名著として名高いビジョナリーカンパニーシリーズをご存知でしょうか?
当時コンサルタントのジムコリンズが、良い会社と偉大な会社をデータに基づいて比較をして、その差を合計6000年の企業史を調査をして書かれた本であり、第4作まで書かれています。
今回ご紹介するのは、ビジョナリー・カンパニー4の「自分の意思で偉大になる」という本の最後の章は、運についての章。
「ビジョナリー・カンパニー4」あらすじ
ピーター・ドラッカーの後継者とされるジム・コリンズ。コロラドの山中に研究ラボを設け、これまでに長い年月をかけて「偉大な企業」「偉大な指導者」の条件を追究してきた。今回は初めて外部環境を変数に入れ、不確実でカオスのような時代に他を圧倒して成長している偉大な企業7社を導き出した。10X型企業がそれだ。10X型企業とは同業よりも最低10倍以上のパフォーマンスを上げているスーパー・エクセレント・カンパニーのことだ。その10X型企業の特徴を同業の有力企業と比較する「一対比較法」で鮮明に描き出した。
引用:Amazon
目次
ビジョナリー・カンパニー4を読んだ方が良い人は?
ビジョナリー・カンパニー4がオススメな人は下記の通りです
- 有望な企業の共通点を知りたい人
- 運を活かせる人になりたい人
- 働き方を見直して見たい人
- 自分で稼いで見たい人
ビジョナリー・カンパニー4では運の活かし方が取り上げられている
「あの人っていつも運が良い」とか、「あの人って幸運だよね」と聞く事が多いです。
運が良いということは人生において良いパフォーマンスを出す上では重要ですが、
運が良いからといって、必ずしも結果につながるということでは無いのです。
つまり、運の活かし方を知っているか否かが非常に大切になります。
ビジョナリー・カンパニー4で運が取り上げられた理由は?
偉大な企業を調べれば調べるほどに、ぶつかっていた問題は「運」についての解釈だそうです。
ただ運が良いだけという企業は、その後没落していくのですが、偉大な企業というのは、何回も同じような運があり、それを活かし続けているという統計が出たそうです。
だからこそ、ビジョナリー・カンパニー4では、運の活かし方が書いてありました。
運の活かし方と運の管理法とは?
運とは活かすこともできるし、管理することもできるのだと言います。
ビルゲイツの例で見る、運は活かさないと意味がない理由
ビジョナリーカンパニーの運の章の1節に、ビルゲイツは本当に運が良かっただけなのか?という記載があります。
長いので少々文章を変えてありますが、下記のような要旨でした
ビルゲイツは、たまたま学費の高いシアトルのレイクサイド校で育ち、そこではPCに接続された端末があり、プログラミングを学べた。また、友人のポールアレンが、たまたま雑誌の特集記事に組まれていたアルテアに、プログラミング言語BASICを移植するアイデアを思いつき、ハーバード大学はたまたま大型コンピューターを導入していたので、実際に試せた。これはラッキーだったが、だからと言って結果につながったわけではない。というのも、その時代に同じような境遇だった人は、沢山いるからだ。では、何が違ったのか?それは、実際に行動を起こしたこと。ただそれだけである。
引用:ビジョナリー・カンパニー4
ちなみに、ビル・ゲイツ・ポール・アレン・スティーブ・バルマーから見るマイクロソフト社の創業秘話を下記にまとめてます。知らない方は是非ご一読を…
参考ビル・ゲイツとポール・アレンとスティーブ・バルマーに学ぶ!長期的に成功するチームの作り方とは?
ビルゲイツと他の人の違いは何か?
上述した引用文によると、ビルゲイツと他の人との違いは何か?
それは、行動に起こしたこと。
行動に起こすことで、「運を活かすことが出来た」ということなのです。
どれほどの人が、寝食を忘れて行動をしたのか、睡眠時間を削ってプログラミングを書いたのか、また、実際にアルテアのあるアルバカーキに移り住んで起業したのでしょうか?
他の人は、同じような状況にいても、ビルゲイツほど行動はしていなかったと思われます。
その運が良い状況をタイミングだと見極めて、実際に行動できなくては、運を活かすことができないのです。
運を活かすには運の管理の要素を知る?
では、どうすれば良い運を活かすことでき、逆に悪い運を乗り越えることができるのでしょうか?
