「サラリーマンとフリーランスはどちらの方が年収が高いの?」
「仕事や収入に対する満足度はどちらの方が高いのかな?」
ネットの世界を検索すればするほど「フリーランス最高!」の声が大きく、サラリーマンは負け組だという人も多いです。
しかし、小規模企業白書などの統計データを見ていると、必ずしもフリーランスが最高とは言えません。
事実フリーランスの方がサラリーマンに比べて平均年収が80万円も少ないというデータも出ています。
個人的には、サラリーマン+副業という構図から開始し、それなりに稼げるようになってから無理せずに独立という方式が良いかと。
独立してみてライフステージの変化などでより収入が必要になれば、再びサラリーマン+副業になっても良いですし、、満足いく収入になれば再度独立と言った流れが良いでしょう。
今回は、ネット社会に蔓延するフリーランス万歳!ということに対抗して、サラリーマンもそこまで悪くないよ?っていうのをデータを示しながら解説できればと思います。
あ、フリーランスを別にバカにしている訳ではないです。稼げている人はすごいですし、これから稼ごうとする人もチャレンジ精神は良いと思います。
ただ、稼げてないフリーランスがサラリーマンをバカにするのは良くないよねってことなので。稼げてないフリーランスは、自分の立ち位置を客観的に自覚してくださいね。
この記事で学べることは?
- 平均年収で比べるサラリーマンとフリーランスの違いが学べる
- 仕事の満足度に関するサラリーマンとフリーランスの違いが学べる
- 税金に関するサラリーマンとフリーランスの違いが学べる
目次
日本のサラリーマンとフリーランスの平均年収は?「サラリーマンの方が80万円多い」
「フリーランスは青天井で稼げるけど、サラリーマンは稼げない」と言っている人は多い。
しかし、サラリーマンは安定して稼げるだけでなく、平均年収的にもサラリーマンの100万円多いのです。
フリーランスとサラリーマンについて平均年収で比べてみたいと思います。
フリーランスの平均年収「約350万円程度」
フリーランスの平均年収ですが、約350万円程度だと言われています。
小規模企業白書で、フリーランスの現在の年収が公表されています。
平成28年度版のデータをみてみましょう。
フリーランスを主業として行なっている1107名を調査してみた結果
- 100万円未満:16.4%
- 300万円未満:34.7%
- 500万円未満:27.6%
- 800万円未満:15.3%
- それ以上:6%
平均年収は350万円ですが、300万円未満だけで全フリーランスの50%を超えてしまうという結果になります。
このデータだけみても、フリーランスは意外にも稼げていないことがわかります。
サラリーマンの平均年収は432万円!
一方でサラリーマンの平均年収は432万円程度となります。
国税庁が発表している平成29年分民間給与実態統計調査結果をみてみましょう。
ちなみに、432万円という数字には非正規社員も入っており、正規社員だけに限定すると平均年収は493万円となります。
平均年収を比べるとフリーランスよりもサラリーマン「80万円多い」
平均年収はフリーランスとサラリーマンでは下記の通りでした。
- フリーランス:350万円
- サラリーマン:432万円
ただ、フリーランスは経費が使えたりするので、平均年収だけでは実際の裕福度は測れません。
売上−経費=所得となり、所得額を低くできれば、その分課税される税金が低くなるのです。
例えば、フリーランスがパソコンなどの業務に関係のある費用であれば、経費として落とせます。
その結果、下記のような形で経費にもなるのです。
- 視察旅行
- 仕事で使うパソコン・ガジェット
- 商談・接待費用
しかし、フリーランスは経費で落とせるからと言って無駄なものを購入してる人もたくさんいます。わたしがそういう人たちをみた経験から言っても、そのような人たちは貧乏な人が多いです。
フリーランスの方が仕事が自由で働きやすいという甘い言葉に惑わされるのはやめましょう。
独立をしている人は魅力的に写りやすいですが、サラリーマンの方が平均年収が高いです。
日本のサラリーマンとフリーランス満足度は?「仕事の満足度はフリーランスだが…」
次に、満足度で比べてみましょう。満足度と一言で言っても具体的には様々な満足度があります。
今回は下記の2つの満足度を比較してみました。
- 仕事に対する満足度
- 収入に対する満足度
フリーランスは仕事についての満足度が高い、収入に対しての満足度が低い
先ほどの小規模企業白書からの引用ですが、フリーランスは自分で仕事を決められるため、仕事の満足度は高いです。
とくにフリーランスで働く人は下記の満足度が高いというデータが出ています。
