書評「20歳の自分に受けさせたい文章講義」書き方の基本とコツ

20歳の自分に受けさせたい文章講義

「文章なんて小学校から書いているから学ぶ必要ない!」

「実際にSNSでメッセージで内容が相手に伝わっているから、文章なんて学ばなくても良いと思う!」

文章について特に重要に思っていなかった時期が私にもありました…。

しかし、「文章を書く力」は、将来必要になる力です。

今回紹介する「20歳の自分に受けさせたい文章講義」という本は、「今までの文章の書き方は間違っていた…」と後悔するくらい衝撃を与えてくれる本です。

「20歳の自分に受けさせたい文章講義」あらすじ

どうすれば自分の気持ちや考えを「文章だけ」で伝えることができるのか?この授業のスタート地点はそこにある。そう、僕らは「話せるのに書けない!」のだ。人に口で伝えることはできても、それを頭の中で文章に変換しようとすると、とたんに固まってしまう。メールの一通すら、うまく書けない。「話すこと」と「書くこと」はまったく別の行為なのだ。決して「同じ日本語じゃないか」などと思ってはいけない。この授業では、現役のライターである著者が、現場で15年かけて蓄積した「話し言葉から書き言葉へ」のノウハウと哲学を、余すところなく伝えていく。学校では誰も教えてくれなかった“書く技術”の授業をいま、始めよう。

引用:Amazon

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20歳の自分に受けさせたい文章講義がおすすめな方

20歳の自分に受けさせたい文章講義がおすすめな方は下記のとおりです

  • 社会人になったばかりの方
  • ブログ・SNSをよくやる方
  • ものを書く機会が沢山ある方
  • 文章術を一度も学んだことがない方

「文章を書く力」は一生使える武器

20歳の自分に受けさせたい文章講義の中で、「文章を書く力」は一生使える武器であると言われていました。

その理由とは何なのでしょうか?

「文章を書く」機会が増えている – SNS・ブログ・社内メール等

昔に比べて今の時代は、文章を書く機会が増えています。

TwitterやInstagramを始めとしたSNSでも文章を書く必要があります。

ブログで自分の思いを発信するときにも文章を書く必要があります。

SNSやブログをしてない方であっても、社内メールや会社のプレゼンを作る際に、文章を書くことが必須になります。

そして文章を書く機会は、今後も増えていきます。

それは、個人から何かを発信することを求められる時代だからです。

これからは個人の方が個人の方動詞

文章を書く機会というのは昔に比べて格段に増えているので、文章を書く力はより重要性が高い能力になります。

文章を書くことで「ものの見方」が変わる

本書の中で「文章を書くことによって、世界のものの見方が変わることがある」と言われています。

文章を書くことにより、自分の頭のなかにあるぐるぐるとしたものに言葉を与えることになり、自分が何を考えているのかが明確になります。

また、自分が何を考えていることが明確になれば、自分の考えていることについて深く掘り下げて考えることもできるようになり、論理性を高めることができます。

このように、文章を書くことにより、「思考の整理・論理の確立」ができるようなり、モノ見方が変化するのです。

書こうとしないで「気持ちを翻訳する」

では、文章を書く時にまず初めに意識すると良いことは何でしょうか?

本書の中では「書こうとするから書けない」ので「頭の中の思考を書き言葉に翻訳する」と言われています。

頭の中の思考は文章とは全く違いますので、頭の思考を直接書こうとすると書けなくなります。そのため、頭の中の思考を書き言葉に翻訳するという意識があれば、自然と頭の中の思考を言葉にできるようになるそうです。

誰かに話すのが翻訳の一歩目

頭の中の思考を翻訳すると言われてもいまいちピンときませんよね?

