「夢を持つことの大切さって何だろう?」
「人生の本質って何だろう?」
そう思った方にはスピルチュアルな内容ですが「アルケミスト」という本がおすすめです。
アルケミストとは、全世界で81カ国語に翻訳。著名人も大絶賛の全世界8500万部の大ベストセラーであり、あの有名な「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラー427週も入った本です。
当然、著名人の方の多くもアルケミストを読み、あのオバマ大統領やウィル・スミスさんも愛読書として挙げております。
自己啓発的小説ですので、ストーリーに引き込まれますし、子供でも読めます。
今回は、アルケミストについて紹介いたします。
「アルケミスト」あらすじ
羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す。「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」「前兆に従うこと」少年は、錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。欧米をはじめ世界中でベストセラーとなった夢と勇気の物語。
引用:Amazon
アルケミストに学ぶ「夢をあきらめる理由と弊害」
アルケミストは夢をテーマとしている小説ですが、本書では夢に関する様々なことが学べます。
まずは、夢をあきらめる理由と弊害を解説します。
夢を諦める理由「他人の目が気になるから」
人が夢をあきらめる理由は、他人の目が気になるからです。
自分の運命を実現するよりも、他人からの見え方によって夢をあきらめてしまうと言えます。
本書では、夢をあきらめることについて下記のように書かれています。
老人は話し続けた。「結局、人は自分の運命より、他人が羊飼いやパン屋をどう思うかという方が、もっと大切になってしまうのだ」
また、この本には、夢をあきらめた大人が数多くいます。
大人たちは「夢を叶えたかったけど、それができなかった」と後悔している姿が数多く書かれています。
現代におきかえて考えれば、少年は社会に出る前に、夢を叶えることをチャレンジした若者と言えます。
一方で大人は、社会に出る前に夢をチャレンジしなかっただけ人と言えます。
個人的には、夢にチャレンジするのは、早い方が良いと読み取れる部分なのかな?と思いました。
夢を追わなかった場合「前兆がなくなり、後悔が残る」
ネタばれは本意ではないので、かなりぼかして書きますが、少年が旅の途中で、このまま夢を追い続けるか否かを迷うような状況があり、そこで錬金術師に夢を追わなかった場合、どのようなことになるか予言のように語られる場面があります。
まとめると、夢を追わなくなった場合、下記の2点になります。
- 前兆がなくなる
- 夢を追いたくてそわそわする
本書では、「夢を追い求める際に、運命を実現させようと働く力」が働くと言われています。
前兆とは、夢を実現させようと働く力のことで、少年は数多くの困難を前兆を読むことによって解決させています。
前兆とは、夢を追い求める際に、運命を実現させようと働く力ですので、夢を追わなくなったら働かなくなる。
前兆が見えなくなれば、もう夢を追うことができなくなるのです。
また、夢をあきらめた場合は、「あの頃に夢を追っていたら、きっと成功しただろう」と後悔だけが残る結果になります。
後悔が残る姿は家族も観ています。「私が邪魔をしたから…」という風にギクシャクした関係になってしまうでしょう。
個人的な感想「夢と行動を両立すれば良い」
小説の中では、仕事は1つしか持てないように書かれています。
少年は、両親から神父になるように期待されていましたが、神父になるのを嫌がり、羊飼いになっています。
他の登場人物も基本的に仕事は1つであるように書かれています。
しかし、現代であれば、仕事を2つ持つことが可能です。
本業をしながら、副業に取り組み、副業で夢を実現させればよいのです。
そのため、夢を追いながらも、経済的な安定を求めることが可能で、その例は数多くあります。
例えば、ナイキの創業者のフィルナイトも著書「SHOEDOG」の中でも就職したと記載しています。結婚しており、創業した自分の会社の未来を考えた結果、一回就職して生活を安定させているのです。
アルケミストで学べる人生で知っておきたい教訓とは?
アルケミストは教訓満点の本です。
読んでいるとどこかで読んだことがある自己啓発的な内容が随所に書かれています。
夢を追う上で知っておいた方が良いことが書かれています。
今回はその中でも、次の2点を解説します。
- 自分が見たいように世界を見ている
- 何かを得るには何かを捨てなければいけない
自分が見たいように世界を見ている
この箇所を読んでいたとき、自分の中でも驚くことがありました。
人は自分が見たいように世界を見ています。
例えば、相手の話の内容を聞かず、相手の印象からものごとを判断していることってありませんか?
