「日々の行動の生産性があがらないな…」
「効率的な問題解決がしたいな…」
社会人になってから日々行動をしていくと、やっても無駄だと思う気持ちや生産性のなさに絶望することがあるでしょう。原因は生産性の高い問題ではない無駄なことをしているからです。
生産性の高い問題の見極め方が学べなければ、無駄な時間を過ごすことが多くなります。
問題に対して解決することが無駄だと思ってしまったり、生産性の低い問題を永遠に解決し続けたりするのです。
無駄な時間を過ごすのは…ぶっちゃけキツイです。
今回紹介する「イシューからはじめよ」では、生産性の高い問題の見極め方や解決方法について解決されている本です。
無駄な時間を過ごしたくないなって方に、かなりおすすめできる本ですよ!
「イシューからはじめよ」目次
MECE、フレームワーク、ピラミッド構造、フェルミ推定…目的から理解する知的生産の全体観。「脳科学×戦略コンサル×ヤフー」トリプルキャリアが生み出した究極の問題設定&解決法。コンサルタント、研究者、マーケター、プランナー…「生み出す変化」で稼ぐ、プロフェッショナルのための思考術。
引用:Amazon
目次
イシューからはじめよがオススメな人は?
イシューから始めよがオススメな方は下記の通りです
- 無駄な時間を過ごしたくない方
- 問題解決能力を高めたい方
- 効率的に成長したい方
- 20代から若くしてバリバリやりたい方
- PDCAについて詳しい方
問題解決について他にもおすすめ本が知りたい方は「ロジカルシンキングや問題解決が学べる本【私のオススメ決定版4選】」に詳しくまとめてあります。興味がある方はどうぞ。
イシューとは「本当にいま答えをだすべき問題」
「イシューからはじめよ」ではイシューとは「答えをだすべき問題」と定義されています。
まずは「本当にいま答えを出すべき問題」なのかを見極めることから始めないと、生産性が上がらずに、やってはいけない犬の道にはまってしまうのです。
また、本書のなかには「イシュー度」という言葉も出てきます。これは、「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」だとしています。
つまり、イシューを見極めるとは、イシュー度の高さを見極めることで、問題に答える必要性が高いかどうかを考えることなのです。
イシューの見極めから始めるとは「イシューの分析をすること」
イシューの見極めとはなんのことでしょうか?
イシューの見極めとは、最も目標達成に近づける問題かどうかを判断することです。
本書では、イシューの見極めから始めることがバリューを出すための最短の近道だと説明しています。
イシューを見極める分析方法は下記の設計で進めます。
- 何に答えをだす必要があるのか(問題の特定)
- 何を明らかにする必要があるのか(原因の明確化)
イシューから見極めないとイシュー度が高くない問題を扱う犬の道にハマる
「イシューからはじめよ」では、イシュー度が高くない問題をひたすら行うことを、「犬の道」と言っています。
著者もマッキンゼー時代に頑張って500枚のスライドを作ったが、最終的に上司に使われたのは5枚だけだったという経験もあり、これは非効率なアプローチだとも述べておりました。
このように、イシューから見極めないと非効率なアプローチを取ってしまう可能性があります。
イシュー度が高い問題から解決していかないと、犬の道にハマりやすくなります。
イシュー度の高い問題にだけ集中すればよいのでしょう。
体力でカバーしたい人はリーダーとして大成しない?
「犬の道をやりまくれば、何回か質の高い問題を解決できるのではないか?」と考える人もいるでしょう。
本書では、体力でカバーする人は、「あなたがリーダーとして部下を率いる時」にそれは通用しないと解説しています。
100歩譲って、あなたが人並みはずれた体力と根性の持ち主で、「犬の道」を通っても成長できたとしよう。だが、その後、あなたはそのやり方でしか部下に仕事を教えることができなくなってしまう。つまり、リーダーとしては大成できない。
というわけで、単なる努力で、右上の「バリューのある仕事」の領域に行けることはほぼあり得ないし、この道を歩むことはあなたの将来のリーダーとしての芽を摘む行為でもある。
引用:イシューから始めよ 35ページより
イシューの条件?
