NISAのロールオーバー大損を防ぐ運用法「高配当で運用しよう」

NISAのロールオーバーは投資商品次第で損を出す?損を防ぐNISAの運用方法とは?

「NISAのロールオーバーってどう言う仕組みなんだろう」

「ロールオーバーがあるけど、NISAでの理想的な運用方法は何だろう」

NISAにはロールオーバーという仕組みがあります。

ロールオーバーという言葉だけ聞くと難しいものと思うでしょう。しかしロールオーバーは「コップの中にある水を別のコップに移し替える」と考えたら、超簡単に理解できます。

NISAには、ロールオーバーという制度があります。ロールオーバーとは、NISAの期限が切れた商品を、翌年の枠を使って引き継げるという制度です。

NISAは期限が到来すると、普通の証券口座に移されます。その際に損失が出ていた場合は損が確定してしまうため、当初投資した金額まで値上がりしたとしても、税金がかかってしまいます。

そのため、通常の運用方法とは少し違った運用方法を考える必要があります。

個人的には、ロールオーバーを踏まえた上でNISAの運用方針は、

  • つみたてNISA:長期投資を前提に
  • 一般NISA;高配当株で非課税メリット活用

今回は、NISAのロールオーバーの仕組みと、理想的な運用方法について解説します。

この記事で学べることは?

  • NISAのロールオーバーの仕組みが学べる
  • ロールオーバーをうまく活用する方法が学べる
  • NISAのロールオーバーを踏まえた運用方法の例が学べる
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NISAのロールオーバーは大損した時に役に立つ?

NISAのロールオーバーという言葉が聞きなれないので、意味がわからないという人も多いと思います。

しかし、NISAのロールオーバーとは「移し替えること」だと考えれば簡単に理解できます。

「期限が切れた非課税枠を、新しい非課税枠に移し替えること」

これが、ロールオーバーなのです。

NISAのロールオーバーは大損している時に非常に重宝します。NISAで投資している人はぜひ覚えておきましょう。

ロールオーバー「期限切れのコップから新しいコップに移し替えること」

コップの水を入れ替える場面を想像してください。

借りていたコップを今まで使っていたものを返却しなければいけません。まだ水が入っている場合、新しいコップに移し替えますよね。

実は、NISAも同じように考えるとわかりやすいのです。

「非課税枠のコップを政府から借りていたのに、返却しなければいけなくなった。だから、新しい非課税のコップに移し替えよう。」これがNISAのロールオーバーなのです。

ロールオーバーを使った分だけ投資ができなくなる

新しいコップに移し替えて、水が満杯になってしまったら、それ以上の水を注ぐことはできませんよね?

NISAの非課税枠についても、全く同じです。

つまり、新しい非課税枠にロールオーバーした際に、非課税枠を限界まで使ってしまったら、それ以上非課税枠に投資することができなくなります。

一般NISAの場合、非課税枠120万円を限界まで使ってロールオーバーした場合、その年度中は新しい資金を投資することができません。

つまり、その年のNISAを使った投資ができなくなるのです。

NISAでロールオーバーするか否は損しているか否かで判断する

NISAは非課税枠が終了した時の対策は3つあります。

  • ロールオーバーする
  • 証券口座に移す
  • 売却する

NISAの非課税期間が終了したら、どうしたら良いのか迷う人は多いでしょう。

私もシミュレーションする前は、どうしたら良いのかわからなくなってました。

NISAでロールオーバーするかどうかは、損を出しているか否かによって決めておくと楽です。

私の場合は下記のようにすでに決めております。

  • 損している場合:ロールオーバーする
  • 利益が出ている場合:証券口座に移す

当初の投資額を下回った評価額の場合は損してしまいますので、非課税枠を使ってロールオーバーするのは当然です。

逆に投資額を上回った評価額の場合は利益が出ている状態のため、証券口座に移すして、新しい非課税枠には新しい資金を入れましょう。

NISAで大損が出ているのにロールオーバーしないと損をする

NISAで損が出ているのにロールオーバーしない場合は、損してしまう可能性が高いです。

ロールオーバーしない場合は、売却か証券口座に移すかのどちらかの選択肢となります。

  • 売却の場合:評価額を下回った金額で売却=NISAの非課税メリットなし、NISA使った意味なし
  • 証券口座に移した場合:移した時の評価額が証券口座での取得額になり、当初の投資額になっても税金が課される

