非正規雇用・派遣社員の増加原因は?増えすぎの理由と影響まとめ

「正社員になれない…」

「非正規雇用が増えている…」

正社員が増えないで非正規雇用が増えています。

「非正規雇用が増えているからなにか問題でも?」と思われるかもしれませんが、非正規雇用が増える影響は非正規今日のだけではなく、正社員の方にも影響があります。

今回は、非正規雇用が増えていく理由と、非正規雇用が増えていくと起こりうる影響についてご紹介します。

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非正規雇用とは?「派遣・バイト・契約社員という働き方」

非正規雇用の増加理由1

非正規雇用は年々増加しており、影響が気になるところではありますが、そもそも非正規雇用とはどういう意味なのでしょうか?

非正規雇用とはなにか?

非正規雇用とは、契約社員や派遣社員やアルバイトの形で雇用されることです。

非正規雇用は、現在の雇用主の問題点をカバーした存在であり、今後増えることが予想されます。

まず、非正規雇用には雇用主が負担すべき保険料がありません。

また、雇用期間が決まってる退職を命じることができるため、流動性が保てます。

また、非正規雇用者には給与のベースアップもないため、給料をあげなくて良いのです。

契約社員の賃金と保険について正社員と比べてみた

正社員非正規雇用
賃金年功序列で上がる年功序列で上がらない
保険等企業が負担する企業が負担しなくても良い条件がある
中途解雇原則不可有期契約により可能

非正規雇用は企業に求められている「雇用の流動性が確保できる」

現在はパートやバイトの時給が過去最高を記録しています。

そして、契約社員の時給も上がっています。

つまり、非正規雇用の平均賃金は上がっているのです。

ただ、正社員の平均賃金も上がっているのに、全世代的な賃金で見ると下がっていることがわかります。

これは、低すぎた非正規雇用の給与は上がっているのもありますが、正社員の人数が減少したことが大きいです。

では、減少した正社員の人々はどうなったのでしょうか?その人達が非正規雇用で雇われているのです。

非正規雇用の需要が伸びる一方で正社員の需要は落ちる

非正規雇用の需要が伸びる一方で、正社員の需要は年々落ちていると言われています。ある記事にはこのように書かれていました。

非正社員は、1994年には981.4万人であったが2003年には1636.8万人と着実に増加しており、比率でいっても 22.8%から 34.6%に増大している。そして、労働力調査によれば男女ともにすべての年齢階級において 1995 年以降に非正規雇用者の割合が高まっている。
引用:非正規労働者の増加に伴う課題と政策

非正規雇用・派遣社員が増えている原因とは?

非正規雇用・派遣社員が増えている原因は下記の通りです。

  • 派遣法改正により派遣社員が雇える業界が増え、期間も撤廃された
  • 売上が上がらなくても利益を確保したい企業は非正規雇用を増やす
  • 外国人労働者の増加・人工知能・RPAによる雇用環境の変化

派遣法改正により非正規雇用が可能な業務が増えた

派遣法の歴史を見てみると、2000年代から派遣業務の拡大などの規制緩和されていることがわかります。

  1. 1985年:労働者派遣法成立:特殊業務が必要な13業務(1986年に16業務に変更)のみOK。期間は1年。
    ※派遣先企業の社員の雇用を代替しないように配慮されていた
  2. 1996年:16業務から26業務に拡大。期間は1年
  3. 1999年:原則自由化。既存の業務は3年・新業務は1年
  4. 2004年:派遣受け入れ期間制限撤廃し3年に延長
  5. 2007年:製造業の受け入れ期間も3年に延長に

派遣法が制定されたときは、派遣社員が正社員の代わりにならないように配慮されていました。

しかし、1999年から2000年代後半にかけて、派遣社員が正社員の代わりになれるような制度がどんどん整えられて行きました。

派遣社員が雇える業界が増加し、期間制限も延長したことにより、企業が派遣社員を雇いやすくなったのです。

売上が上がらなくても利益を確保したい企業が非正規雇用を増やす

残念ながら日本の上場企業の総売上はここ数年横ばいが続いています。

東証1部企業全体の売上高は、89年度の419.8兆円から702.2兆円と67%の増加。銘柄数の増加率とほぼパラレルだ。1社あたりにすれば3615億円から3731億円で25年間で3.1%の増加にすぎない。

引用:ロイター

1社あたり25年間で3.1%しか売上が上がっていなかったとしても、企業として活動するには利益を上げなければいけません。そこで企業が取った行動が人件費を下げるということです。

