キリンの45歳以上早期退職の理由や学べること【最高益でリストラ】

「キリンが過去最高益なのに早期退職を募集?」

「なぜキリンが45歳以上の早期退職を募集しているの?」

過去最高益を記録しているキリンですが、2019年10月1日から早期退職を募集するらしく、各界に衝撃がはしりました。

というのも、早期退職というのは業績が悪化している際に行われるものであり、過去最高益の業績を記録した企業が早期退職に取り組むのは、極めて珍しいからです。

キリンが早期退職する理由は、酒税の構造が変わることに対応するためと、組織の若返りで、利益が上がっている産業に注力するためでしょう。

もはや最高益でも早期退職が募集されることを考えると、会社に依存するのは得策ではありません。

今後は一人ひとりが労働市場において価値を持ち、多くの企業から求められる人材になるか、自分の力で稼いでいく力が必要になるでしょう。

今回は、キリンの早期退職の原因と学べることを解説します。

この記事で学べることは?

  • 過去最高益でも早期退職をしたキリンの対象者が学べる
  • キリンが早期退職をした原因が学べる
  • 会社に依存することが恐ろしい理由が学べる
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キリンが過去最高益でも早期退職を募集した?

2019年キリンHDが早期退職を募集して衝撃が走りました。

というのも、過去最高益にも関わらず45歳以上の早期退職に取り組んだからです。

ダイヤモンドの記事によると下記のとおりです。

キリンホールディングス(HD)と傘下のキリンビールが45歳以上の社員を対象に早期退職の募集を行うことがダイヤモンド編集部の調べで分かった。10月1日から受付を開始し、希望者に面談を行い、11月末に確定する見込みだ。「今回の目的は、要するにバブル入社組の処理。50代でも部下を持たない人間が多く、明らかにターゲットは彼らだ」(キリンビール社員)と明かす。

引用:ダイヤモンド

キリンHDが取り組んだ早期退職は一体どのようなものなのでしょうか?

45歳以上のホールディングスとビールの社員が対象

キリンHDが取り組んだ早期退職は45歳以上が対象です。

45歳以上というと、45歳〜55歳が想定されますので、バブル入社組が対象なのです。

45歳以上を対象とした早期退職は年々増えています。

【45歳早期退職を発表した企業】45歳退職が「あたりまえ」に?
「45歳早期退職が問題になっているな…」 「これからの働き方はどうなるんだろう?」 45歳早期退職は数十年後...

ついに、キリンHDも早期退職を始めたのか…とう感じです。

募集枠は無制限

早期退職の希望の募集ですが、今回の早期退職には上限となる枠は設けません。

早期退職に募集してきた人は無制限に退職に応じるようです。

早期退職の募集枠を無制限に設定する場合は、退職を希望する人員が少ないと予想しているのがわかります。

キリンが早期退職した理由

一般的に早期退職を募集する理由はいくつかあります。組織を若返らせるためとか、業績が悪化したとかです。

しかし、どうやらキリンが早期退職をする理由は将来的な業績悪化を見据えたコストカットという印象が強いです。

キリンのIR資料を資料をもとに分析してみましょう。

業績は過去最高益なので関係ない「ここ3年でも利益はトップ」

早期退職をする際には、真っ先に原因として上がるのは、業績悪化です。

業績が悪化して利益が出なくなれば、事業を持続していくためにもコストカットの正当性が立つからです。

しかしながら、キリンが発表している業績ハイライトを見ると、直近3年間は売上も安定して伸びており、利益3年間で最高益ということがわかります。

つまり、業績が悪化したからのリストラという一般的なリストラとは違うことがわかります。

理由は組織の若返りと言われているが…

業績悪化が原因ではないとしたら、早期退職の理由はなんでしょうか?

時事ドットコムの記事によると今回の早期退職は若返りを図ると言われています。

キリンホールディングスは27日、同社と傘下のキリンビールで45歳以上の管理職を対象とする希望退職を募集すると明らかにした。人数の枠は設けず10月から11月末まで募集する。足元の業績は好調だが、若返りを図って組織力の強化を狙うとともに、管理職にライフプランの再考を促す。

引用:時事ドットコム

キリンは若返りを図った組織の強化を狙うと書かれていますが、ここで業界各社の平均年齢を見てみましょう。

2019年の業界各社の平均年齢は下記の通りです。

  • キリン:41歳
  • アサヒ:43歳
  • サッポロ:46歳
  • サントリー:40歳

サッポロが突出して年齢が高いですが、それ以外の企業は平均年齢が横並びと言えます。

競合他社と比較しても若返りというわけではなく、キリンが若返りが必要だから早期退職を募ったという形です。

ある意味業界の中でも先進的な動きだということがわかります。

もしも、キリンが若返りを経て業績を向上させたら、業界各社も早期退職を募集する可能性が高そうです。

ビールの利益成長率が今後も落ちると予想しているから

今回の早期退職の対象はキリンホールディングスとキリンビールと言われています。

なぜ、キリンビールも対象なのかと言うと、決算資料を見ると明らかに売上が下がっていることがわかります。

ビール・発泡酒の売上は前年比7%ダウンです。

ビールの市場規模が1%程度のマイナスなのに、それ以上の売上の低下は厳しいものがあります。

ただ、新ジャンルが15%増と売上を伸ばしている関係で、全体的に見るとビール累計で見るとプラスの成長をしています。

しかし、今後ビールに関する酒税が変更になっていくため、増税により消費者の買い控えが起こり、新ジャンルも厳しくなっていく可能性が高いです。

また、ビール以外で早期退職を募集しないのは、恐らく下記の理由からでしょう。

  • 海外事業:成長のポテンシャルがまだまだある
  • 飲料:安定した売上を上げており税金も変わらないから
  • ヘルスケア・バイオサイエンス:少子高齢化で今後注力していくから

通期業績予想を見ると、海外の売上や医薬品の売上が伸びていることがわかります。

そのため、組織を若返らせるという理由で行われている早期退職ですが、今後は海外や医薬品部門に注力する可能性が高いです。

キリンの早期退職から学べること「会社への依存は避ける」

キリンの早期退職は、税制の変化や社会構造の変化に対応するための構造改革と見ることができます。

会社が過去最高益の業績を上げたとしても、会社が生き残っていくためには、少子高齢化や酒税の改革に適応していく必要があるでしょう。

特に、ビール事業部は昔からある事業部でもあるので、社員も高齢化していることが予想されます。

そのため、企業にとっては業績が良い時期から、徐々に組織の若返りを図り、人件費などのコストカットを図ることで、増税により厳しい戦いが予想されるビール事業で利益をだせる体制を構築していくのでしょう。

企業の理屈もよくわかりますが、重要なのは、こういった時代の変化に個人も対応していく必要があるということです。

もはや、終身雇用の時代なんて存在せず、企業の構造改革に社員が翻弄される時代が来ます。

会社だけでしか通用しないスキルで依存している場合、45歳以上の早期退職の募集がかかるとターゲットになる可能性もあるでしょう。

できることなら、労働市場における個人の価値を高め、どの企業からも求められる人材となり、自分で稼いでいく力も身につけていきたいところですね。

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以上、キリンの45歳以上早期退職の理由や学べること【最高益でリストラ】を解説しました。

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