イシュー度を見極めるには経験・相談が必要
イシューを見極めるのに必要なことは下記のことです。
- 実際にインパクトがあるか
- 説得力あるかたちで検証できるか
- 想定する受け手にそれを伝えられるか
このような見立てをするために、「イシューからはじめよ」では経験が必要だと言われています。
しかし、最初のうちは経験がありませんので、上司や、自分より詳しい人に相談が大切なのです。
逆に言えば、経験がないのに、相談もしないと犬の道にハマりやすいんでしょうね…。こういう経験あります…。
良いイシューの条件は「本質的・深い仮説・答えが出せる」こと?
イシューを見立てるためには経験・相談が必要です。しかし、イシュー度が高い良いイシューを見極めるには良いイシューの条件がわからないといけません。
イシューから見極めることが大切だと言われていますが、そもそも良いイシューとはなんなのでしょうか?本書では良いイシューの要素は3点だと解説しています。
- 本質的な選択肢である
答えが出ると、そこから先の方向性に大きく影響する - 深い仮説がある
「常識を否定している」「新しい共通性・関係性・グルーピング・ルールを発見している」 - 答えが出せる
「現在の自分の技術・状況で答えを出すことができる
最後の答えが出せるについて、疑問に思う方もいるかもしれません。
「イシューからはじめよ」の中で著者は、答えが出ないことは悩んでいるだけであり無意味なこと。答えが出せることは考える価値がある有意義なことだと解説していました。
僕の考えるこの2つの違いは、次のようなものだ。
悩む=「答えが出ない」という前提のもとに、「考えるフリ」をすること。
考える=「答えが出る」という前提のもとに、建設的に考えを組み立てること。
この2つ、似た顔をしているが実はまったく違うものだ
引用:イシューから始めよ 9ページより
イシューと仮説は言葉にする「頭の中の概念が明確化」
「イシューからはじめよ」で特に強調されているのは言葉に落とし込むことの重要性です。
言葉にすると頭の中の概念を明確にすることができるので、どれだけ考えられているのかが分かるのだと言います。
イシューと仮説は紙や電子ファイルに言葉として表現することを徹底する。当たり前に聞こえるかもしれないが、多くの場合、これをやれと言われてもうまくできない。なぜ言葉にできないのかといえば、結局のところ、イシューの見極めと仮説の立て方が甘いからだ。言葉にすることで「最終的に何を言わんとしているのか」をどれだけ落とし込めているかがわかる。言葉にするときに詰まる部分こそイシューとしても詰まっていない部分であり、仮説をもたずに作業を進めようとしている部分なのだ。
引用:イシューから始めよ 56ページ
この言葉にするという表現は、「言葉にできるは武器になる」のなかでも同じ様に表現されています。つまり、言葉に出来ないのは考えきれていないからなのです。
イシューを特定するための情報収集方法とは?
