「ドイツ銀行のリストラの原因ってなに?」
「ドイツ銀行のリストラで気をつけることってなんなの?」
世界最大規模のドイツ銀行が約2万人のリストラをします。
原因は投資銀行の拡大が不良資産を生み出し、世界的な金利下落による融資のビジネスモデルの崩壊でしょう。
赤字続きだったドイツ銀行は破綻寸前と言われていましたが、ついにリストラすることを決めたのです。
注目すべきは、株式営業やトレードの撤退です。
撤退ということは、いくら優秀であっても強制的に職がなくなってしまう状態を言います。
今後、「撤退」は外資系だけでなく、日本企業でも行われていくでしょう。
つまり、今回のドイツ銀行のリストラは他人ごとではないのです。
今回は、ドイツ銀行の大規模利リストラから個人が学ぶべきことを解説します。
この記事で学べることは?
- ドイツ銀行のリストラの現状が学べる
- ドイツ銀行のリストラの原因と影響が学べる
- 大規模リストラに備えて個人ができることが学べる
目次
ドイツ銀行がリストラで2万人を削減する
下記は2019年7月にドイツ銀行が発表した、今後のアクションについてです。
日本語に直して要約すると下記のとおりです
- ビジネスの撤退:株式営業とトレードから撤退する
- 顧客中心の4つの分野を作る:コーポレートバンキングが中心に鳴る
- コストカット:60億ユーロの削減
- テクノロジーへの投資:130億ユーロの投資
- 不良資産の解放:740億ユーロの不良資産を移す
特に個人に関わるものは「コストカット」でしょう。
ドイツ銀行は2019年7月に従業員を2万人削減する計画を発表しました。
削減する部署は、投資銀行系の部署や、株式営業やトレードとのことです。
ドイツ銀行とは創設150年の古くからある銀行で、世界各国に支社があるグローバルなカンパニーです。
格式の高いドイツ銀行はなぜリストラをすることになったのでしょうか?
ドイツ銀行のリストラの原因
今回のドイツ銀行のリストラはいったいなにが原因で引き起こされたのでしょうか?
投資銀行部門の不良資産は9兆円
ドイツ銀行は、商業銀行として生まれており、昔からの貸出などで収益を上げていた銀行です。
しかし、金融市場のグローバル化と収益の多角化に向けて、1990年後半に投資銀行を買収します。
最初は投資銀行と商業銀行の2つのモデルを抱える成功モデルとして評価されていました。
しかさ、現在では不良資産を9兆円抱えるほどに悪化してしまったのです。
投資銀行部門が抱える740億ユーロ(約9兆円)の不良資産を新設する部門に移し、徐々に処分を進める。
引用:読売新聞
不良資産の原因は不景気、コストに関する認識の甘さ、貸出側の見通しの甘さというものがあるでしょう。
この不良資産がある以上、再建は困難になります。
そのため、不良資産を健全化するためにもリストラが必要なのです。
金融商品の不正販売による罰金
金融商品の不正販売により巨額な和解金が必要になります。
この巨額な和解金も、ドイツ銀行の経営を圧迫したことの一因でしょう。
もろさが露呈したのが、2008年のリーマン・ショック後だ。米国で金融商品を不正に販売したとして米司法省から巨額の和解金を要求されたほか、マネーロンダリング(資金洗浄)に関わった疑いも浮上した。
引用:日経新聞
古くからある銀行は、昔からの商習慣としての不正な販売やマネーロンダリングが横行している可能性が高いのです。
そのため、最近はクリーンで健全な経営が求められる世の中になってきたので、昔から稼いできたツケが回ってくることになるでしょう。
世界的な金融制度の変更によるビジネスモデルの変化
銀行業は貸出という収益率の高いビジネスモデルを常に行ってきました。
預金などで集めたお金を、別の人に貸し出すことにより、貸出金利で儲けてきたのです。
しかし、世界的な金利の低下により、昔に比べて思うように利益が上がらなくなっています。
それはドイツ銀行も変わらないのです。
つまり、高収益のビジネスモデルに依存しできた経営は、コスト管理の意識が低く、業務効率化がまったくされていなかったりします。
従業員も9万人も抱えており、コストが高すぎていたのもドイツ銀行のリストラの原因になったのです。
ドイツ銀行のリストラの影響とは?
ドイツ銀行がリストラをすることにより、どのような影響があるのでしょうか?
