「自営業の人数は増えているの?減っているの?」
「自営業が減少している原因は?」
自営業の人数は減少傾向にあり、ここ30年で300万人近い自営業者が減少しています。
原因は、サラリーマンと比べると所得の伸びが悪いからです。年収1000万円まではサラリーマンの方が稼げるので、自営業になる人が少ないのです。
しかし、フリーランスと言われる「雇用的自営業」の人数は30年で30万人ほど増加しています。
これはサラリーマンのメリットが減少していることで、フリーランスのほうにメリットを見出す人が増えたからと言えるでしょう。
所得の伸びは自営業の方が悪いですが、サラリーマンのメリットも減少している時代。
今後の理想的な働き方はどのようなものなのでしょうか?
個人的には、サラリーマン+副業フリーランスという働き方がオススメです。
今回は、自営業の数が減少している理由と、雇用的自営業が増えている理由から理想的な働き方を考えたいと思います。
この記事で学べることは?
- 自営業の数が減少している理由が学べる
- 雇用的自営業が増加している理由が学べる
- 自営業の数が減少する時代の理想的な働き方が学べる
自営業の数は減少している?
- フリーランスになろう!
- 脱サラしよう!
などの言葉が昔よりも頻繁に使われています。
そのため、自営業の数は増えたのかな?と思いがちですが、実は、自営業の数は減少傾向にあります。
というのも、フリーランスに関する内閣府の調査データを見ると、1985年から2015年までの30年間で自営業主の人数は685万人から396万人と約300万人も減っています。
つまり、世の中は自営業や脱サラがもてはやされていますが、人数規模で見るとむしろ減っているというわけです。
自営業が減少した原因は所得の伸び?
自営業が減少した原因を一言で言えば、自営業よりもサラリーマンの方が稼げるからです。
人は生活するために働いており、生活にはお金が必要です。
そのため、お金が稼げる働き方に人が集まるのは自然なことだと思います。
人が働く理由の大半は所得のためです。
大前提として人は何のために働くのかを考えましょう?
やりがいですが?人間関係ですか?違います。
多くの人は、生きていくために働くのであって、生きていくのに一番必要なのはお金なのです。
サラリーマンと自営業の所得の比較を見ると、お金という面で見ると、昔は自営業とサラリーマンの所得に差はありませんでした。
そのため、サラリーマンを選ぼうが自営業を選ぼうがあまり大差はなかったのです。
しかし、近年は自営業では、所得の伸びが期待できません。
所得が欲しい人はサラリーマンでいた方が効率的だということがわかります。
以前も解説しましたが、オーナー型のフリーランスよりもサラリーマンのほうが平均年収は80万円も高いのです。
フリーランスの平均年収は350万円前後で、サラリーマンの平均年収よりも80万円少ないです。
オーナー型のフリーランスの場合は平均350万円という調査結果が出ています。
一方でサラリーマンの平均年収は430万円前後です。
さらに年収1000万円を最短で目指すのであれば、サラリーマン+副業フリーランスでのダブルインカムが最も効率的でしょう。
サラリーマンとフリーランスの所得の伸びや、サラリーマン+副業フリーランスついては下記の記事で解説しています。興味がある人はどうぞ。
自営業よりもサラリーマンの方が儲かる
1985年から2015年までに自営業主が減少した理由は所得の伸びです。
内閣府の調査の中で、自営業は主が減少した原因について、サラリーマンの方が所得の伸びが期待できるからだと解説していました。
日本の自営業比率が長期的に低下してき た要因の一つとして、雇用状態である方が、自営業でいるよりも、将来の所得増を見込むことができるため、雇用される就業形態を維持している点を指摘している。
また、長期的に見てもサラリーマンの方が所得の伸びが高い傾向にあるので自営業主を選択する人が少ないとも解説しています。
長期的な推移をみると、自営業に比べて雇用者の方が所得の伸びが相対的に高い傾向が あることから、自営業を選択せずに、雇用者の立場のままでいることで所得の増加を期待し、 結果として自営業の選択が減少してきた可能性
私自身、自営業として3年程度は収入1本で生きてきて感じるのは、自営業の収入の不安定さです。
自営業は、運良く結果が出て収入が倍になることもあります。
一方で、結果が出なかったら収入が半分になるのも自営業なのです。
そのため、安定して生活をしたい方や、将来的に家族を養いたい方が自営業だけで食べていくのは非常に厳しいと思います。
フリーランスは大変です。収入の乱高下も激しく、明日は仕事がなくなる可能性もあり、キャリアパスを築くことも難しければ、人間関係でも悩むようになる。
自営業は減少中だが雇用的自営業の増加する?