良いイシューがわかったり、イシューの見立てが分かったりしても、イシューを特定するための情報収集の仕方が最悪であれば、正しいイシューを特定することはできません。
「イシューからはじめよ」では、イシューの特定の方法が解説されています。
- 一次情報に触れる
現場に行き見学する・インタビューを行う - 基本情報をスキャンする
情報の決め打ちをやめて、幅広い情報を集める - 集めすぎない・知りすぎない
集めすぎても意味がない・知りすぎるとアイデアが生まれにくくなる
このようにイシューの特定を行うことで、イシューを正確に見極められると同時に無駄な時間を過ごすことがなくなるのです。
このイシューの特定と全く逆のことをやられた経験があります。なんとも言えない気分になりますね…。結果が出てくれれば何でも良いですが、どうだったんでしょうか…。
イシューが考えられたら「仮説・アウトプット・伝える」
本書はさらにイシューが考えられたら下記のことを行うと解説されていました。
- イシューの仮説を立てる
イシューを分解→ストーリーライン→絵コンテにする - イシューのアウトプットをする
実際の分析をすすめる - イシューのまとめを伝えるべき人に伝える
伝えるものをまとめる
イシューの仮説を立てることは?「解の質を高める行為」
イシューの見極めは、イシュー度の高さを見極めることが目的でしたが、イシューの仮説は、解の質を高めることが目的です。
解の質とは、そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかになります。
つまり、解の質が高いとは、イシューを答えが出る状態にまで分解し、分解した問題が解決したら良い影響が出るという仮説が正しいことが証明できなければいけません。
本書では、イシューの仮説を検証することについて下記のように解説されていました。
- イシューを分解する
答えを出せる問題にまでイシューを分解する - ストーリーラインを作る
分解したイシューと仮説を検証するためにストーリーを作る - 絵コンテを作る
ここのサブイシューについて分析・検証のやり方をまとめる
イシューのアウトプットとは「実際に分析すること」
イシューの仮説を立て、解の質が高いことが証明でき、分析・検証のやり方までまとめることができたら、つぎは、実際に分析をはじめることになります。
「イシューからはじめよ」のなかでも分析については下記のように解説されていました。
- いきなり分析をはじめない
ただ分析をするのではなく、鍵となる前提部分の分析からはじめる - 答えありきの分析はしない
都合の良い部分だけでなく都合の悪い部分も分析する - 欲しい数字や証明が出てこない場合
出てこない数字も頭を使い数字を算出する(構造化(フェルミ推定)・足で稼ぐ・複数のアプローチで推定する) - 自分の知識や技では通用しない場合
人に聞きまくる・期限を切って手法を試しまくる
イシューのまとめを伝えるべき人に伝える「関係者の巻き込み方?」
分析がおわったら、つぎは関係者に伝えることになります。
本書によると、伝えることの目的は下記です。
- 意味のある課題を扱っていることを理解してもらう
- 最終的なメッセージを理解してもらう
- メッセージに納得して、行動に移してもらう
伝えることについても「イシューからはじめよ」では下記のように解説しています。
- 伝える相手は賢いが無知
的確に伝えれば理解してくれると思え - 論理構造を確認する
無駄を省き前提が崩れていないか - 流れを磨く
流れが悪いところ・締りが悪いところ・補強が弱いところを確認 - エレベーターテストに備える
結論・説明が端的に伝えられるか - チャートに落とし込む
1チャート1メッセージ・縦と横の比較軸に意味をもたせる・メッセージと分析表現を揃える
このようにして、伝え方も細心の注意を払いことが大切なのです。
イシューからはじめよで学べること
イシューからはじめよで常に言われていることは、イシュー度の高さを見極めることの大切さと犬の道の無意味さです。
イシュー度が高い問題を発見することができれば、価値のある問題だけを扱うことができるようになります。
逆に言えば、本書を読んでイシュー度の高い問題を発見する方法を学べなければ、常に犬の道にハマり続けるでしょう。生産性も上がらず、無駄な時間を過ごすことになるのです。
イシュー度を見極める方法ことを学ぶことこそが、本書で学ばなければいけないことだと思いました。
問題解決について他にもおすすめ本が知りたい方は「ロジカルシンキングや問題解決が学べる本【私のオススメ決定版4選】」に詳しくまとめてあります。興味がある方はどうぞ。
今回ご紹介した本は下記になります!おすすめです!
問題解決には論理的思考力が必要です。
論理的思考力がなければ、因果関係を明確にすることができず、問題と原因の関係を追うことができません。
つまり、論理的思考力がなければ、問題解決の生産性が下がってしまいます。
>>【論理的思考力は簡単に学べる!】
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