「世の中には価値を奪う人が多いな…」
「与える人が成功するっていうけど与えても成功しないじゃん」
正直に言います。私はこの本を舐めてました…。
こんなに読まなかったことを後悔した本は始めてだと思います。
今回紹介する「Give & Take」は端的に言えば、人に価値を与えることの問題点の解決方法と、与え続けることのメリットが書いてあります。
「Give & Take」を読むと下記のことが分かります。
- 与える人であるギバーが成功すること
- テイカーと関わるギバーは成功しないこと
- テイカーの見分け方
- テイカーとの付き合い方
「Give & Take」で紹介されているテイカーの見分け方を知らなければ、あなたは価値を奪い続けるテイカー達に悩まされ続けて、人生をその人達に台無しにされるでしょう。
それだけ「Give&Take」を読むことはあなたの人生においてかなり有意義になると思います。
今回はGive&Takeからギバーとしての振る舞い方やテイカーの見分け方をご紹介します。
「Give&Take」あらすじ
「ギブ&テイク」とは、この世の中を形成する当たりまえの原理原則に思える。しかしこれからの時代、その“常識”が果たして通用するのかどうか―著者の問題提起が、アメリカで大論議を巻き起こしている。人間の3つのタイプである、ギバー(人に惜しみなく与える人)、テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)、マッチャー(損得のバランスを考える人)。このそれぞれの特徴と可能性を分析したするどい視点。世界No.1ビジネス・スクール「ペンシルベニア大学ウォートン校」史上最年少終身教授、待望のデビュー作!!
引用:Amazon
GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代 三笠書房 電子書籍[Kindle版]
目次
Give & Takeがオススメな方
- 自分がリーダー的な存在として組織を率いている方
- これから組織を作っていこうとしている方
- 人との信頼関係の築き方を学びたい方
- 周りが協力してくれないと嘆いている方
- 営業職の方
ギバー・テイカー・マッチャーとは?
「GIVE&TAKE」の中で人は3種類の人間がいると言われています。
- 価値を与え続ける人である「ギバー(Giver)」
- 価値を奪い続ける「テイカー(Taker)」
- もらった価値と同じくらいの価値を与える「マッチャー(Mucher)」
上記3種類に分かれています。分布は下記のとおりです。
- ギバーは全体の25%
- マッチャーは全体の56%
- テイカーは全体の16%
それぞれの特徴を簡単にまとめてみました
名称 | 定義 | 特徴 |
---|---|---|
ギバー(Giver) | 価値を与え続ける人 | 相手中心/自分を変化させる/控えめ |
テイカー(Taker) | 価値を奪い続ける人 | 自己中心/頑固/ナルシスト |
マッチャー(Mucher) | もらった分の価値を返す人 | 上記以外 |
ギバーが成功するにはテイカーを相手にしないことが大切
与え続けるギバーが成功しそうなのはなんとなくわかると思います。
しかし「GIVE&TAKE」では、ギバーは圧倒的な成功を手にしていると同時に最低の成績も残しています。
つまり、ギバーは成功と失敗が両極端に存在していると言われています。
成功するのはイメージできますが、失敗するギバーって何だろうと疑問を持つでしょう。
ギバーが失敗する条件は下記だそうです。
- テイカーを相手にすること
- 自己犠牲的なギブをする
- 短期的に成功を目指している時
それぞれ確認していきましょう。
テイカーを相手にしないギバーは成功する
ギバーがテイカーを相手にすると、与え続けても一向に何も返ってくることがありません。
自分が相手のことを思って行った行動や提供した価値を奪われるだけ奪われていきます。
「Give & Take」の中でも、テイカーの転職活動の相談に乗り、相手の為を思って同僚や会社などを沢山紹介し、素晴らしい転職をした人の例が書いてありました。
夢だった仕事についたはずなのに、テイカーの自己中心的な考えで会社からの出向を拒否した結果。転職活動が無駄に終わったという例でした。
この時にギバーの方は「なんで俺は無駄なことをしたんだ…」という思いにくれるそうです。
これをバーンナウト(燃え尽き症候群)と言います。
ギバーがバーンナウトしてしまうと、もう誰にもギブしたくないと思ってしまうため、より成績が落ちていきます。
そしてテイカーを相手にするので自分に価値が返ってこない結果、成績が上がっていかないのです。
自分の利益も考えるギバーになれ
ギバーが失敗する理由の2つめは自己犠牲です。
自己犠牲は一見すると美徳の様に思えますが、そんなことはありません。
自己犠牲的なギブは長く続けることが出来ません。
ギブすればするほど傷ついてバーンナウトになってしまいます。
これも燃え尽きる原因になります。
ではどうしたら、長期的にギブができるのでしょうか?
長期的なギブをするには自分の仕事の意義と影響を知る
それは、自分の利益を考えることです。相手の利益だけではなく、相手の利益を中心に据えながらも自分の利益もある状態を築いておくことが、ギブを長続きさせるコツになります。
自分の利益を考えるという点でオススメなのは2つの方法です。
- 自分の仕事の意義を考えること
- 自分が行ったことの影響を知ることです
自分の仕事の意義とは?
自分の仕事の意義とは、自分はどういうことをしたくてやっているのか?仕事の意義を明確にすることです。
仕事の意義の例は下記になります
- 世の中を救うこと
- 教育の機会を提供すること
- 関わっている人を向上させること
自分にとって価値のある仕事の意義を作ることが長期的にギブをするために必要な要素です
自分が行ったことの影響を知る
自分が行ったことの影響を知ることができると、仕事に対する取り組み方が効果的になるとも言われています。
例えば、ボランティアをやっているのであれば、そのボランティアをやったことによるどういう効果があったのか?