- 通勤環境
- 仕事の自由度や最良の高さ
- 仕事内容ややりがい
- プライベートとの両立
- 人間関係
一方で、満足度が低い分野もあります。
- 社会的評価
- 収入
収入の満足度が低いとは将来への不安が消えないということです。
実際に私もフリーランスで働いている時期がありましたが、収入的に満足したことは一度もありませんでした。
収入が途絶えるかもしれない不安は消えないのです。
また、人間関係について満足とするフリーランスが多いですが、残念ながら業態によるとしか言えません。フリーランスとして独立して働いている場合、他の人との交流は少なくて済みますから、人間関係は良好かもしれません。
しかし、フリーランスで収入を上げていけばいくほど、めんどくさい人間関係が増えるのも事実です。そのため、フリーランスで収入を上げることと人間関係の満足度は反比例すると思っています。
とにかく、フリーランスの満足度の特徴は下記の通りでしょう。
- 仕事に対する満足度はかなり高かい
- 収入に対する満足度は低い
日本のサラリーマンの満足度は?「仕事満足度は51%と意外に高い」
サラリーマンの満足度についてのデータは年金シニアプランが出している「第6回サラリーマンの生活と生きがいに関する調査: 調査結果の概要及び男女別・年齢階層別比較」という記事から抜粋しています。
仕事に満足している割合が全体では51%と非常に高かったです。
フリーランスは時間の自由や仕事を選べる自由がありますが、事務作業や収入面での不安を感じるでしょう。
一方でサラリーマンは収入面での不安定さを感じないので、満足する傾向が高いのでしょう。
ただ、サラリーマンでも賃金について不満を持っている割合は一定数います。
とはいえ、賃金に満足している人は27%もいるので、フリーランスに比べれば満足している人が多いのが印象的です。
仕事の満足度はフリーランスとサラリーマンでは五分五分か?
仕事の満足度を見てみると、収入以外の面ではフリーランスの方が圧倒的に有利ですが、収入も含めた面で見ると、どうしても五分五分かなと思わざるを得ません。
やはり、フリーランスで収入が安定しないのは非常に厳しいですからね…。
もしもフリーランスになるつもりならば、収入が安定してくるまでは雇われのまま働いて、収入が安定してきたら、脱サラをするというステップを踏んだ方が良さそうですね。
日本のサラリーマンとフリーランスの税金と貯蓄残高で比較
税金と貯金高でサラリーマンとフリーランスについて考えて見ましょう。
結論から言えば、貯蓄高で言えばフリーランスの方が多いですし、税金に関してもフリーランスの方が有利と言えます。
サラリーマンは安定収入があるため、税金も搾取されやすいですし、将来を考えて貯蓄せずに生活費が高いケースが多いのです。
フリーランスとサラリーマンの平均貯蓄高は?
フリーランス500人を調査したライフネット生命によるアンケートによると、
- フリーランスの平均額は431万円
- 正社員は359万円
というデータがあります。
フリーランスは高年収になればなるほど貯金をしていきますが、将来的には収入が減ることを恐れて貯金をするのでしょう。
フリーランスは稼げなくなったら終わりですからね…。
一方でサラリーマンは平均貯金額が低い傾向にあります。
安定的に給料が入ってくるため、貯金を意欲的にしようと考える人は少ないからでしょう。
とはいえ、貯金をしようと思った時に一番しやすいのは安定的に収入が入ってくるサラリーマンですね。
老後に備え始めたサラリーマンの36%は「金融資産500万円以上」
ちなみに、年齢別の金融資産を見ていくと、35歳以降のサラリーマンの場合、500万円以上の金融資産を持っている割合が36%でした。
高齢になればなるほど貯金して老後に備えようという気持ちが生まれてくると貯金がしやすいのもサラリーマンの強みだなと思います。
サラリーマンとフリーランスの所得税による違いは?「フリーラスの方が有利」
所得税を見れば分かる通り、年収900万円にギリギリ超えないくらいが一番税額が少なめになっています。
上記の税額を見ればわかる通り、695万円から900万円は、前の税率から3%しか増えておりません。つまり、働いて一番おトクな税額となります。
しかし、900万円以上を超えた分は、10%も多く所得税が取られてしまいます。
結論を言えば、安定して900万円を稼ぎたいところですね。
大手のサラリーマンや公務員であれば、年収900万円ギリギリのところで留まることがあります。
一方でフリーランスで所得900万円ギリギリを狙うと考えると、よほど収入が上がらないと難しいでしょう。
経費処理とかすることを考えると、売上は1200万円くらいにならないと無理なんじゃないでしょうか?
