「読書の量と読書の質ってどちらが大切なの?」
「日本人の読書量ってどの程度なの?」
結論から言えば、読書の量と読書の質はバランスが大切です。
本を読み始めたばかりで、読書から学べることが多い人は、読書の量を重視すべきだと言えます。
ちなみに、日本人の読書量は低いです。高校生は年間12冊程度、つまり月に1冊程度しか本を読んでおりませんし、大学生の読書時間も1ヶ月に平均23分という統計が出ております。
読書量が非常にすくないため、読書の量を重視した方が、学びになる量が多いと言えるのです。
しかし、ある程度の読書量をこなしてくると「学べることが少ないな…」と感じ始める人もいます。その場合は、読書の量に固執する読み方から、読書の質にこだわる読み方に変更すると良いでしょう。
今回は、日本人の読書量から、読書の質を求めるべきタイミングを解説します。
日本人の読書量とは?高校生は年間で12冊程度
日本人の読書量は少ないと言えるでしょう。高校生は月1冊程度しか本を読みませんし、大学生の読書時間1ヶ月平均22分程度というデータがでています。
社会人の半数は本を読みませんので、本を読むだけでも他者と差をつけることが可能ですし、読書するだけで学べることは多いでしょう。
高校生は1か月1冊・年間で12冊程度
全国学校図書館協議会の2019年の調査によると、高校生は1ヶ月平均1.4冊という結果になっていました。
さらに、1ヶ月に1冊も本を読まなかった人は、55.8%と約半数近くの人は読書をしていないという結果になってしまったのです。
2001年や2002年ごろから比べると0冊と回答した人の割合は減少しておりますが、それでも読書から離れている人が多いのも事実です。
大学生の読書時間は平均23分程度
では大学生の読書量はどの程度なのでしょうか?以前ブログでも紹介しましたが、大学生の1ヶ月の読書時間は平均23分程度です。
また、社会人になれば、勉強する必要があるため読書時間が必然的に増えるかと思いきや、1ヶ月に1冊も本を読まないと回答した社会人は36%になりました。
ちなみに、社会人の約4割の人が本を読んでいなかったのです。
詳しくは下記の記事で解説しております。興味がある人はどうぞ。
子供の読書量は親の読書量に比例する
余談ですが、日経新聞に2010年度の厚労省の調査結果によると下記の傾向が判明したそうです。
月に1冊以上の読書習慣のある母親の子供は、1冊が11.9%だったのに対し、12冊以上が18.0%。一方、読書習慣のない母親の子供は1冊が17.3%と高く、12冊以上は9.8%にとどまるなど、親の読書習慣が子供と密接な関係にあることが裏付けられた。
引用:日経新聞
つまり、子供に読書習慣を身につけさせたいならば、まず親が本を読む必要があると言えるでしょう。
読書量と読書の質どちらが大切なのか?
読書量だけを自慢している人をSNSで見かけることがありますが、はっきり言って無意味です。なぜなら、読書量はある程度を超えてくると、学びが少なくなってくるため、時間の無駄になるからです。
そのため、「学びが少ないな」と自分が感じた場合には、読書の質を意識する必要が出てきます。質の高い読書とは、学び、実践、思考の3点が満たされる本を読むことです。
読書の質とは?質の高い読書は「学び・実践・思考」の3点
読書量の意味は明確ですが、読書の質と聞いて何をイメージされるでしょうか?
私が考える読書の質が高い状態とは「生産性が高い」状態です。
つまり、本を読み、何かしらのアウトプットができる読書は、「読書の質が高い」と言えるでしょう。
生産性が高い読書を分解すると、下記3点の要素に分かれます。
- 新しい学びがある
- 自分の生活に落とし込める
- 自分の頭で考える
新しい学びがない読書は、学ぶことがないので、アウトプットできることがありません。その場合、娯楽に近い読書となるので、ストレス解消の読書にはなりますが、読書の質が高いとは言えないでしょう。
自分の生活に落とし込めない読書は、新しいことを学んだとしても、アウトプットする場がありません。なので、学んでもアウトプットできないので、生産性はないでしょう。
自分の頭で考えない読書は、筆者の主張を受け入れるだけ受け入れてしまいます。
本は筆者によって意見が異なるため、筆者の主張を反論もなく受け入れてしまえば、主張に振り回されるだけとなります。
その場合は、以前読んだ本の内容は無駄になってしまうため、生産性が低い読書にならざるをえないでしょう。
量と質のバランスが大切?
では、量と質はどちらが大切なのでしょうか?結論から言えばバランスが大切といわざるをえません。なぜなら、量も質も読書の生産性に非常に密接に関わっているからです。
読書の生産性は下記の公式で表すことが可能です
例えば、読書量が非常に多く年間で200冊読んだとしても、自分の実生活に活かせなかったり、新しい学びがない本を読み続ければ読書の質が0となります。
そうなれば、読書の生産性は0となり、読んでいる時間が無駄になるでしょう。
一方で、学びがあり、実生活で活かすことでき、自分の頭で考えるような本を読んでいたとしても、読書量が年間で0冊〜1冊であれば、アウトプットの量の絶対数が限られてしまいます。
そうなれば、読書の質が高かったとしても、読書の生産性が低くなってしまうのです。
読書量・読書の質はどちらを優先すればよいのか?
読書の量と読書の質。どちらも必要だと言いました。
では、読書の量と読書の質どちらを優先させるのが良いのでしょうか?
まず読書量が圧倒的に少ない方(1ヶ月に1冊も読んでいない方)は、読書量を優先させましょう。
なぜなら、読書量が少ない人は学んでいる情報が少なく、新しい学びになることが非常多いからです。
読書量を優先させていくと、退屈してくることがあります。
同じような分野を読み続けていると、どこかで読んだ内容が多くなってくるため、新しく学ぶことが少なくなっていき、退屈していくからです。
「学びが少ないな」と感じ始めたら、読書量ではなく読書の質を追求していくようにしましょう。
読書の質を追求する方法は下記の通りです。
- 幅広いジャンルに興味を持つ
- 良書を見つける
- アウトプットする
読書量を維持しつつ意味のある読書をしよう
読書量と読書の質について解説してきましたが、要約すると下記の通りです。
- 日本人の読書量は年代により異なるが、高校生・社会人は半数程度が0冊である
- 読書を始めたら読書量を追う
- 学びが少なくなってきたら読書の質を意識する
読書量だけ多いことを自慢する人は多いですが、読書量だけ自慢しても意味がありません。
なぜなら読書は、ある程度の量をこなしていくと読書量の意味がなくなっていき、読書の質が求められてくるからです。
もしも、あなたが読書量にばかり固執している場合、読書自体が無意味なものになっている可能性がありますので、注意しましょう。
以上、【日本人の読書量】読書の量と読書の質どちらが大切?を解説しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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