それを、文章➔電話➔映像➔実際に会話という順序でどんどん効果が上がるとも言われています。
自分が行ったことの影響を具体的に知ることにより、長期的にギブをすることができるようになるので、ギバーがが成功するための条件を満たすことができるのです。
短期的な成功を目指さない
またGive & Takeでは、ギバーが成功するには、「時間に寛解であれ」と書かれています。
つまり、ギバーが成功をする為に価値が返ってくるのには長い年月がかかるということです。
短期的な成功を目指してギブすることは、「利益」が先にあってギブすることになりますので、テイカーの性質に近くなってしまいます。
短期的な成功を目指すのではなく、
「この価値が返ってこなくても良いから、あなたの為にしたいことは何か?」
と常に考えていくことが、ギバーが成功するために必要なことなのでしょう。
テイカーがギバーになる方法まとめ
冒頭でもお話したように、私はGive & Takeを読んで、それまでの行動に対して沢山の振り返りが出来ました。
自分は自己中心的で、押し付けがましく、頑固であるので、完全にテイカーだと思われる部分もあったのだと反省しました。
そんなテイカーな私でもギバーになれる方法がこの本には書いてありました。
本当にこの本に出会えたのは良かったです。間違いなく一生涯における良書に入ると思います。
今回はそんな私がまとめたギバーになる方法をまとめました。
ギバーは質問魔であること
会話においてのギバーとテイカーの違いは下記のとおりです
- テイカー:自分の話をずっとし続けること
- ギバー:相手に質問をたくさんする質問魔
テイカーは押し付けがましく自分が興味があり、相手も興味ありそうなことをずっと話し続けます。
一方で、ギバーは相手が興味を持つかどうかを確認したり、相手の生活スタイルなどの個人的な情報を踏まえた上で、より相手の生活を相手以上に考えた話をするのです。
もしも、自分がテイカーだなと思った人は「質問」をすると良いでしょう
ギバーは相手の成功は相手が決めると知り相手中心で考える
- テイカー:自分の成功の考えを相手に押し付ける
- ギバー:相手中心の成功を考える
仕事はこうあるべき、結婚はこうあるべき、食事はこうあるべきのように、「◯◯なら◯◯である」というのを、押し付けるのがテイカーの特徴です。
一方でギバーは、相手が将来的にどうなりたいのか?相手の嗜好を知った上で、相手が気持ちの良い状態でできることを常に考えます。
そこに無理強いは無く、もしも相手の方向性が間違っているのであれば、質問をして気づかせたりして教えるのでしょう。
ギバーは控えめなコミュニケーションを行う
- テイカー:自信満々なコミュニケーション
- ギバー:控えなコミュニケーション
こんなものは必要のない。俺は凄い。そういった自己中心的な発言が多いのもテイカーの特徴です。
一方のギバーは自信なさげに控えめなコミュニケーションをとると言われています。
ギバーは下記のような発言をよく行うのだそうです
- 「もしかしたら…かもしれない」
- 「おそらく…」
- 「…だと思うのですが、どう思われますか?」
自分に自信が無いながらも、相手の意向を尋ねるのがギバーのコミュニケーションなのです。
ただし、この控えめなコミュニケーションは面接などでは悪影響が出る可能性があります。
普通の会話においては、控えめなコミュニケーションを取り、面接などの評価される場面では使い分けることも大切でしょう
ギバーは自分を変えることに抵抗がない
- テイカー:自分を変えられない
- ギバー:他者志向性が強いので自分を変えることに抵抗がない
つまり、他者のためならなんでもできるというのがギバーの特徴です。(燃え尽きないように自己犠牲的なものは行わないとかは大切)
そのため、ギバーは現状に不満がある場合には周りを変えることはせずに、自分を変化させることにより、他者に対して価値を与えることを目指します。
言い換えるならば、他者のためになるなら、自分のつまらないプライドは必要ないと考えているのです。
私がGive & Takeを読んだ時に、この「自分を変える」と部分にハッとしました。
自分を中々変化させることが出来ないことは分かっていましたが、この「相手のために自分を変える」という点を見た時に何か腑に落ちました。
テイカーの見分け方を知って近寄るのはやめましょう
Give&Takeに書かれていたテイカーの特徴は下記のとおりです。
テイカーの人を見たら近寄らないようにしましょう。
- 自分の興味が中心
自分の興味のある話しか聞かない・興味のあることしか質問しない・自分の話しかしない - 自分の考えや価値観を押し付ける
人それぞれの価値観を認めずに自分と違う考えの人の否定ばかりする - 自分を変化することができない
時代遅れだと言われても新しいことを受け入れてはじめることができない - SNSの写真の自撮りの割合が多い
自分のことが大好きで自撮りばかり取っている
このように自己中心的で、自分のことが大好きな人はテイカーの特徴です。
テイカーと一緒にいるとバーンナウトします。早々に離れましょう。
Give&Takeを読んでマッチャー・ギバーになろう
Give&Takeの中でテイカーとの接し方も書いていました。
それは、2回はマッチャーとして行動して、1回はギバーとして行動すること
マッチャーは相手から受けた価値と同じ分返すという行動特性があります。
テイカーは、価値を与えてくれませんから、当然マッチャーとして価値を与えることはありません。
しかし、そればかりを行うと関係性が悪化したり、評判が悪くなるので、1回だけギバーとして行動することで、機会を与えることが大切です。
この他にも、営業に通じることなど、色々なことが書いてあります。これから組織を作ったりしていく人やチームメンバーには是非とも読ませたい一冊です。
GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代 三笠書房 電子書籍[Kindle版]
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