インデックス投資の今後はどうなる?シェアが高まれば機能しない?

インデックスファンドの懸念

「インデックス投資とはなんなの?」

「インデックス投資って海外への投資が人気なの?」

「インデックス投資のシェアが高まる今後は機能していくの?」

インデックス投資の人気が非常に高まっています。

この20年間で、インデックス投資の市場シェア率はおよそ5倍に高まっています。

しかし、この喜ばしい出来事に、インデックス投資の生みの親が懸念を抱いていることを知っていますか?

バンガードの創業者、John Bogleはインデックス投資の生みの親でもあります。

そのBogleが、最近のインデックス投資に懸念を抱いています。

結論から言えば、インデックス投資が人気になると、インデックス投資の利点が失われる可能性が高いといいうことです。

企業が効率よく運営されるためには、アクティブ投資家による評価が重要です。

というのも、アクティブ投資家が企業を評価し、時にはアクティビストが株主提案をすることにより、企業は株主重視・利益重視の経営をするようになるからです。

しかし、インデックス投資が人気になれば、相対的にアクティブに投資する投資家が少なくなります。

そして、一部のファンドマネージャーの発言力が強くなりすぎてしまうと、企業に対する適切な評価がされなくなる可能性があるのです。

そのため、インデックス投資が人気になるほど、ガバナンスの問題が発生する可能性があるのです。

この記事で学べることは?

  • インデックス投資の御三家が学べる
  • インデックス投資急成長の背景が学べる
  • 個人に対する影響が学べる
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インデックス投資の今後とは?株式市場全体の17%のシェアを占めている

インデックス投資を簡単に説明すれば下記の通りです

インデックス投資とは「超分散投資をして、市場平均を目指す運用スタイル」

優良な個別株を見つけて売買するのがアクティブ投資です。おそらく多くの人々が考えている投資スタイルはアクティブ投資だと思います。

一方でインデックス投資とは、市場平均を目指す投資スタイルであり、超地味です。しかし、その地味なインデックス投資がシェアを急拡大しており、現在では17%のシェアを超えたというのです。

なぜ、インデックス投資のシェアが急拡大しているのでしょうか?

インデックス投資とは「市場平均と同等の成長率を目指す投資法」

世界には大きく分けると2種類の投資法があります。

  • アクティブ投資:市場平均を上回るために株式の売買をする投資法
  • インデックス投資:市場平均と同等の成長率を目指す投資法

アクティブ投資は、個別の企業を評価して、割安な株式や成長しそうな株式を購入する投資スタイルとなります。

インデックス投資とはは、個別の株式を評価するのではなく、S&P500やTOPIXなどの代表的な指数を構成している銘柄に投資をすることです。

一般的に、投資と言われて想像するのが、アクティブ投資でしょう。

しかし、現在全米市場では、インデックス投資のシェアが急上昇しているのです。

インデックス投資の全米市場のシェア率は現在17%を突破

インデックス投資の全米市場に対するシェア率は約17%に到達しています。

インデックス投資のシェア率は2000年と2018年を比較すると下記の通りです。

  • 2000年:3.5%
  • 2018年:17.2%

つまり、2000年から現在まででインデックス投資のシェア率は、約5倍近くに増加しています。

しかも、上昇率は年々早くなっています。インデックス投資が全米市場の3割になる日もそう遠くはないのです。

インデックス投資を今後は海外の人気がカギ?トップ3社のシェア率と人気の理由

インデックス投資は海外で大人気であり、海外向けの投資商品が非常に多いのも特徴です。

例えば、インデックス投資のトップ3社と言われているバンガード・ブラックロック・ステートストリートで、インデックス投資のシェア80%を超えています。

どのようなインデックス投資があるのかと言えば、様々なタイプのものが存在しています。

  1. 米国の市場全体に投資するもの
  2. 米国の株式指標であるS&P500と同じ銘柄に投資するもの
  3. 全世界の上場企業に投資をするもの
  4. 各セクターごとに投資するもの
  5. その他、債券や不動産関連などに投資するもの

インデックス投資は多種多様にあり、現在でも多くのインデックス投資が買われているのです。

インデックス投資の代表的企業とは?トップ3社でシェア8割を超えている

ちなみにインデックス投資には、バンガード・ブラックロック・ステートストリートという御三家があります。

この3社のシェア率は下記のとおりです。

つまり、現在のインデックス投資の割合は下記のようになっているんですね。

急拡大しているインデックス投資…当初は不人気!現在人気のある理由は?