そこで、2000年代に派遣社員が雇える業界が増えた結果、正社員を派遣社員に切り替える企業が増えていったのです。

また、日本の人口が減少していくことが予想されます。現状でも売上が上がっていない日本企業ですが、今後、国内の売上も減少することが予想されます。

下記は、日本の人口ピラミッドです。2015年をピークに、2025年には640万人が減少し、2060年には4000万人近くも人口が減少するのです。

日本の人口

人口の減少や少子高齢化について詳しくは「【少子高齢化で人生詰んでます】長寿化少子化の10の影響まとめ」で解説しています。興味がある方はどうぞ。

【少子高齢化で人生詰んでます】長寿化少子化の10の影響まとめ
少子高齢化の影響で人生が詰んでいる20代…20代が知っておきたい少子高齢化の影響をまとめました。

外国人労働者の増加・人工知能・RPAによる雇用環境の変化

非正規雇用が増えている原因として、安い外国人労働者の存在があると思います。

下記は「外国人雇用状況」の届出状況まとめから引用した外国人労働者の人数の推移です。
外国人労働者
平成20年から比べると9年間で3倍の120万人に増えていることがわかります。

この9年間で80万人の雇用が外国人労働者に変わっているのです。

さらに人工知能やRPA(Robotic Process Automation)により、単純な労働はロボットに置き換える動きも加速しています。

住友林業グループもRPAで月180時間の作業を削減したそうです。

エクセル上のデータ加工等の仕事をRPAで置き換えることにより、残業などを減らすことが出来たそうです。

このように、正社員の必要数はどんどん減っていくことが予想されます。

さらに、RPAや人工知能の補助があれば非正規雇用でも、十分に働けるようになります。

テクノロジーの変化により企業の寿命が短命化しているとも言われています。

またテクノロジー以外の要因については下記の記事に書いています。

【少子高齢化で人生詰んでます】長寿化少子化の10の影響まとめ
少子高齢化の影響で人生が詰んでいる20代…20代が知っておきたい少子高齢化の影響をまとめました。

非正規雇用・派遣社員は増加傾向にある?同一労働・同一賃金の影響もあり

企業が利益を上げなければ、雇用は増えません。

しかし、企業が利益を上げるためにはコストを削減しないといけません

一番コストが掛かるのが人件費だと言いました。

非正規雇用は契約期間が決まっているので終身雇用制に比べると簡単に契約を切ることができます。

そうすると、不景気時に利益を確保しやすくなるのです。

そのあとに、また景気が良くなったら、正社員を増やせばいいのかもしれませんが、一度削減出来た雇用は二度と増やすことは無いでしょう。

下記の流れで、非正規雇用が増えていくのです。

  1. 日本国内の人口が減少する
  2. 企業の売上の減少する
  3. 採用を減らすorリストラ or 外国人労働者登用
  4. 人工知能・RPAにより業務効率化
  5. 非正規雇用で十分

これから非正規雇用はますます増えていくでしょう。

非正規雇用・派遣社員が増えることで起こりうる影響は?

非正規雇用が増える事でどのような影響が起きるでしょうか?

格差社会になる「給料は減り、一部に集中する」

まず、格差社会になっていくことは間違いないです。

簡単にできる労働は非正規雇用の社員やロボットが行うことになり、正社員の人数はますます不要になるでしょう。

正社員の数が減少すれば、給料として個人に流れるお金は大きく減少することになります。

個人に流れるお金が減少すれば、個人が使用するお金が減りますので、企業の売上がますます減少します。その結果、給料がさらに少なくなっていくのです。

一方で、働く人が減れば、その分だけ、業務効率化をサポートしていく人材や設備への投資が活発になります。そのため、業務効率化に関係のある業界の人の給料は上がることが予想されるのです。

このため、格差は広がっていくことが予想されます。

中小企業の倒産が連鎖する

それに伴って、中小企業の倒産も増えていくことが予想されます。

企業は利益が出せなければ倒産します。

非正規雇用が増え、正社員の人数が減ればその分だけ市場に回るお金が少なくなります。

市場にお金が回らないということは不景気になりその分だけ中小企業から倒産していくでしょう。

非正規雇用・派遣社員の増加に対して個人ができる対策

契約社員や派遣社員などの非正規雇用が増加すれば、必然的に正社員での雇用が減ります。

正社員が減れば、消費が減少しますから、景気が悪くなるでしょう。

その結果、中小企業の倒産も増えていくことが予想されるので、ますます正社員は減少していくでしょう。

不景気のサイクルが循環する可能性のある時代において個人ができる対策とはなんなのでしょうか?

それは、自分から不景気のサイクルを脱却して年収を上げる行動をすることです。

年収を上げるためにできる行動は?

  • 転職をする
  • 資格を取る
  • 副業をする
  • 投資をする

また、投資をする資本金がそもそもないという方は、年収を上げる努力をするのと同時に、節約をして投資に使えるお金を増やす必要があります。

企業が人件費を減らしている今の時代です。

資格取得や副業を行い、自己のブランドを確立できれば、時給を上げることもできるし、高値で雇われる人材になることもできます。

最悪、パソコン一台で、ネットを使って稼げるようになってしまえば、物価の安い海外で暮らしながら、日本の市場で収益を上げることもできるわけです。

上記の年収を上げる方法については下記でまとめています。現在、派遣社員や契約社員であろうが、フリーターであろうが、関係なく参考になる内容だと思います。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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