例えば、120万円で購入した株式が、80万円になり、証券口座に移した場合を考えてみましょう。

証券口座での取得額が80万円に書き換えられるので、当初投資した価格の120万円に戻ったとしても、差額の40万円には税金が課せられるのです。

結論:損失が発生した場合は積極的にロールオーバーを使い、非課税メリットが得られるようにするしかないのです。

NISAのロールオーバーを踏まえて大損しない運用方法を考えた

NISAにはロールオーバーという制度があります。

そのため、普通の口座とは違った運用方法を考える必要があります。

NISA口座で大損しないおすすめの投資方法は下記の通りです。

  • つみたてNISA:インデックス投資をする
  • 一般NISA:高配当ETF・高配当株を購入

つみたてNISAでは、政府が指定した投資信託のみにしか投資ができません。

つみたてNISAのラインナップをみると、インデックス型の投資信託が非常に多いので、つみたてNISAを行う場合は、インデックス投資一択です。

また、一般NISAでの運用の場合は、多くの投資商品に投資ができるます。幅が広がるため、非常に迷いやすいでしょう。

しかし、非課税枠が5年しかないことを考えた場合、値動きの激しすぎるものに投資すると、5年以内に値上がりして、売却できるか不確実になります。

そのため、非課税メリットが確実に得られる配当があるものを選ぶのがオススメです。

配当があるものであれば高配当のETFや高配当の株式投資がオススメです。

高配当ETFであれば、下記のような銘柄がオススメです。

  • VYM
  • PFF
  • HDV
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上記は米国市場上場のETFになります。米国株ETFは運用管理手数料が安いため、損を出しにくいのが魅力です。しかし、非課税のNISAでも米国で利益が出た場合は米国で課される税金(10%)は引かれることになります。

そのため、高配当株式の場合は、米国株よりも税金がかからない日本の高配当株式が良いかもしれません。

日本の高配当株式の中でも日経平均225に組み入れられているのは上位30社は下記の通りです。(2019年12月現在)

下記の中から好きな銘柄を選び分散投資しておくのも良いでしょう。

証券番号企業名配当利回り
2914日本たばこ産業6.17%
8304あおぞら銀行5.60%
5019出光興産5.35%
8604野村ホールディングス5.35%
7751キヤノン5.28%
8628松井証券5.03%
7270SUBARU5.02%
2768双日4.94%
4188三菱ケミカルホールディングス4.93%
6178日本郵政4.86%
8053住友商事4.85%
5214日本電気硝子4.74%
5707東邦亜鉛4.72%
8058三菱商事4.61%
5020JXTGホールディングス4.52%
8308りそなホールディングス4.52%
8316三井住友フィナンシャルグループ4.51%
5301東海カーボン4.46%
4004昭和電工4.45%
4005住友化学4.45%
8411みずほフィナンシャルグループ4.43%
8002丸紅4.33%
8306三菱UFJフィナンシャル・グループ4.32%
6301小松製作所4.29%
1808長谷工コーポレーション4.26%
8725MS&ADインシュアランスグループホールディングス4.24%
4902コニカミノルタ4.18%
8031三井物産4.12%
7211三菱自動車工業4.08%
8354ふくおかフィナンシャルグループ4.08%
4502武田薬品工業4.04%
5703日本軽金属ホールディングス4.04%
9503関西電力4.01%
7731ニコン4.00%
9437NTTドコモ4.00%
7762シチズン時計3.96%
7272ヤマハ発動機3.94%
6113アマダホールディングス3.93%
9412スカパーJSATホールディングス3.85%
4061デンカ3.83%
4208宇部興産3.83%
4183三井化学3.81%
6471日本精工3.78%
8766東京海上ホールディングス3.78%
6724セイコーエプソン3.72%
5108ブリヂストン3.66%
7267本田技研工業3.65%
7261マツダ3.61%
7186コンコルディア・フィナンシャルグループ3.60%
8601大和証券グループ本社3.60%
7011三菱重工業3.58%
8309三井住友トラスト・ホールディングス3.58%
8001伊藤忠商事3.56%
8750第一生命ホールディングス3.52%
9433KDDI3.50%
8630SOMPOホールディングス3.48%
1812鹿島建設3.47%
1803清水建設3.44%
4042東ソー3.44%
9432日本電信電話3.44%
1925大和ハウス工業3.43%
1928積水ハウス3.42%
8795T&Dホールディングス3.42%
4631DIC3.37%
1605国際石油開発帝石3.36%
6703沖電気工業3.32%
9502中部電力3.28%
6988日東電工3.26%
6473ジェイテクト3.24%
3405クラレ3.17%
8015豊田通商3.14%
5202日本板硝子3.10%
1801大成建設3.03%
5201AGC3.00%

一般NISAのデメリットと対策については下記の記事でもまとめています。

NISAの運用方法に迷われている方の一助になれば幸いです。

一般NISAのデメリット対策!圧倒的な非課税メリットを引き出す投資方法とは?
NISAの非課税メリットは圧倒的!しかし、悪用を防ぐため複雑なルールが決められ、NISAのデメリットと呼ばれてしまっている。デメリットを学び対策を知れば、圧倒的にリターンがある投資が可能!一般NISAのデメリットと対策とは?

NISAのロールオーバーの使い方は事前に決めておこう

NISAのロールオーバーについては基本的には、下記のようにしておけば問題はないでしょう。

  • 損している場合:ロールオーバーしよう
  • 利益が出ている場合:証券口座に移す

NISAのロールオーバーは意外に複雑なルールのように思いますが、事前に非課税枠のロールオーバーについて理解しておけば、特段焦る必要もありません。

NISAを利用して、配当金の非課税枠を有効活用しましょう。

以上、NISAのロールオーバーの仕組みを徹底解説!事前に場合分けして損するのはやめようでした。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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