- いつもの道じゃないと泣き叫ぶ
- 自分のお茶碗、箸じゃないと泣き叫ぶ
- いつもの場所じゃないと泣き叫ぶ
- 順番が違うと泣き叫ぶ
考えただけでも気が滅入りそうなことですが、秩序感がうまく養われないと、上記のようなメリットが得られませんので、何とか耐えしのぎたいところですね。
ちなみに、本書でも「秩序感の敏感期」を乗り越えるには覚悟が必要だと述べられていました。
感覚の敏感期「努力感なく感覚を研ぎすますことが可能」
見る、触れる、嗅ぐ、聴く、味わうという五感の敏感期もあります。
これが感覚の敏感期です。大体3歳から6歳の間に来る敏感期だともいわれています。
感覚が非常に優れているので、絶対音感やおふくろの味を覚えるのも、この時期だと言います。
ピアノであれば「絶対音感を身に着けたければ3歳からピアノを学ぼう」とか、英語であれば「子供のころに海外に住めば、英語が聞き取れるようになる」とか言いますよね。それが感覚の敏感期なのです。
感覚の敏感期は努力感なく、感覚を鋭くできる唯一の機会とも言えます。ぜひこのチャンスを逃さずにしましょう。
運動の敏感期「努力の喜びを知る唯一の機会」
子供ってめちゃくちゃ元気だなって思うことってありませんか?
それは、子供が「運動の敏感期」に入っているからかもしれません。
運動の敏感期は、運動能力を獲得するために全力で動く時期のことです。大体3歳ごろから7歳までが運動の敏感期と言います。
自分の体を自分で動かせるようになったため、自分で目的を持って行動したくなる時期でもあるのです。
この時期におすすめなのは、より高度な運動ができるような環境に入れてあげることです。
なぜなら、この時期に100%の全力投球をした経験がある子供は最後まで努力する粘り強さを持てるからです。
あきらめの悪い子の方が、あきらめが良い子に比べると成績が高い傾向にあります。
この時期、100%の努力をさせてあげるのは、子供の将来を考えても必須なのでしょう。
お母さんの敏感期まとめ「子供の行動の意味を知ろう」
お母さんの敏感期をまとめると下記のとおりです。
- モンテッソーリ教育法は子供の自立を助ける教育法である
- 子供の敏感期を知り、子育てとともに成長することがお母さんの敏感期
- 子供の敏感期に適切な行動を使用
モンテッソーリ教育を受けて圧倒的な成果を残した人は数多くいます。
ぜひ、この本を読んでモンテッソーリ教育を、あなたの教育の取り入れましょう。
以上、書評「お母さんの敏感期」子供の自立を助けるモンテッソーリ教育?を解説しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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