本書の中では「頭の中の思考を誰かに話す」というのが翻訳のスタートだと言われています。

自分の頭の中の思考を話すことにより、頭の中の思考に言葉が与えられたり、アウトプットする過程で自分の思考が整理されていきます。その結果、頭の中の思考の翻訳が始まっていくのです。

レトリックに頼ると逆に伝わりにくくなる

頭の中の思考を伝える時の注意点があります。

レトリック(美辞麗句)に頼らないことです

レトリックに頼り過ぎると、伝わりにくくなるというのが本書の中で書いていました。恐らく、レトリックはきれいな文章になりますが、読者や聞き手にとっては一瞬「?」になることも少なくありませんので、伝わりにくくなるのでしょう。

きれいな文章を書くのではなく、「伝わる文章を書く」ことが大切なのです。

リズムが悪いと読みにくい

文章を書く時に意識することは「頭の中の言葉を書き言葉に翻訳すること」でした。

それでは、実際に書き言葉にする時にはどのような点を意識するべきなのでしょうか?

それは、「リズム」です。

リズムが悪い文章は読者からすると苦痛でしかありません。

リズムが良い文章とは一体どういう文章なのでしょうか?

接続詞を間違えない「論理的に繋がってますか?」

論理的に繋がっていない文章は読者からすると違和感だらけです。論理的に繋がっているかどうかを常に考えながら、文章を書いていくことが大切です。

論理的に繋がっているか否かを判断する時に大切なのが接続詞です。

接続詞が全くない文章は論理的に繋がっている文章とは言えませんし、接続詞に違和感がある文章は論理的に繋がりが悪い文章ということになります。

本書の中で特に注意が必要だとしていたのは、「〜が、」という接続詞の使い方です。

「〜が、」という接続詞は逆説でも順接でも使える接続詞になり、判断が難しいのです。

私も、本書を読んでからは、「〜が、」は極力使わず、「〜ので」(順接)や「〜のに」(逆説)と使い分けています。

その方が接続詞の繋がりを検証しやすいなという実感があり、オススメです。

視覚的な読みやすさも意識する

先程の接続詞の話が文章の内容についてのお話でしたが、視覚的な読みやすさというのも大切です。

例えば、句読点の打ち方がメチャクチャだと文章の区切れがわからなくなり、自分が伝えたいこととは全く違った内容が伝わってしまう可能性があるのです。

本書では下記の3つのことについて述べられていました。詳しくは本書を読むと良いです。

  • 句読点
  • 改行
  • 漢字・ひらがなのバランス

構成を気をつけていますか?

読みやすい文章を目指すのであれば文章の構成も大切です。

導入2割:本編6割:結末2割の文量で

導入が長すぎると読者はじらされている気持ちになり、結論が長すぎると締りが悪いということから、本書でオススメな文章の構成の割合は導入は2割・本編は6割・結末は2割の文量というのがおすすめされている。

2000字の文章を書く時も、導入400字・本編1200字・結末400字という感じが一番収まりが良いのだそうです。

導入部分は予告編である

導入・本編・結末の中で最も大切なのはどこでしょうか?

それは「導入」です。

導入に引き込まれない文章であれば、読者は「つまらなそう…」って思って見るのをやめてしまうでしょう。

導入部の作り込みはそれだけ重要なのです。

本書では導入について、3つの王道パターンを紹介していました。

  • インパクト優先型
  • 寸止め型
  • Q&A型

細部が細かいほどリアリティ…しかし間違いはクレームの元

「神は細部に宿る」ということではないですが、文章の細部が細ければ細かいほど話にリアリティがあり、読者が引き込まれると言われていました。

ここで注意をしておきたいのは、細部というのは一番間違ってはいけない部分であることです。

なぜなら、細部は一番リアリティがあるので、間違いようがない部分です。

細部を知ったかぶりで書き、細部が間違っている場合「これおかしくない?」とクレームが出るのだと言います。

一方で、大きな部分(主張やスタンス)は、いくら間違っても否定の使用がないので、断定的な強い表現を使う時に細心の注意を払えばクレームにはなりにくくなります。

細部を描く時に細かく書くのは良いですが、自分の理解を超える範囲の知ったかぶりで書くことが無いようにしましょう。

文章は読者視点で書くべき

これまで、頭の中の思考を書き言葉に翻訳する意識を持つ・リズムに気をつける・構成を考えるということを言ってきましたが、内容が読者にとって分かりづらかったり専門用語が多すぎたりすると読んでもらうことがありません。