海外で急拡大中のインデックス投資ですが、インデックス投資は1970年代に始めて出来た投資法です。以外にもその歴史は古いです。

しかし、注目されたのが最近であり、開発されたの頃は誰にも見向きもされていませんでした。

なんと、現在では最大手を誇るバンガードのインデックスファンドも、IPOの際に設定したゴールの5%しか達成できなかったのです。

というのも、インデックス投資が開発される前は、アクティブファンドで運用することが主流であり、ハイパフォーマンスを叩き出す、夢のようなファンドが数多く存在していました。

しかし、30年ほど経過した現代では、インデックス投資に関する証拠もかなり集まっており、投資界隈のインデックス投資の見方はかなり変化しています。

具体的には下記のようなメリットがあるからです。

  1. インデックス投資は小額で市場全体に投資可能
  2. インデックス投資は少数のマネージャーで低コスト
  3. インデックス投資は売買も頻繁にしないため税金もかからず低コスト

そして、何よりも衝撃的なのは、平均以上の利益を目指し、活発に売買を繰り返すアクティブファンドよりも、指数に連動することを目指しあまり売買しないインデックス投資のほうが稼げることです。

その結果、今では、アクティブ運用をする投資家の中でも、大部分をインデックス投資で運用して利益をしっかりと確保している人もいるとか…。

アクティブファンドとインデックス投資の比較については下記をどうぞ。

アクティブファンドはインデックスファンドにボロ負け!アクティブ運用とパッシブ運用の違いとは?
アクティブファンドは株価指数などより高い運用成績をプロが目指すファンドです。インデックスファンドは株価指数などと同等の値動きを目指すファンドです。アクティブファンドはインデックスを下回った成績が多いです。両者の違いや原因を解説しました。

インデックス投資の今後は「シェアが拡大するとメリットがなくなる」

インデックス投資を運用してい企業は、人気が集まれば、運用資産額が大きくなればなるほど、手数料が入ってくるので、儲かります。

しかし、インデックス投資のシェアが増加すればするほど、株主となるファンドマネージャーに会社に対する発言力が高まってしまいます。

ファンドマネージャーの発言力が他の株主よりも強くなる

株式は保有率が高まると、取締役会で発言力が高まります。議決権も付与され、経営に口出しができるようになるのです。

少し昔の話ですが、サードポイントという機関投資家がソニーの株式を大量取得して、経営に口出ししたことが問題になりました。これも株式の保有率を高めたことで、発言力が高まったから言えるようになったのです。

インデックス投資は少数のマネージャーで運用している投資信託です。

経営に口出しする権利は、投資信託を購入している人ではなく、ファンドマネージャーになります。

ファンドマネージャーが株式の大半を保有してしまうと、圧倒的な発言力を持ってしまうため、株主の公平性という側面が損なわれてしまうのです。

インデックス投資に人気が集中すると、一人のファンドマネージャーの独裁のようになってしまうのです。

これが、Bogleが懸念しているコーポレートガバナンスの問題なのです。

インデックス投資の人気は今後も増加する

インデックス投資への投資は市場的にかなり伸びており、今後もますます拡大していくことになります。

インデックス投資が全米株式市場の50%を超えると、3社が30%を持つことと同じ意味になります。

現在の流れとして、アクティブ運用をする投資家は減りつつあります。

ロボアドバイザーの投資も大部分はETFやインデックス投資が主流です。

マゼランファンドなどのアクティブ運用が有名で、過去にピーターリンチも在籍していたフィデリティも、最近では、手数料ゼロのインデックス投資を生み出し、インデックス投資の販売に乗り出しています。

インデックス投資の今後の懸念もあるけど「問題ない」

コーポレート・ガバナンスについて懸念があるかもしれませんが、個人投資家にとってのインデックス投資の優位性は変わらないでしょう。

指数に連動しているインデックス投資は、いわば多くの専門家が形成している市場に投資をしているのと同じです。

つまり、経済、政治、投資家心理のすべてを表しているのが、市場なのです。

そのため、個人投資家にとっては、下記のような運用を狙う場合にはインデックス投資一択になります。

  • ローコスト
  • 全市場に分散投資が可能
  • 平均的なリターンを目指す

そのため、インデックス投資の人気がなくなることは考えにくいでしょう。

ブラックロックのCEOは、企業に対して社会的責任を果たすように訴えたりもしていますが、ファンドマネージャーの力が強くなれば、株主総会も形骸化する可能性があるでしょう。

願わくば、多くの機関投資家がインデックス投資を導入し、多くのファンドマネージャーが経営に口出しできるようになれば、コーポレート・ガバナンスも正常に機能するでしょう。

他の企業には、インデックス投資の商品開発を頑張ってもらいたいところですね。

良い商品が開発されれば、その分だけ投資家も潤います

これからのインデックス投資の動向にも目が離せないですね。

以上、インデックス投資の人気が高まると起こりうる懸念を解説しました。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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