書評「言葉にできるは武器になる」要約:文章の書き手に準備の大切さを啓蒙する本

5.0
言葉にできるは武器になる

「文章が思いつかない…」

「考えがまとまらない…」

文章を書いていると、どう表現してよいのかわからず、筆が止まってしまい、おもわずオシャレな表現や抽象的に表現するテクニックに逃げてしまうことって良くあります。

確かにオシャレな表現やテクニックに逃げることで、伝えたい気持ちを抽象的にでも伝えることができれば、ある程度は伝わるかも知れません。

しかしテクニックばかり頼っていると人を動かすような武器になる言葉を磨くことはできません。

今回紹介する「言葉にできるは武器になる」では、武器となる言葉にするためには、情熱を持つことと、内なる言葉を考える時間を作ることだと解説しています。

本書を読めば、曖昧な表現に逃げていた言葉ですら、武器にできるようになるでしょう。人を動かす言葉が作れる可能性があるのです。

言葉にできるは武器になるの書評を書いてみました。

「人に伝える・動かす」は、多くの人が様々な場面で直面し、悩むテーマ。
いかに言葉を磨き上げるか? 誰にでもできる方法論を具体的に解説する本書は、ビジネスコミュニケーションや企画のプレゼンなどの仕事シーンはもちろん、私生活でのアピール、さらには就職・転職活動にも役立つ考え方が満載の一冊。
著者は、缶コーヒージョージア「世界は誰かの仕事でできている。」「この国を、支える人を支えたい。」、リクルートのタウンワーク「その経験は味方だ。」「バイトするならタウンワーク。」、「東北六魂祭」などを手がけ、2016年4月期のTBS『日曜劇場99.9』でコミュニケーション・ディレクターを務めるなど、ますます注目度アップのコピーライターである。

引用:Amazon

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言葉にできるは武器になるがオススメな方って?

言葉にできるは武器になるは下記の方にオススメです。

  • 自分の思いを中々言葉にすることが出来ない方
  • 気持ちをうまく伝えることが出来ない方
  • 言葉にするには言葉がうまくなければいけないと考えている方
  • 文章を書く仕事・マーケティングを行う仕事についている方

言葉にできるは武器になるの著者が書いた今までのコピーは?

著書が今まで書いたコピーの一部は下記の通りです。

  • 「世界は誰かの仕事でできている。」:日本コカ・コーラ/ジョージア
  • 「この国を、支えるひとを支えたい。」:日本コカ・コーラ/ジョージア40周年
  • 「その経験は味方だ。」「バイトするならタウンワーク」:リクルート/タウンワーク

言葉にできるは武器になるはテクニックよりも情熱を推奨する

言葉にするためには準備や情熱が大切!テクニックではない

言葉にするとなると、言葉にするテクニックを磨こうとする人が多いです

しかし本書ではテクニック的なものはあまり触れられていません。

言葉にできるは武器になるはテクニックを磨く本ではありません。

言葉にするには準備をするとか心構えが大切だと書いている本です

情熱的ではないと薄っぺらいので伝わらない

言葉足らずで話が下手くそでも、すごく情熱的に伝えれば伝わります。

逆に、言葉がうまいけど、情熱的ではなければ、考えが薄っぺらいので、二度目に聞かれることはありません。

仮に相手に伝わらなかった場合、多くは言葉遣いが下手だなということではないく、考え方が浅いという人格部分に原因があるのです。

考え方が浅いから情熱的にはならない?

情熱的ではないということは、そこまで考えられていないということです。

言い換えれば、言葉にできるほどに、そのことについて考えられていないから情熱的になりようが無いのです。

「言葉にできる」は武器になるによると「言葉には2種類ある」

言葉には内なる言葉と外に向かう言葉があります

外に向かう言葉 – コミュニケーションのための言葉

外に向かう言葉は、人とコミュニケーションを取るための言葉です。一般的な言葉といえばこちらをイメージされると思います。

この外に向かう言葉だけが注目されてしまうと、コミュニケーションを取るためのテクニックやスキルなどに偏重してしまうのです。

外に向かう言葉(コミュニケーションを取るための言葉)だけを考えているしまっていたら、情熱的になりようがありませんし、考えが薄くなってしまいます。

だから著者は内なる言葉の大切さを語っています。

内なる言葉 – 自分自身との会話のための言葉

何も意識しなくても天から降ってくることがは内なる言葉です。

内なる言葉とは、自分自身と会話をすることで考えを深めるための言葉だとも言われています。

「内なる言葉」とは、日常のコミュニケーションで用いる言葉とは別物であり、無意識のうちに頭に浮かぶ感情や、自分自身と会話をすることで考えを深めるために用いている言葉のことです。頭に浮かぶあらゆる感情や考えは、この「内なる言葉」によってもたらされていると言っても過言ではありません。

引用:考えているのではない。「内なる言葉」を発しているのだ。

内なる言葉の成長が言葉の成長につながる

内なる言葉の重要性について、著者は下記のように述べています。

「思考の深化なくして、言葉だけを成長させることはできない」

引用:「言葉にできない」ことは、「考えていない」のと同じである。

内なる言葉が成長することにより、思考は深化します。その結果言葉を成長することができるのです。

言葉を武器にするには「内なる言葉を磨くこと」

内なる言葉を磨くとは自分の感情と丁寧に向き合いながら、その感情を言葉で認識すると言います。

つまり、感情を正確に言葉で表すプロセスを行うことが、内なる言葉の磨き方と言えるでしょう。

自分の感情と丁寧に向きあいながら、その感情一つ一つを言葉で認識し、把握しようと努めること。この繰り返しによって、内なる言葉は幅と奥行きを持つようになります。このプロセスこそが、内なる言葉の解像度を高めることにつながるのです。

引用:「内なる言葉」の解像度を高める。

本書には内なる言葉を磨くテクニックが書かれています。それがT字思考です。

  • なぜ:考えを掘り下げる質問
  • それで:考えを進めてどのような影響があるのかを確認する質問
  • 本当に:考えが行き詰まったら、建前でやっていないか?本音か?意味があるのかを考え直す質問

言葉にするためにいちばん重要なのは、内なる言葉を磨くことです。

内なる言葉を磨くには、考える時間を持つこと。

そのため、言葉を作るには、自分との会議の時間を持つことが大切です。

最も基本的かつ重要なことは、一人の時間を確保し、自分自身の中から湧き出る内なる言葉と向き合うことです。そして、ある出来事が起きた際に、どのような内なる言葉が生まれ、どのように物事を捉え、考えが進んでいくのかを、自分自身が把握することに他ありません。

引用:「内なる言葉」の解像度を高める。

自分との時間を取るのは中々難しいからこそ、自分の会議の時間を取ることに工夫が必要なのでしょう。

「言葉にできるは武器になる。」の書評まとめ

言葉にできるは武器になる。の要点は「考える時間を持ち、情熱をもって考え抜け」という点につきると思います。

マーケティングをしたい方、文章を書く方はレトリックやテクニックではなく、どれだけ伝えたいものに向き合ったかが、良い言葉を表現できるかいなかに関わっているんでしょう。

言葉にできるは武器になるが難しい方は、より優しくした本も最近発売されましたので読んでみると良いと思います!

言葉にできるは武器になる。は非常におすすめの本です。文章を書く方、マーケティングをしている方で興味がある方はどうぞ。

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