そのため、本書の中では文章は読者視点で書くべきであると言われています。

読者視点とは「10年前のあなた」「特定の人物」が読んでも分かるか否か

本書中で読者視点と言っても、あなたがなれる読者は二種類しかいないと言われています。

過去のあなた特定の人物です。

過去のあなたであれば、現状持っている知識や経験がない時というのをイメージすればわかりやすいと思います。10年前のあなたが読者にいると想定して書くと一番やりやすいかなとも思います。

しかし、特定の人物になるという時に疑問が生じます

「なぜ、一般的な大衆ではなく特定の人物なのか?」

本書の中では一般的な大衆を読者として設定してしまうと、多数派の罠と呼ばれるものにかかるそうです。

言葉のベクトルが定まらずエッジの効かない文章となり面白みに欠けると言います。

特定の人物に焦点を当てることで、その人に向けた文章になるので、ベクトルも定まって書くことができるので、面白みのある文章を書くことができます。

その結果、特定の人物以外の人にも届くというのです。

説得ではなく納得のプロセスで

読者の視点で考えた時に重要なことは、説得ではなく納得を狙うということです。

説得とは「相手に自分の考えを押し付ける」ことです。

納得とは「相手に自分の考えを引き付けさせる」ことだと言います。

では、どうしたら相手を自分の考えに引き付けさせることができるのでしょうか?本書では4つの工夫が書かれていました。

  • 納得に必要なのは自分ごとにすること
  • 自分事にするには関連性をもたせること
  • 起承転結ではなく起「転」承結で引き込む
  • 文中で反論をして仮説検証を共に行う

読みやすいように編集する

最後に文章が書き終わったら、より伝わりやすくするために編集を行います。

この編集をきちんと行うか否かで文章の良し悪しは変わってきます。

また、文章を書き始める前の編集もあるのだそうです…

文章を書き始める前の編集「書かないことを決める」

文章が書き終わったら編集だと思うかも知れませんが、編集とは文章を書き始める前から大切です。

文章を書き始める前の編集とは「書かないことを決めること」です。

つまり、どこにフォーカスをあてて、どこを目立たせるのかを決めることですが、その過程で行うことが「書かないことを決めるということ」なのだそうです。

なにか一つのテーマで文章を書こうとすると、沢山の内容が思いつくことがあります。

読書であれば、小説・本の読み方・ビジネス本・図書館の使い方…など、内容を考えようと思えばネタはいくらでも挙がってきます。

しかし、全てを盛り込んでしまうと、ごちゃごちゃな文章になるので伝わりにくくなります。ですのえ、あえて「書かないことを決める」ことで、文章を伝わりやすくすることができるのです。

書かないことを決めるのに必要なのが、文章を書く目的と自分の価値観を考える作業です。

文章の目的から考えて「この部分は不要だな」「自分の価値観的にこれは書きたくないな」と思ったものを書かないように決めることにより、自分の文章がより際立っていくと言うのです。

「もったいない」とは言わない

せっかく書いた文章なのに削るなんてもったいない…そう思う方もいると思いますが、本書では「もったいない」というのは一番やってはいけないことなのです。

もったいないとして情で文章を削らないがために文章が分かりづらくなっているケースも大いにあるのです。

もったいないは言わないようにしましょう。

3回ほど読み返す

最後に、完成した文章は3回読み返すようにと言われていました。

3回というのは、書く自分・読み返す自分、もう一度読み返す自分です。

文章は読むたびに印象が変わるものだと本書では言われていました。その為、3回は読み返すようにすると、文章の内容の伝わりやすさが上がるのです。

20歳の自分に受けさせたい文章講義は必読の一冊

20歳の自分に受けさせたい文章講義を読むだけでも、文章を書く技術についての基礎を学ぶことができると思います。

冒頭でもお話したとおり、「文章を書く力」は、誰もが発信できる時代に求められる能力だと思います。

ブロガーやSNSをやっている方だけでなく、これから社会人になる方や既に社会人になった方にとっても文章講義は必読の一冊です。

まだ読まれていない方は、是非とも読んでみて下さい。