お金が稼げる働き方に人が集まるため、自営業の数は減少していると解説しました。
ただ、自営業の中でも増加傾向にある働き方があります。
それが、「雇用的自営業」の増加です。
雇用的自営業は30年で40万人増加
雇用的自営業とは特定の発注者に依存する自営業主のことを言います。
雇用的自営業のことを「フリーランス」と表現しているとも言えます。
自営業主と雇用的自営業の1985 年から 2015年までの30年間の推移は下記の通りです。
- 「自営業主(雇人なし)」:685 万人から 396 万人へと減少
- 「雇用的自営業等」:128 万人から164 万人へと増加
自営業は300万人程度減少したにも関わらず、雇用的自営業は30万人程度も増加してます。
自営業の中で減少しているのは、農林漁業や小売店や卸売店などです。減少した理由は、稼げなくなったからでしょう。
- 農林漁業:他国から激安で輸入されているので稼げなくなった
- 小売;フランチャイズの台頭で稼げなくなった
- 卸売:ネット通販の台頭で稼げなくなった
雇用的自営業が増加した理由は稼げるから?
一方、雇用的自営業が増加しているのは、「稼げるから」です。
会社に正規で雇われていない分、会社が負担する社会保険料などがないため、雇用的自営業の収入は高めに設定されています。
正社員でいると給料が安かった人が、雇用的自営業に切り替えることで、収入アップし稼げるので、雇用的自営業が増加しているのです。
正社員のメリットの減少→雇用的自営業を選ぶ人が増えた
雇用的自営業が増えた原因は、正社員のメリットが減ったからとも言えます。
昔の正社員と今の正社員を比べると、昔の正社員の方がメリットが多かったことがわかります。
- 終身雇用制度+年功序列で給料は右肩上がり
- 社会保障の負担も少ない
- 日本全体の景気が良いのでボーナスも高い
そのため、昔は正社員でいたほうがメリットが多かったのです。
しかし、現在は昔のようなメリットは存在せず、下記のように感じている人(特に若者)が多いでしょう。
- 頑張っても給料は上がらない
- 自分たちが受けられない社会保障のためにお金を払わないと行けない
- 景気が悪いからボーナスも悪い
また、景気が悪くなり、企業も稼げなくなります。その結果、人員削減などの影響がでてきます。
夜遅くまで働いたり、不当なサービス残業を経験したりする羽目になり、正社員が嫌になってしまうのです。
このように、正社員のメリットが少なくなり、デメリットが目立つ様になった結果、雇用的自営業で働く人が増えていったのでしょう。
自営業が減少する世の中に求められる働き方は?
自営業が減少する世の中に求められる働き方はなんでしょうか?
個人的にはサラリーマン+副業フリーランスという働き方がベストだと思っています。
最近のサラリーマンは残業をしてお金を稼ごうと思っても、会社によっては残業が禁止されています。
残業できなければ年収は下がりますし、暇な時間も増えていくでしょう。
その暇な時間で副業に取り組むのがサラリーマン+副業フリーランスという働き方です。
サラリーマン+副業フリーランスのメリットは下記のとおりです。
- 複数の収入源が構築できる
- スキルアップ・脱サラにつながり人生の選択肢が増える
ただ、「年収が高くなるまで副業はすべきではない」という人もいるでしょう。
もちろん、サラリーマンという本業を頑張ることで、本業の収入を上げることは非常に重要です。
しかし、副業を始めることで、市場で稼ぐという経営者目線を養うことが可能です。
経営者目線を早くから身に付けておくことで、会社の戦略も考えたり、会社に役に立つスキルを身に着けることが可能です。結果として、社内での動きがよくなり、会社での収入アップにもつながるでしょう。
副業が、サラリーマンで年収を上げるためのトレーニングになるのです。だから、早めに副業をしたほうが良いと個人的には思っています。
もちろん、若い人は年収の伸び幅も非常に大きいので、サラリーマンとして必須なスキルは磨いておきたいところです。
特にTOEIC800点を早めに取得しておけば、その分だけ良い会社に転職する可能性が上がります。早めに取得しておくのに、損はないでしょう。
サラリーマンのスキルアップには継続して取り組み、副業フリーランスを無理ない範囲で継続し、経営者視点やスキルを磨いて行くのがオススメです。
自営業が減少していく時代ですが、雇用的自営業は増えています。しかし、所得の伸びはまだまだサラリーマンのほうが有利です。
そのため、サラリーマン+副業フリーランスという働き方で、収入の安定を得ながら、将来の稼ぐ力を身に付け、人生の可能性を広げていくのが、もっとも効率的な働き方だと思います。
以上、自営業は30年で300万人減?減少の原因から考える理想の働き方を解説しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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