7000億円もの徹底的なコストカット
ドイツ銀行の改革に関するIR資料を見てみると、コストカットをして、約7000億円も削減するそうです。
削減方法は2万人の人員削減や、IT化による効率化などの方法なども取られていくとのでした。
コストカットの流れは、日本国内の銀行と同じですね。
やはり、融資の収益頼りだったビジネスモデルは、世界的に崩壊しつつあるという流れなのでしょう。
株式事業からの撤退
ドイツ銀行はアジア地域の株式の営業やトレーディング業務から撤退することを発表しました。
ドイツ銀行は7日、経営再建策の一環として、今後3年で計1万8000人の人員を削減し、株式売買の業務から撤退する計画を発表した。
引用:CNN
経営再建中のドイツ銀行の日本法人、ドイツ証券の広報部は8日、「日本を含むアジア太平洋地域の株式営業、及び株式トレーディング業務から撤退する」とコメントした。日本拠点での株式業務の人員削減数や完全撤退の時期については「コメントできない」としている。
引用:日経新聞
昔に比べても、日本株はベンチャー投資以外には、あまり旨みがありません。
そのため、日本株から撤退するのも当然だと思います。
リストラはするが競争力のある人材には給料が払われる
リストラをして人員削減はしていきますが、優秀な人へのボーナスはちゃんと還元していくそうです。
赤字が続いてボーナスが下がれば、優秀な人が同業他社に移ってしまいます。
そのため、ボーナスに対しては予め牽制し、ボーナスを払う用意があることを訴えたのでしょう。
ボーナスについて「慎重に話すべき事項だと認識しているが、当然ながら行員には仕事の業績に応じた報酬を出す」と発言。「ドイツ銀行は世界的、国際的な銀行であり続ける。つまり成果を上げるなら、競争力ある報酬を支払う」と述べた。
引用:ブルームバーグ
ドイツ銀行のリストラで学ぶ!大規模リストラに備えた個人の対策とは?
ドイツ銀行のような大きな銀行がリストラをするのを見ると、どのような企業でも大規模なリストラの可能性があることを実感します。
明日は我が身と考えながら、コツコツと対策を講じておきたいですね。
では、大規模なリストラに備えて、
赤字続きの企業で働き続けるのは注意
ドイツ銀行はリーマンショック以降、赤字になることもあり、リストラされる直前では、赤字が続いていたことがわかります。
赤字が続いている企業は、いつ大規模リストラになるのかがわかりません。
そのため、もしも、あなたが赤字続きの企業で働く場合にはリストラを覚悟して働いておくべきです。いつ切られてもおかしくはないと…
できれば、転職の際に、十分な企業分析をし、赤字になりそうな企業に入社しないほうが良いかもしれません。
NECのリストラでも学べるように、会社選びで大切なのは利益率でしょう。
撤退リスクに注意
ドイツ銀行でもっとも恐怖するのは撤退です。
自分の部署の成績が良くても、日本撤退といになったら、退職せざるを得なくなります。
これは自分の能力云々の問題ではないので、いくら気をつけても対応不可能です。
外資系で働いている人は特に日本撤退について恐怖を感じているかもしれませんが、今後「撤退」というのは地域ではなく、部署ということもあり得ます。
そのため、あなたが働いている部署がなくなる可能性もあるのです。
付加価値を身につけよう
大規模なリストラになっても解雇者のリストに入らなければ問題がありません。
解雇者のリストに入らないためには、人材としての付加価値が重要になります。
仕事を行うときも結果にこだわることはもちろん、仕事以外のことでも自分の価値が上がることには積極的に取り組み、社内の評価だけでなく、社外の評価も上げておきましょう。
副収入を用意しておこう
急な退職を言われても焦りたくはないですよね。
そのためにも、会社以外の収入原を確保しておきましょう。
投資でも、副業でもなんでも良いです。
収入に占める給料の割合を減らすことができれば、会社がなくなっても生活水準を維持しやすくなります。
大手でも大規模リストラが当然になってくる時代です。
他の収入源を確保して、突発的なリストラな備えましょう。
ドイツ銀行のリストラ他人ごとではない
ドイツ銀行のリストラは大手でも赤字が続けばリストラされることを指し示しています。
さらに、事業撤退になれば、あなたがいくら収益をあげていたとしても解雇されてしまうわけです。
これからは世界的に業務効率化、コストカットの流れが来るでしょう。
そのために突発的なリストラが来ても良いように対策を練っておくことが重要です。
突発的なリストラには下記のような対策をしておきましょう。
- 赤字続きの会社は転職する
- 付加価値をあげる
- 副収入源をつくる
最低でも上記のような対策を空いている時間にコツコツやるのが、人生を幸せに生きるコツなのかもしれません。
以上、ドイツ銀行のリストラ2万人削減!他人ごとではない撤退リスクを学ぶを解説しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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