「鬼速って何?」
「PDCAってどうやるの?」
どの会社に所属しても必要な能力とは、問題解決能力でしょう。
問題解決力が高い人は成長スピードが早いです。自ら改善点をみつけて工夫していくので、かなりの速さで成長していくでしょう。
今回は著者自身が社長であり、普遍的な問題解決の本として定着するように書いたと紹介している本です。
鬼速PDCAを読むと下記のことが学べます
- PDCAにおける計画の重要性
- 普段からPDCAを行えばPDCAが格段に上手くなること
- 実行フェーズは具体的な計画が重要であること
- 検証には客観的視点・分析が必要なこと
実際に鬼速PDCAを読むようになってから計画の重要性と具体性を意識するようになりました。問題解決力も上がった気がします。
「鬼速PDCA」あらすじ
野村證券で最年少記録を出し続けた、努力を100%結果に変えるフレームワーク。3日ごとの振り返りで、自分もチームも10倍速で進化する。
引用:Amazon
今回は鬼速PDCAを解説します。
目次
鬼速PDCAを読んだ方が良い方は?
鬼速PDCAは下記の方におすすめです
- PDCA能力を身に着けたい方
- 問題解決能力が業務で必要な方
- 問題解決能力を部下に身に着けさせたい方
鬼速PDCAのPDCA能力とは?
PDCA能力とは問題解決のことを指しますが、普通のPDCAは下記のとおりです。
- 計画(Plan)
- 実行(Do)
- 検証(Check)
- 改善(Action)
しかし、鬼速PDCAではAcitonではなくAdjustを用いています。
鬼速PDCAのPDCAは下記のとおりです。
- 計画(Plan)
- 実行(Do)
- 検証(Check)
- 調整(Adjust)
普通は改善(Action)を用いますが、鬼速PDCAが調整(Adjust)を使うのは下記の理由です。
- 悪い面の改善ではなく良い面の伸長という意味
- ActionとDoが混同しがちであるという観点
鬼速PDCAには計画が最も大切?
本書の中で特に斬新だなと実感したのが、計画の大切さが強調されているところです。
これまで色々と問題解決の本を読んでおりますが、ここまで計画について大切に書いている本はなかったのではないか?と思われるほど計画について詳細にかかれていました。
計画がなければ、行動も適当になり、改善するときも計画を基にして改善しないので効率が悪くなるのです。
良い計画を作るポイントは?
鬼速PDCAの中にも記載がありますが、私なりに本書を読んで良い計画を作るポイントをまとめてみました
- 計画を立てる前にゴールを決めること
- 「なぜそのゴールを目指すのか?」明確化する
- ゴールはできるだけ具体的に書くこと
また、ゴールまでの計画を立てたら質問をして計画を検証します。
- ゴールまでの計画を仮設で立て下記の質問をする
- 「もっと効率的な⽅法はないのか?」
- 「他にやるべきことはないのか?」
- 「⾒えていない課題が潜んでいるのでは?」
計画とはゴールありきです。計画を立てたらその計画について検証を重ねることで、良い計画にしていくことです。
魔法の言葉「他にできることがあるとしたら何なのか?」
著者がよく部下から相談を持ち込まれたときに言うフレーズとして、
「他にできることがあるとしたら何なのか?」
と尋ねるといいます。
「いや…答えを教えてくれよ」
と思うかもしれませんが、こうすることによって、部下に考えさせることができるそうです。
個人的にも思うことですが、考えさせられた方が人は成長します。
与えられた答えというのは、自分で思考をしていないので、思考プロセスを成長させることができないからです。
こういう「他にできることがあるとしたら何なのか?」というフレーズは覚えておきたいですね。
目標を設定したらマインドマップで分解する?
著者の会社では、目標を設定したらマインドマップで細分化して具体的な行動になるまで落とし込むことが義務付けられているのだそうです。
目標を設定したら要素に分けて考えて、さらにその要素をまた細分化するというのは、マンダラチャートに似ていますね。
マンダラチャートは大谷翔平選手が高校時代から行なっていた目標達成表として有名です。下記のように大きな目標を細分化してさらに細分化して書いていきます。
鬼速PDCAを実行するために大切なことは?