本書では、言葉が通じない国に到着した少年は、あるバーに入った際に、店主から、怒鳴ったように声をかけられました。
少年はバーの店主を「怒っている」と思っていましたが、しかし、その後、バーで話しかけてきた男を信用したことにより、有り金を全部失ってしまいます。
その時に少年は下記のように述べています。
バーの主人があんなに怒っていた理由がわかった。彼は少年に、あの男を信用してはいけない、と言おうとしていたのだ。「僕は他の人と同じなんだ。本当に起こっていることではなく、自分が見たいように世の中を見ていたのだ」
人は偏見や先入観を捨て去ることはなかなかできません。
知らず知らずのうちに自分が見たいように世界を見ていることとなり、相手のことを誤解して認識してしるのです。
印象や偏見だけで決めるのはやめるべきでしょう。
何かを得るには何かを捨てなければいけない
今持っているものを捨てることにより、「捨てたから、結果を得たい」と思うことができます。
アルケミストでは、少年が宝物のありかを知るのに、老人が羊の10分の1をよこすように伝えます。
しかし、少年が羊ではなく、将来的に手に入る宝ではどうでしょうか?というと、老人は下記のように伝えています。
手に入れていないものあげると約束したのでは、それを手に入れたいと思わなくなるだろう
と諭します。
代価と報酬という言葉があります。
何かを得るためには何かを支払わないといけないということです。
何かを先に支払うことにより、損をすることとなります。
そのため、報酬を得ようと努力し、達成しようと努力するのです。
夢を追うのに必要なこと
アルケミストでは夢を追うことに必要なことを下記のように述べていました。
- 前兆の意味付け
- 決心は始まりに過ぎない
- 恐怖を克服するには心と対話をする
それぞれ解説します。
前兆の意味づけ
前兆を辞書で引くと、「前触れ」です。物事が起ころうとする兆しを前兆と言います。
前兆の発生条件は「夢を追っていること」となります。
アルケミストでは、夢を追えば、すべてのものが運命を叶えようとするのだそうです。
まぁ…なんともスピルチュアルな話でして、初めて見た時は違和感だらけでした。
アルケミストでは、前兆は極めて重要な言葉です。本書を通して、前兆という言葉が60回も出てきます。
前兆がなぜ重要なのかを考えてみると、あることに気づきます。スピルチュアルであっても、前兆があることによって努力を継続できるのです。
人は、結果がでていない努力を継続することは難しいです。アルケミストで言えば、結果とは宝物を見つけることですから、踏んだり蹴ったりの旅の途中で、夢を叶えることを投げ出している可能性も高かったでしょう。
しかし、アルケミスト中で、冒頭にある老人は下記のように述べています。
「夢見ることをやめてはいけないよ」と年老いた王様は言っていた。「前兆に従ってゆきなさい」
また下記のようにも語っています。
「これからおまえがやってゆくことは、たった一つしかない。それ以外はないということを忘れないように。そして前兆の語る言葉を忘れてはいけない。特に、運命に最後まで従うことを忘れずにな。
この言葉があったことで、少年は前兆に従って動いていきます。
前兆を読み、目標達成に近づいていることを自らに言い聞かせ、前進していていきます。
本書で書かれていた前兆の例は次の通りです。
- 目の前に蝶々が飛んだこと
- 二人のお客さんが入ってきたこと
- 少年が店にいること
- 不思議なときめき
また、本書の中では「人生におこるすべてが前兆」と言っています。
言っちゃなんですが、前兆なんて言うのはこじつけなんですよね。
しかし、前兆があることにより、「自分は今目標に近づいている」と考えることができます。その結果として、目標をあきらめずに努力を継続することができたのです。
決心しないと始まらない
夢を叶えようとか、何かにチャレンジしようと考えたときに、迷うことってありませんか?
うまく行くかもわからないしですし、実現できるかもわからない。はっきり言って迷って当然でしょう。
しかし、本書では決心することの重要性を下記のように語っています。
少年はまだ自分の決心を少し疑っていた。しかし、一つだけわかったことがあった。それは、決心するということは、単に始まりにすぎないということだった。決心するということは、まるで、急流に飛び込んで、その時には夢にも思わなかった場所に連れてゆかれるようなものなのだ。
夢を追うと決心したら、実現しないといけないと考えていませんか?それは失敗に毒されている残念な考え方です。
決心するというのは、それ自体が始まりであり、決心しなければ夢に向かって進むことがありません。
つまり、夢を叶えたいと思ったら、気軽に決心してOKなのです。
夢を追うことの恐れの対処法「心と対話すること」
何かにチャレンジしているときに、人は恐怖に悩まされます。
「うまく行くわけがない」
「そんなことして意味があるの?」
「失敗したらどうするの?」
アルケミストでは、恐怖を感じる原因は心と対話していないからだと言います。
「なぜならば、心を黙らせることはできないからだ。たとえおまえが心の言うことを聞かなかった振りをしても、それはおまえの中にいつもいて、おまえが人生や世界をどう考えているか、くり返し言い続けるものだ」
また、夢を追い続けることができない人も多いですよね?なぜ、夢を追い続けることができないのか?それは心が苦しむからだと言います。
「なぜ、人の心は夢を追い続けろと言わないのですか?」と少年は錬金術師にたずねた。「それが心を最も苦しませることだからだ。そして心は苦しみたくないのだ」
夢を追うことにより、心が苦しむ理由は不運だからです。本心では不安があるのに、気づかないフリをしたら恐怖という形でゾッとしてしまうのです。
では、どうすれば恐怖に打ち克つことができるのでしょうか?それは心と対話することだと言います。心と対話して、恐怖に思っていることに耳を傾け、どうしたいのかを自問自答することにより、恐怖に打ち克つことができるのです。
瞑想をすることで恐怖心が感じなくことがあります。これも、心と対話することにより、不安を消すことができるからなのです。
アルケミストで夢を追う大切さを学ぼう
アルケミストで学べることをまとめると下記のとおりです
- 夢を追わないとどうなるのか
- 事実を見ない愚かさと、代価の報酬について
- 夢を追うことに必要なこと
本書はかなり自己啓発な内容が含まれた小説です。正直言って、科学的な内容が好みの人は、読んでも面白くないかもしれません。
しかし、ストーリーには非常にひきつけられるところがあります。ぜひ、皆様も読んでみてください
以上、書評「アルケミスト」夢を追うことの大切さを学びなおした話でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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