ビジョナリーカンパニー4では、下記のような運の管理の4要素を説明しています。
運の管理には四要素ある。
(一)運が訪れたときにそれをきちんと認識するため、ズームアウトする能力を身に付けておく、
(二)運に遭遇したらそれまでの人生計画をいつ棚上げしたらいいのか、判断できるようにしておく、
(三)必ず訪れる不運に耐えて復活するため、十分に準備しておく、
(四)幸運だろうが不運だろうが、運が訪れたらプラスのリターンを生み出すである。
運は戦略ではないが、ROL、つまり運の利益率をプラスにすることは戦略である。
引用:ビジョナリー・カンパニー4
ビジョナリー・カンパニーの独特の言い回しがあるので、それぞれの説明をしておきます。
運の訪れを認識するズームアウトする能力って何?どう養うの?
ズームアウトする力とは「大局を見る力」です。すなわち全体感を捉える力ということになります。
何かが自分の周りで訪れた時にそれを察知する力。
全体を見える力を身につけておく力が必要だというのです。
そのために、必要なことは何でしょうか?
私が思うに、想像力と知識量だと思います。想像力と知識量は、発想を与えてくれるので、全体観を捉えるときの取っ掛かりになります。
読書が重要ですし、様々なことを疑似体験したり、経験することがズームアウトする力を身につける上では必要になるのです。
人生計画の棚上げって何?判断するために必要なことは?
人生計画をいつ棚上げしたら良いのか、判断できるようにしておくというのは、
「チャンスに備える」ということです。
例えば・・・
今あるチャンスが来たら、あなたは今の会社を辞めてまでそのチャンスに飛びつく覚悟はありますか?
また、その好機に飛びつくか否かを判断する基準はありますか?まだ、その覚悟がなく、判断の基準が曖昧であれば、あなたはチャンスに備えるということが出来ません。
必ず訪れる不運に耐えて復活するため、十分に準備をしておくって?
というのは、不運が来ても再起不能にならないように準備をするということです。
ビジョナリーカンパニーによると、下記のように書いてあります。
事業や起業の世界においてその不運に備えるというのは、資金的な部分でバッファー(安全余裕率)を高めること
その例がインテルです。インテルはありえないくらいの資金の余裕を保持していることがデータから読み取れるそうです。
不運に耐えることができ、継続していればいずれ幸運が訪れます。
継続をするとは、常にステージに立ち続けること。だから、良い運がいずれ訪れるのです。
そのためには、継続できる土台を持っておかないといけません。
これが不運に耐えて復活するための準備なのです。
幸運や不運でも運が訪れたらプラスのリターンを生み出すって?
不運でもプラスに変えることができるかが大事だということです。
不運を単に運が悪いからではなく、それを活かして反省、修正することが出来れば、自分のパフォーマンスは上がるので、次に同じ状況になったとしても、同じような結果にはならないので、より結果が出やすくなるということです。
上記のように、運を管理していくことで、運を活かすことができるようになってくるのです。
ビジョナリー・カンパニー4が言う「最高の運」とは何か?
あらゆる種類の内最重要な運とは何なのか?
ビジョナリーカンパニーの中には、下記のような記載がありました。
「最高の運は誰か」-良き助言者、良きパートナー、良きチームメイト、良きリーダー、良き友人を見つける運のことだ。
あらゆる種類の運のうち最重要な運の一つである。幸運の流れに乗る最良の方法は、偉大な人たちと一緒に泳ぐことだ。あなたが命を懸けてもいいと思える人たちがいる。あなたのために命を懸けてもいいと思ってくれる人たちがいる
引用:ビジョナリー・カンパニー4
アップルもスティーブジョブズがスティーブウォズアニックと出会ったのは知られておりますが、マイクマークラーとの出会いもかなり重要でした。
参考Apple創業に大貢献マイク・マークラとスティーブ・ウォズニアック?
マイクロソフト社もポール・アレンとスティーブ・バルマーと出会ったことで長期的な成功を納めることができました。
参考ビル・ゲイツとポール・アレンとスティーブ・バルマーに学ぶ!長期的に成功するチームの作り方とは?
誰と巡り会うか。偉大になる人と一緒に行動できるのかというのが、非常に重要な運の要素なのです。