「働き方を変えるべき理由と今できる対策まとめ【働き方改革】」でも解説していますが、学歴社会は崩壊しています。
それまでは「良い学校→良い会社→良い人生」という流れがありました。
しかし、良い会社という土台がバブル崩壊により崩れ去ったことで、良い人生は手に入らなくなったのです。
そのライフステージの変化の次の変化が「書評「LIFESHIFT」100年時代の対応策を要約してみた」で解説されています。
良い会社の崩壊に続き長寿化による影響で生活に変化が生まれているのです。
LIFESHIFTの中で語られている無形資産は3つほどありました。
- 生産性資産=知識やスキル、そして評判
- 活力資産=健康
- 変身資産
今回はそのうちの1つである。変身資産について解説します。
ライフシフトから見る変身資産が必要な3つの理由
そもそも、変身資産は、Lifeshiftの中ではこのように書いてありました。
変身資産は、そうした変化のプロセスを助けるためのものだ。移行につきものの不確実性への対処能力を高める要素と言い換えてもいい。
移行というのは、自分の働いている場所や、学びなおすという、自分のステージを変化することです。その移行には、自分だけこういう風な道を進んで良いのかな?自分に自信がないな…大丈夫かな?と言った不安が伴います。
変身資産は、移行をスムーズに行えるようになるためのものと言えるでしょう。
教育→仕事→引退の3ステップモデルの崩壊
変身資産が必要になった理由とは、今ままでの3ステップモデルが崩れたことです。
3ステップとは、「教育→仕事→引退」というモデルのことで、今までは、良い学校に行き、良い会社に入れば、良き人生になるというモデルがありました。
しかし、これからは3ステップだけでは、生きていけません。下記の2点から説明ができます。
- 長寿化により、引退から寿命を全うするまでの期間が長くな理、必要なお金が増えたこと
- テクノロジーの進化により、自分の知識やスキルが陳腐化する可能性があること
こうして3ステップのモデルが徐々に崩れつつあります。
これからは多様なステップから避けられない
3ステップのモデルが崩壊したらどうなるのか?それは学び直しの期間であったり、自分が雇われることなくお金を稼ぐ必要が出てきたりするということです。例えば、下記のような多様なステップも容易に想像が出来ます。
- 例1:教育→仕事→起業→引退
- 例2:教育→仕事→教育→仕事→引退
- 例3:教育→起業→教育→仕事→引退
先ほども書きましたが、長寿化とテクノロジーの進歩により、陳腐化する可能性だったり、社会保障制度が代わり、金銭が必要になる可能性も高くなります。
その結果、自分で稼げるような力だったり、学び直す力だったりが必要になってくるのです。
勤労期間が細切れ化する
Lifeshiftの中でも、長寿化などの影響により、これからは勤労期間が細切れ化するということが述べられています。
勤労期間が細切れ化することだ。知識の蓄えが底を突き、健康とモチベーションが枯渇し、友人や家族との結びつきが断ち切れるのを避けるために、大半の人はキャリアをいくつかの段階に分割することを望むだろう
勤労期間が細切れにするためには、変身資産がなければ、ステップ間の移行をスムーズに行うことが出来なくなってしまいます。ステップ間の移行をスムーズに出来なければ、その都度問題が発生してしまう可能性があるので、長寿化した人生を充実感のあるものにすることが出来ません。
だから、これからは変身資産の価値もものすごく上がってくるのです。
変身資産の増やし方!ライフシフトをより具体的に解説
ライフシフトに書いてあった変身資産の増やし方は下記の3点です。
- 第一に、変身を成功させるためには、自分についてある程度理解していることが不可欠だ。
- 第二に、移行過程の人々を観察してきた研究者たちによれば、変身を遂げるとき、人は新しい人的ネットワークに加わる。
- 第三に、変身のプロセスが受け身の体験ではないことも明白だ。
しかしながら、これだけあっても具体的な方法はわかりません。
ですので、ライフシフトを基にして具体的な変身資産の身につけ方をご紹介したいとおもいます。
自己認識と世界の見方を変えること
自分について理解するためには、自分の現在地についてや、将来の可能性についても知らなければいけません。そのために、必要なことは、内省し自己認識と世界の見え方を変更することです。
「内省し自己認識と世界の見方を変えましょう!」と言われても
具体的な行動ができないでしょう。
大変恐縮ですが、自分自身が内省し、世界の見方が変わったなと思ったきっかけを考えてみました。
▼自分自身の場合は整理すると下記の4点で内省し世界の見方が変わりました。
- 自分と同世代の人のことを知る
- 自分とは違う人種で尊敬できる人に触れること
- 世界情勢を知る
- 自分とは異なる考え方に触れること
一言で言ってしまえば、自分が知らない情報を取得することを行うことで、自分自身に対する見え方などが変わってきます。
例えば、自分の職場の給与体系が当たり前だと思っていた人が、一歩違う会社の人と話すことで、「自分、あまり貰ってなかった…」と自己認識が変わります。
転職をするか否かという選択が生まれてきますよね。
転職をする場合に、どういう所なら自分なら行けるのだろうか?と考えます。
転職について調べると、自分の可能性が開けたりします。
これが、内省し、自己認識と世界の見え方を変更することです
新しい人的ネットワークに入るのは難しい?
