事実をベースにして考える重要性とは?「嘘を嘘と見抜く方法」

事実ベースで考える重要性

「事実をベースに考えるのって難しい」

「嘘を嘘と見抜くにはどうすれば良いのかな?」

結論から言えば、事実をアップデートし、自己批判をし続ければ、事実をベースに考えることができます。嘘を嘘と見抜くこともできるでしょう。

しかし、人間は本能的に事実をベースに考えることが苦手です。

自分の頭で考えるのは非常に疲れる行為でもあるため、無意識のうちに、誰かの意見に従って生きているのが人間だからです。

つい先日、下記のようなTweetをしたら意外にも多くの人に見られました。

厳しいかもしれないですが、データベースでものごとを考えることは重要だということに気づかされるこの頃ですね。
例えば、今、緊急事態宣言を行えば倒産企業が増える。99%が中小企業で、多くの人は解雇されることになる。緊急事態宣言を行えばよいという発言は、じつは倒産しろと言っているに近い…

メディアやSNSでは昨今のコロナの状況で緊急事態宣言をした方が良いと言われ続けていますが、残念ながら緊急事態宣言によって、リストラされる人が増えるのも事実です。

ただ、SNSで緊急事態宣言について肯定的に発信している人は、こういった側面も踏まえた上で発言しているのかを疑問に思ったのでTweetした次第です。

残念ながら多くの人が、事実をベースにものごとを考えておらず、感情によって発言しています。その結果として、世に蔓延する雰囲気は感情をベースにして形成されることが多いのです。

今回は事実をベースに考えることの難しさと、嘘を嘘と見抜くのにも使える、事実ベースで考える方法を解説します。

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事実をベースに考えるのは難しい

人間は本能的に事実をベースにして考えることが苦手です。

ファクトフルネスでは「人間には本能があり、データを基に世界を読み解くのを邪魔している」と言われています。

また、ファスト&スローでは「検討したつもりになり、実は認知的な錯覚に気付かない」ことが多いと言われています。

群衆心理では「集団で何かを評価する際には、事実とは違う認識をされるケースが多い」と書かれています。

たしかに、SNSを見ていても、事実をベースに考えている人は少ないことがわかります。事実を分析したら、そのような結論になることはおかしいし、ニュースの見出しだけ見て、反射的に批判コメントをアップしている人も多いです。

中には、明らかに私怨があるにも関わらず、感情を交えて人を非難している人も多いというのが非常によくわかります。

事実をベースに考えないデメリットとは?

人間は本能的に事実をベースに考えることが苦手です。事実をベースに考えないことのデメリットは無数にありますが、大きなものは下記の3点でしょう。

  • 考える能力がなくなってしまう
  • 嘘を嘘と見抜けない
  • 間違った情報にあふれてしまう

それぞれ、解説します。

考える能力がなくなってしまう

ファスト&スローで説明されておりますが、人間の思考方法には早い思考と遅い思考の2種類があります。

事実をベースに考えないということは、早い思考でものごとを考えていることになるでしょう。

早い思考とは、意識することなく脳が動くことで答えが出る思考のことです。

そのため、事実から考えて結論を出しているわけではないのです。

事実をベースに思考する回数が減れば、事実ベースで思考する方法に慣れないので、考える能力がなくなってしまうのです。

ちなみに、SNSでガセネタを拡散する人は、事実ベースで考えておらず、私情、宗教、文化的な観点から、自分なりの考えを発信している傾向が強いと思っています。

事実ベースで考えられない人のSNSの使用は、非常に危険だなと個人的には思っている次第です。

嘘を嘘と見抜けない

事実をベースに考えないと、誰かの考えに振り回され続ける状態になります。

誰かの考えに嘘があったとしても、事実をベースに考えないため、嘘を嘘と見抜けないのです。

事実をベースに考えられるようになると、考えと背後にある事実の関係に注目できるため、嘘をつかれたとしても「それって何のデータを基にしているの?」と疑問に思えるでしょう。

例えば、SNSのほとんどの投稿は意見のみが書かれています。

事実をベースに考えられる人は「どのような事実が背後にあるのか?」と疑った視点で見ることができますが、事実をベースに考えられない人は「なるほど…」と鵜呑みにすることでしょう。

間違った情報にあふれてしまう

事実をベースに考えない人は、自分で考える能力も衰えてしまい、嘘を嘘と見抜くこともできません。

そのため、間違った情報を発信する人になる可能性が高く、間違った情報が世の中にあふれる原因となります。

先ほども例に出したSNSで考えてみましょう。

事実をベースに考えられない人は、間違った情報を発信し続けますし、真偽を確かめることもなく拡散し続けるでしょう。

その情報を受けて、事実をベースで考えられない別の人がさらに発信をし、再び真偽を確かめることもなく拡散し続けます。

その結果として、間違った情報が世の中にあふれてしまうということになるのです。

事実をベースに思考する方法

人間は本能的に事実ベースで考えることが難しく、事実ベースで考えないと、誰かの考えに振り回されたり、間違った情報を拡散してしまうということが挙げられます。

では、どのようにすれば、事実ベースで思考できるようになるのでしょうか?

  • 事実をアップデートする
  • 「本当に正しいのか、なにかに捕らわれていないか」自己批判する
  • 他人や自分の判断・選択が間違っていないか分析する
  • 事実をベースに思考したいときは孤独になる

事実ベースで考えるためには、まず事実をアップデートすることが必要です。事実をアップデートしないと事実ベースで考えるための材料が不足することとなるからです。

「自分はその分野に関しては無知で、どのような事実があるのか?」と考えれば、事実をアップデートすることができるのです。

また、人間は本能的に事実をベースに考えることが苦手なので、思考する際には常に自己批判をしましょう。

自分から発信する際には特に「本当に正しいのか?自分は偏見や本能に捕らわれていないか?」と疑った視点を持つことが重要です。

事実をベースに考えたいときは、孤独になることも重要です。人は本能的に誰かの強い意見に従ってしまうという傾向があります。

現代はSNSで常時誰かの意見を見える状態になっているため、誰かの意見に振り回され続けてしまいます。事実ベースで思考したいと考える時は、いったんスマホを置いて、自分の頭だけを使って考えるようにすべきでしょう。

事実をベースに思考しよう「特に現代では重要」

事実をベースに思考することは特に現代においては重要です。

事実をベースに思考することについてまとめると下記の通りになります。

  • 事実をベースに思考するのは難しい
  • 事実をベースに思考しないと嘘を嘘と見抜けない
  • 事実をベースに思考するなら疑い、孤独になること

以上、事実をベースにして考える重要性とは?「嘘を嘘と見抜く方法」

最後まで読んでいただきありがとうございました。

今回の記事で紹介した本の書評を下記のとおりです。ご興味がある方はどうぞ。

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