超優秀なフリーランスですね!法人化している人!
一部の層は、税率の恩恵を得られるかもしれませんが、フリーランスで年収900万円は、なかなかに難しいところでもあるのです。
サラリーマンが年収を上げる方法は下記4つの方法によるでしょう
- 出世して年収をあげる
- 転職して年収を上げる
- 副業して収入源を増やす
- 投資して収入源を増やす
私の場合は転職を狙いつつ、出世したら良いなと思っていますが、転職も出世も運に左右されることが多いです。そのため、副業をして収入源を増やしつつ、投資をして配当金収入を増やす方法を選択しております。
詳しくは下記の記事で解説しています。興味がある人はどうぞ。
ちなみに、サラリーマンとフリーランスの保険や税金面は、負担的には同じくらいです。
税金や保険についての詳しい違いは下記にまとめています。
結論:フリーランスよりも日本のサラリーマンの方が収入が高く安定している
フリーランスとサラリーマンを比較してきましたが、フリーランスとサラリーマンを比較すると下記のようになりました。
- サラリーマンの方がフリーランスよりも平均収入が高い
- サラリーマンとフリーランスの満足度は五分五分
- フリーランスはお金を稼げば貯金ができるが、サラリーマンの36%以上は金融資産が500万超
- 年収900万円は大手サラリーマン・公務員だと安定的に目指せる
なんども言いますが、私はフリーランスだから偉いとか、サラリーマンだからダメだとか言うつもりは毛頭ありません。
稼げてないし、生活が安定もしていないフリーランスが「サラリーマンはダメ」だと言うのが変だなと思うだけです。
実際にサラリーマンでも、成功しているフリーランス並みに稼いでいる外資系企業のサラリーマンもたくさんいます。
彼らの働き方は、転職を繰り返す傭兵のような働き方であり、考え方としては自営業に近いのかもしれません。しかし、カテゴリ的に言えば、普通の会社員です。稼げてないフリーランスよりも100倍くらい凄まじいですよ。
稼げないフリーランスをやっているよりは、結婚して子供を養っている会社員の夫婦の方が社会的にはありがたいです。人口増加につながり、日本の経済喝采かにつながるわけですからね。
日本の経済活性化につながっているのは、稼がずに納税もしていないフリーランスよりも、きちんと納税しているサラリーマンですからね。
子供がいないけど夫婦共働きで働いているDINKSなんて、消費をたくさんするので、日本経済の活性化につながります。稼げてないフリーランスよりはるかに優秀です。
だから日本のサラリーマン比率は高いのでしょう。
さらに、本当に稼げて法人化して安定もしているフリーランスを見ると、それも凄いなと思います。
法人化してなくても年収高いフリーランスもいますよね。はっきり言って化け物です。凄すぎ。
ただ、フリーランスになることをオススメして、稼げてないフリーランスを養分にして高い年収を成立させている人もいたりしますよね…。それは道徳的に問題かなと…。
稼げてないフリーランスがサラリーマンを馬鹿にする気持ちはわかります。バカにしないと、自分の正当性を保てないからバカにするんですよね。私も独立していた時期が少しあったので、よくわかります。
フリーランスって大変ですもんね。
私がフリーランスの時に大変だなと思ったことも下記にまとめています。
- 婚期を逃す
- 裏切られる
- コミュニティが狭くなる
- 社会から置いていかれている感じがする
フリーランスは仕事への満足度が高かったですが、意外になってみると、シンドイことが多いです。
修羅の道です。
余計なお世話かもしれませんが、フリーランスがサラリーマンをマウントするのはやめた方が良いですよ。
平均年収や所得税の点から見ても、サラリーマンって日本でいきていくには最適ですからね。
稼げてないのにサラリーマンをバカにするフリーランスは、自分が知恵がないことを示しているのと同じですからね…。
稼いでしまえばよいんですよ。作業しまくれば良いんですよね。そうすれば世界平和…。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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