人は一人では何か大きなことを成し遂げることができないと言われています。
Lifeshiftの本の中にも下記のように書かれています。
大きな経済的価値を生む複雑な課題を実行するプロセスではたいてい、ほかの人達との相互依存関係が不可欠だ。
そこで、きわめて高い生産性の持ち主は、ほかのきわめて高い生産性の持ち主と一緒に働きたがる。
高い生産性を発揮するためにチームが必要な理由は何なのでしょうか?
生産性の高いチームが必要な理由
一人で発揮できる生産性は低い
人が一人で発揮できる生産性は、違う会社に持って行っても低いことが実験によって示されています。
ある人が自分だけで生み出す価値と、周囲の人間と一緒に生み出す価値のどちらが大きいかを明らかにするために、ウォール街の投資銀行で働く1000人以上の花形アナリストを調べた。
アナリストの生産性がすべて、その人物が個人で蓄えている知識によって決まるなら、その人がほかの投資銀行に移籍しても成績は変わらないはずだ。
それに対し、アナリストの成績が周囲の大たちの力にも助けられているなら、移籍したあとは成績が下がると予想できる。
調査の結果、正しいのは後者の仮説だとわかった。
アナリストたちは知識をそっくり別の会社にもっていけず、移籍直後に個人の成績が落ち込む傾向が見られたのだ。
彼らの成績は、長期にわたり回復しない場合が多かった。
人は一人で発揮できる生産性は低く、他の人や文化、チームによって左右されることが分かっています。
自己成長につながる
強力な人間関係を築いていない人は、他の人の知識を取り込むこともできずに、自分からイノベーションを起こすこともできません。
本書の中でも下記のように述べられています。
強力な人間関係を築いている人は、ほかの人の知識を容易に取り込み、自身の生産性を向上させ、イノベーションを促進できる。
高い信頼性と評判をもつ人だちと緊密な協力関係を築くことにより、自分が個人で蓄えているよりずっと広い知識と見方を得られるのだ。
チームを作っている人は広い知識、生産性も向上でき、イノベーションを促進することができる。
別の本でも、知識を身につけるのと同様に大切な、知識が豊富な人脈を持つことが大切とも言われています。
チームを持っている人の方が、自己成長が出来るのです。
行動を継続することが出来る
同じ志をもつ仲間をもつことで、人は行動を継続することが出来ます。
本書の中でもこのように書かれておりました。
この強力な職業上のネットワークのメンバーは、信頼し合い、互いのコーチや支援者になり、人脈を紹介し合い、貴重な助言を送り合う。
職業上のつながりを持つことで、励ましあったり助言を送りあったり出来ます。こうすることで、自分が挫けそうになったり、やめたくなったりする時に行動を継続することが出来るのです。
生産性の高いチームの作り方
高い生産性を発揮する上で、チームを作った方が良いです。
しかし、チームを作れと言われても…と思う方も多いはず。私もそうでしたから。
では、生産性の高いチームを作る上で必要なことは何でしょうか?
それは、たった2つのことです。
- 評判
- 一貫性
それぞれを具体的に解説します。
質の高いチームを作る上で評判が必要な理由
生産性資産(知識やスキル)を築く上で、高い評判を確立することの重要性は計り知れません。
評判が悪いと生産性資産を活用できない
折角、価値あるスキルや知識をもっていても、好ましい評判をもっていなければ、それを生産的に活用できないからです。
例えば、いくらスキルや能力が高かったとしても、評判が悪い人に重要な仕事を回すことが出来ないですよね。
だから、知識やスキルだけでなく評判に関しても気にした方が良いのです。
評判はコントロールできない
ただし、評判というのはコミュニティの中で形成されるものであり、自分がこういう評判を与えたいと思ってもコントロールは出来ません。
Lifeshiftの中にもこのように書いてます
それは、みずからのこれまでの行動の産物であり、みずからの生産性に大きな影響を及ぼすものでありながら、自分で完全にコントロールすることはできないのだ。
自分の行動が生み出したものではあるが、評判というのは勝手に形成されるのであり、自分ではコントロール出来ない…。
では、どういう風に良い評判が立てられるようにすれば良いのでしょうか?
生産性の高いチームを作るには良い一貫性を保ち続ける
評判と共に気にかけるべきは良い一貫性です。
しかし、良い一貫性とは何でしょうか?
良い一貫性とは?
良い評判が生まれる為に出来ることは、自分が周りに持ってもらいたいイメージを明確にして、そのイメージを与えるための行動を考えます。しかしながら、一つ一つの行動を考えてその通りに行動することは大変です。
だからこそ、その行動一つ一つの共通点になる部分を良い一貫性として、良い一貫性をどんな時でも保ち続けることが、自分にとって好ましい評判を与えるためのベストな選択肢になります。
Lifeshiftの中にもこのように書いております。
意図や行動原則を表明することで人々に期待をもたせることはできるが、評判を確かなものにするのは、基本的には実際の行動なのだ。
評判は、コミュニティがその人に対していだく判断、評価、認識の枠内で形成される。その結果、評判は重要な無形の資産であると同時に、非常に複雑な性格をもっている。
良い一貫性の例って?
良い一貫性に正解はありませんが、どのようなものが良い一貫性なのでしょうか?
例①:良い人に見られたい人なら、良い一貫性は「人のために尽くすこと」
例②:絶対に諦めない人と見られたい人なら、良い一貫性は「最後まで諦めないこと」
例③:抜け道をつくのが得意な人なら、良い一貫性は、「もっと良い方法があると考えること」
このように、自分の与えたいイメージによって、良い一貫性とは異なります。
仕事中の時だけではダメなの?
仕事中の時だけを意識して、良い一貫性を維持しても、今の時代では不十分です。
何故なら、今はSNSやWEBの発達などで、簡単に良い噂も悪い噂も拡散してしまいます。
プライベートの場であっても、一貫性を持って行動することができなければ、「あれ?あの人、イメージと違くない?」ということで、ネットやコミュニティ内で拡散してしまい、評判を壊してしまうからです。
全員に対して良い評判というのはあり得ない
良いチームを作る方法として2つの方法を説明しました。
- 評判を気にする
- 与えたいイメージを考え、良い一貫性を保つ
しかしながら、そのようにした所でも、あなたの評判が高くなればなるほど悪い評判というのは必ず起こってしまいます。
その時に思っておいて欲しいことは、全員に対して良い評判というのはあり得ないということです。
総理大臣であっても支持率100%はあり得ないので、全員から良いイメージを持ってもらうことは、まず不可能です。
なので、悪いイメージを持たれることは仕方がないと思い、自分は良いイメージを与えるために良い一貫性を保っているということが重要です。
ぜひ、あなたも与えたいイメージを考えて、良い一貫性を考えて見てください。
生産性の高いチームを作ろう
チームを作る理由を3つに分けて説明しました。
- 高い生産性を発揮することが出来る
- 自己成長に繋がる
- 行動を継続することが出来る
また、生産性の高いチームを作る方法は下記の通りでした。
- 良い評判を持つ
- 良い一貫性を維持する
良い評判を持つには実力と人間性が必要です。
ぜひ、実力と人間性から磨いて、生産性の高いチームを作っていきましょう。
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