新しい人的ネットワークに入るということは、簡単なようで難しいです。
自分の居心地の良い空間ではないので、無意識的に離れていってしまうからです。
「新しい人的ネットワークに簡単に入れたな?」と思う場合でも、
自分の居心地の良い空間と似ている場合が多いので、実際には自分を変化させるネットワークではない可能性があります。
ライフシフトの本の中でも変身に必要な人的ネットワークとは下記のものであると述べています。
- ロールモデル
- 意気投合できる人物
- 自分と同様の移行を経験した人物
新しい人的ネットワークに入ろうとしても、入ろうとする人的ネットワークの人に拒まれたりする場合もあります。
必要なことは一定の礼儀と態度です。
中には、礼儀や態度みたいな、気を遣うことはしたくない!という人もいるでしょう。
その場合は、その礼儀や態度をわきまえなくても良いくらい、相手に対してメリットがあると思わせられないといけません。
▼新しい人的ネットワークに入るためには下記のことが必要です。
- 自分のロールモデルを知るために、情報を仕入れる
- ロールモデルの人を探す
- 態度や立場、礼儀を学ぶ
- 何かで突き抜けた、相手に面白いと思わせる実力をもつ
ロールモデルの人を探す前に、ロールモデルを知るために情報を知らないといけません。
自分将来像や、具体的な像というのは、情報がなければ、イメージすることが出来ないからです。
変身のプロセスが受け身では上手くいかない
変身のプロセスは大きく分けて二つあります。
- 会社の上司などから、強制的に変わることを命じられること。
- 自分から進んで移行を受け入れることです。
会社の上司などから強制的に変わることを命じられて上手くいっていたのは、3ステップが崩壊する前まででした。
何故なら、良い学校→良い会社→良い人生という決められたレールがあり、会社の上司などは、そのレールに乗っている人であったので、そのアドバイスが機能していたのです。
しかし3ステップモデルというレールが崩壊することで、誰もが通ってきたレールがなくなります。
今後の進路は自分が見つけ出していかなければいけないのです。
真に強いモチベーションを発揮するには「誰かが怖いからやらなければいけない」というモチベーションではなく「こういう状況だから、自分はこうしたい」という「〜したい」という欲求です
結果が出る前に継続できず、変身が上手くいかないのです。
▼変身のプロセスを主体的にするためには下記のことがオススメです。
- やりたくないことを明確化し、価値観を明確化する
- これからやることに対して、上手くいかなくてもやり続けられる理由を作る
- 過去のルーティンを捨て、過去のやり方にこだわらない
変身資産を身につけることは難しい
変身資産を身につけようとしても、簡単に身につけることは出来ません。
自分から主体的に行動していき、情報を集めて、様々な人たちと触れることにより、徐々に変化させることが出来ます。
変身資産を身につけることは難しいです。
自分が今までやったことがないことに取り組み、やってきたものを否定していかなければ行けないので、普通に受け入れられることではないですから。
変身資産に投資をしよう!
今までは、変身資産は求めらてきませんでした。
良い学校に入り、良い会社に入りさえすれば一生安泰であり、引退後も良い老後が迎えられて良い人生を送れかもしれません。
しかしながら、これからは違います。
リンダグラットンの前著にありますWorkshiftでも書いてありましたが、漫然と迎える未来には孤独と貧困しか待ってないそうです。ワーク・シフトについては「働き方が変化する背景と必要な準備とは「ワーク・シフト」書評要約」で詳しく書いてあります。よろしければどうぞ。
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▼経済の勉強におすすめの記事
経済の勉強を考えている方に、経済の勉強がおもしろくなるような記事をまとめてみました!
- 基礎編①:【働き方の未来2035】生涯教育・働き方の変化・技術確信まとめ
- 基礎編②:超簡単に理解しよう!バブル崩壊の流れとは?
- 基礎編③:リーマンショックの原因や影響を超簡単に解説
- 基礎編④:【昔の常識と今の非常識】お金の常識について昔と今の違いまとめ
- 基礎編⑤:10年後の日本経済を簡単に予測する3つの方法
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経済を勉強するのに最初にオススメなのは読書です。
多くの本を読んできた私が厳選して経済を学ぶのにオススメな順番で本を紹介します。
- 経済1冊目>>書評「ハイコンセプト」次世代に必要なハイコンセプト・ハイタッチ?
- 経済2冊目>>書評「未来の働き方を考えよう」昔と違う新しい働き方とは?
- 経済3冊目>>働き方が変化する背景と必要な準備とは「ワーク・シフト」書評要約
- 経済4冊目>>書評「LIFESHIFT」100年時代の対応策を要約してみた
- 経済5冊目>>書評「下流老人」将来貧困にならないために必要なことは?
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