計画をしても実行することが出来なくて挫折していく人が多いでしょう。
それは本書の中では下記のように表現されています。
ビジネス書からたくさんの刺激を受けて、「やっぱり⾃分ってこのへんが課題なんだよな」とせっかく気づいても、それを具体的な解決案に落とし込まないから9割の⼈は読んで終わり
引用:鬼速PDCAより
つまり具体的な解決案に落とし込めば、読んで終わりにならないわけです。
また、本書の中では、計画段階で具体的に書くことにより実行フェーズに落とし込むことができるとも書かれてありました。
抽象的なアクションを「毎⽇、朝6時に起きて5キロ⾛る」「今⽇、⼣⾷後の2時間を使ってネットで検索する」といった具体的なタスクとしてスケジュールを押さえてしまえば、もはややらざるを得ない状況に⾃分を追い込むことができる。加えて、やることが具体的だと、取り組む意欲が増すという⼤きな効果もある。
引用:鬼速PDCAより
具体的に書く時に気をつけたほうが良い点は5W1Hです。
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(だれが)
- What(なにを)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
5W1Hがちゃんと書かれているかを確認することにより、計画をより具体的にすることができるでしょう。
私が計画を考える時に気をつけているのが、自分以外の第三者でも行動ができるように書いています。これを意識するだけで計画が具体的になります。
実行する時は自信満々に
また、実⾏するときは自信満々で実行することが大切であるとも言われています。
計画をしたらその計画を行動レベルで落とし込み、一つ一つの行動をto doリストに落とし込むことも大切です。
これやってみると意外に効果があります。
私も今現在でも、アプリでto do管理してますが、思いついたことをとりあえずto doに入れてよる寝る前に確認するようにしてますが抜け漏れが減ります。
to do管理におすすめの記事>>【GTDのやり方】ズボラでもOK!書評「ストレスフリーの仕事術」
実行したかったら期限を切る
期限を決めることで人は「そこまでに行動を終わらせないといけない!」と思い、行動を終わらせるようになるそうです。
これは、ちきりんの「自分の時間を取り戻そう」と言う本の中にも記載がありました。ちきりんさんは、本の締め切りを自分で決めたら、その直後に海外でリフレッシュする予定を立てて、航空チケットも取ってしまうそうです。
自分の時間を取り戻そうの書評はこちら
鬼速PDCAの検証に必要な2つのこと
計画が終わって検証のフェーズになったときに必要なものは2つあります。
- 客観的視点
- 分析
それぞれ説明していきましょう。
検証には客観的な視点がないと改善できない
自分の計画や行動に対して「頑張った自分」ではなく、結果に対して客観的に見ることが大切です。
主観的な判断をしてしまうと、改善点を見落とすことがよくあります。
私頑張ったし…これは仕方がないことだ
こんな感じになってしまうと、改善点を見落としてしまうでしょう。
また、検証するときは疑⼼暗⻤であることも大切です。
「この検証は本当に正しいのかな?他に見落としていないことはないかな?」と見るようにしましょう。
分析の基本はなぜ?の繰り返しである
トヨタ式の改善でも有名な話ですが、本書でも分析の基本は「なぜ」の繰り返しであると言われています
要因分析の基本は「なぜ」の繰り返しによる課題の整理である。「もしかして要因はここかな」と思えるまで「なぜ」を繰り返すのだ
引用:鬼速PDCA
鬼速PDCAの独特な点である調整(Adjust)は大きく4つある?
調整フェーズは最後に来るというイメージではなく、計画フェーズや実行フェーズだけでなく、検証フェーズでも細かく調整をするのが大切だと言われています。
- ゴールレベルの調整
- 計画レベルの調整
- 解決策や行動レベルの調整
- 調整不要
鬼速PDCAを行動して実際に感じたこと
鬼速PDCAの中でも日頃からPDCAを行うことによってPDCAをうまく行うことができると書かれていました。
私も鬼速PDCAを実践していくなかで、下記のようなことを気をつけないといけないと感じました。
- 分析は因数分解するイメージ
- 日常のささいなことからPDCAを常に行う
- 小さなPDCAを同時に回す
- 時間管理を大切にしてダラダラやらない
- 最も重要な課題から取り組む
- 取り組まないものは捨てる
- 紙に書いて文字にする
鬼速PDCAを読んでPDCAを上手くなりましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。