「20代の転職ってどうなんだろう?」
「実際に20代ってどの程度の割合で転職しているの?」
石の上にも3年と言われます。しかし、それは誤りかもしれません。
内閣府が作成した資料によると、最初に就職した会社を退職している20代の割合は60%です。
さらに、内閣府が統計局の資料を基にして作成した世代別の転職率を見ると、20代の転職率は毎年約15%となっています。
20代の転職率が高いのは、非正規雇用が増えたという負の側面もありますが、若い内の転職が年収アップに有利だからと言えます。
私の知り合いでも3年未満で転職した人の中には年収を100万円アップさせた人もいます。
それだけ、若さは転職は年収アップにプラスの効果があるのです。
今回は、20代の転職割合の実情と、若者の転職が合理的であると統計的に示されている事実を解説したいと思います。
この記事で学べることは?
- 20代の転職割合の実情が学べる
- 世代別の転職率の変化が学べる
- 20代の転職が合理的である理由が学べる
目次
20代の転職割合は?大体60%近くが転職している事実
下記は6957人の16歳〜29歳に「いまも最初の就業先で勤務していますか?」アンケートを取った結果です。
引用:内閣府
なんと、全体で見れば60%も退職をしていることになります。単純に考えて16歳〜29歳の3人に2人程度は、最初の就職先を退職しているのです。
私も新卒で入社した会社を3年以内に退職していますが、全体で見るとここまで割合が多いのは、少し驚きました。
さらに、このアンケートからは下記のことも読み取れます。
- 約60%の16歳〜29歳は最初に入社した会社を退職している
- 約32%は働いて1年未満で退職している
- 25歳〜29歳の約46.2%は3年未満で退職している
25歳〜29歳の人達の3年未満ということは、25歳〜29歳の人達が22歳〜26歳の時に初めて就職した会社になります。
つまり、22歳〜26歳の時に卒業したと予想できるため、大学や大学院を卒業した人達のことを示す可能性が高いのです。
20代の転職割合は30代以降と比べるとかなり高い
20代の転職割合は約60%と非常に高いですが、他の世代と比べると20代の転職割合はどの程度のものなのでしょうか。
20代〜30代は転職率が高め?10人に1人が退職する可能性も
下記のグラフは内閣府が労働力調査から作成した転職率の世代別のグラフになります。
引用:内閣府
上記の画像を見てみると、15歳から24歳の退職率は10%程度です。つまり、10人の新卒がいれば1人は退職しています
また、25歳〜34歳も大体が5%以上というこで、20人の内1人が退職しているのです。
35歳以降は徐々に転職率は下がっていく
一方で34歳以降の人の転職率を見ているとかなり下がっていることがわかります。
引用:内閣府
35歳〜44歳は4%程度の退職率ですが、45歳を超えると2%程度になります。
さらに、65歳以上になると1%程度になってしまうのです。
高齢になると転職率が低い理由は?転職先の問題
高齢になると退職率が低い理由は、転職先が無いからと予想されます。
若いうちの転職活動が優位な理由でも解説したとおり、若いうちはポテンシャルを見込まれるので、異業種への転職ですら比較的簡単にできるからです。
逆に20代以降になってからの転職では即戦力を求められるため、転職先がすくなることも考えて転職率が低くなっていくのだと思います。
20代の転職割合が高い理由は?プラスとマイナスの側面あり
高齢になると転職率が低い理由は分かりますが、20代の転職率が比較的に高い理由はそれだけではありません。
16歳〜29歳の約6割が新卒の会社を退職し、20代の転職率は毎年15%を超えています。
20代での転職割合が多い理由とは一体何なのでしょうか。調べてみると、プラスの側面とマイナスの側面がありました。
20代は非正規社員が多いので転職回数が多い
下記は統計局が出している平成30年の労働力調査のグラフです。
このグラフを見ると分かる通り、正規社員の人数は横ばいなのに比べ、非正規職員の数は年々増加していることが分かります。
引用:統計局
2008年から2018年を比べると
- 正社員は56万人の増加
- 非正規社員は355万人の増加
非正規社員は正規社員とは違い、契約期間が1年程度に定められています。そのため、契約満了となれば、転職せざるをえないのです。
内閣府の資料の中でも、非正規社員の転職が多い理由は下記のように語られていました。
初職が正規である男性は、労働市場の中で割合も高いが、雇用の流動性は限定的である。一方、女性や初職が非正規である男性は、転職回数が2回以上の割合も多いが、この背景には正社員に転換できず、非正規の職を転々としていることが考えられるため、転職が希望する職業キャリアの形成に結びついていない傾向があると考えられる。
引用:内閣府
ちなみに、若い人の非正規社員で働いている比率は比較的高めです。
先程の労働力調査の中に年齢別の非正規職員のグラフがありました。
見て分かる通り、15歳〜24歳の非正規社員の割合は第2位と高い傾向にあります。
実際に私の知り合いでも、割と偏差値的には高い大学を出ているにもかかわらず、最初のキャリアは契約社員だという人もいました。就職活動が上手く行かずに派遣にならざるを得なかったのです。
また、正社員で働いてはいたけど、サービス残業等で労働状況が悪く、派遣社員になった人もいました。
やりたい仕事が見つからずに派遣社員になっている人もいました。
25歳〜34歳になると非正規社員は4分の1になるのは、15〜24歳の時に非正規だった人が正社員に転用されたり、正社員に転職したりしているのでしょう。
若い時期の転職は年収上昇にプラスの作用があるから
非正規の社員だと転職回数が多いと解説しましたが、それ以外にも、若い内の転職は年収面でプラスになる可能性が高く、転職する人も多いのです。
先程紹介した内閣府の資料の中にも、29歳以下の転職はほぼすべての時期でプラスであると解説されています。
おおまかな傾向として、年齢階級層が若いほど、変化率が高い傾向にあることがわかる。特に、一般労働者から一般労働者への転職においてその傾向が強く、29歳以下では、グラフ中のほぼすべての時期でプラスだが、30~39歳では0%前後、40歳以上では常にマイナス圏となっている
引用:内閣府
年齢が高いと年収にはマイナスの影響が強いですが、年収が若い時の転職は年収にプラスの影響が強いのです。
そのため、年収を高めたい人は若いうちからキャリアプランを考えておく方が、効率的な転職ができるのでしょう。
20代の転職割合は高い!転職するなら若いうちがベスト
20代の転職割合についてまとめると下記のとおりです。
- 20代の約6割が新卒で入社した会社を退職している
- 24歳から社会人として働いている人でも21%は退職している
- 20代の転職は年収にプラスの相関が出やすい
石の上にも三年と言いますが、24歳から社会人として働きに出ている人の5人に1人は退職しています。
三年勤めずに退職しても、若い時の転職はプラスに働きやすいので、さっさと見切りを付けて、転職をすると良いでしょう。
個人的には、若い時の転職は年収が高くなりやすい業界に行くのがオススメです。
若い時であれば、異業種への転職も比較的簡単なので、この時期に年収が高い業界に軌道修正するのもベストなのです。
以上、20代の転職割合は60%?若者の転職が合理的なのは統計的に証明済を解説しました。
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