【年金のポートフォリオ】GPIF・CalPERS・GPF-Gから個人のポートフォリオを考えよう

【年金のポートフォリオ】GPIF・CalPERS・GPF-Gから個人のポートフォリオを考えよう

「年金のポートフォリオってどう組めばよいのかな?」

「おすすめのポートフォリオって何かないかな?」

私は、長期投資を実践するためには自分の頭で考え抜いたポートフォリオが一番最適であり、思考停止状態で他者のポートフォリオと同じように運用しても意味がないというスタンスです。

しかし、年金の運用のために勉強を始めたばかりの人にとって、どのようなポートフォリオにするべきか悩みがつきませんよね。

そんなときにおすすめなのが、世界各国の年金ファンドがどのように運用しているのかを知ることです。

世界各国には年金を運用しているファンドがあります。

例えば、下記の3社は非常に有名です。

  • GPIF(日本)
  • CalPERS(アメリカ)
  • GPF-G(ノルウェー)

日本でもニュースでGPIFが損失を出したと話題になっていますよね?

今回は、世界的に有名な年金ファンドのポートフォリオから学ぶ、個人の年金のポートフォリオについて解説したいと思います。

この記事で学べることは?

  • GPIFの現状のポートフォリオや運用実績が学べる
  • 世界の年金ファンドのポートフォリオの傾向が学べる
  • 個人が年金ファンドを考える上でのヒントが学べる
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GPIFの現状のポートフォリオと運用実績は?

GPIFの運用実績は?

2018年第3四半期のGPIFの年率は2.73%で、収益額は56.7兆円でした。

後ほど紹介しますが、年率2.73%は他の年金ファンドに比べてもかなり低い数字です。その原因が今回の話の焦点になっているポートフォリオにあります。

GPIFのポートフォリオが年率を低めている?

年率を低めていると言う、GPIFの現状のポートフォリオは下記のとおりなります。

  • 国内債券:35%
  • 国内株式:25%
  • 外国債券:15%
  • 外国株式:25%

国内債券が35%を締めていますが、国内債券の金利は実質約0%になっています。

そのため、国内債券からの利率はほとんど期待できないでしょう。

株式の比率と債権の比率だけで考えれば、50%対50%になっています。

後ほど詳しく説明しますが、この比率になったのも最近のことであり、GPIFは債権重視の運用をずっと行っていたということになるのです。

GPIFの資産規模はダントツの世界1位

ちなみに、GPIFは世界各国の中でもダントツの金融資産を持っています。

GPIFの保有銘柄(2018年の運用報告書より)

GPIFは毎年保有銘柄を公開しています。前年度の運用状況より時価総額順に保有資産を並べ替えてみました。

国内債券TOP10(時価総額順)

国内債券は特殊で、日本国債が国内債券の80%になっています。

金利が約0%の国内債券にこれだけの金額が投資されているというのが、日本的ですよね。

  1. 日本国
  2. 日本高速道路保有・債務返済機構
  3. 地方公共団体金融機構
  4. 住宅金融支援機構
  5. 地方公共団体(共同体)
  6. 東京都
  7. 神奈川県
  8. 愛知県
  9. 大阪府
  10. 東京電力ホールディングス

海外債券TOP10(時価総額順)

外国債券の場合は1位のアメリカが30%で突出していますが、ほかはトントンという感じですね。

  1. UNITED STATES TREASURY
  2. ITALY (REPUBLIC OF)
  3. FRANCE (REPUBLIC OF)
  4. SPAIN (KINGDOM OF)
  5. GERMANY (FEDERAL REPUBLIC OF)
  6. UNITED KINGDOM (GOVERNMENT OF)
  7. MEXICO (UNITED MEXICAN STATES) (GOVERNMENT)
  8. BELGIUM (KINGDOM OF)
  9. AUSTRALIA (COMMONWEALTH OF)
  10. CANADA (GOVERNMENT OF)

国内株TOP10(時価総額順)

国内株は2300社に分散投資していたので、突出した円グラフにはなりませんでした。

下記にTOP10のみ示します。

  1. トヨタ自動車
  2. 三菱UFJフィナンシャル・グループ
  3. 三井住友フィナンシャルグループ
  4. 日本電信電話
  5. 本田技研工業
  6. ソフトバンクグループ
  7. キーエンス
  8. ソニー
  9. みずほフィナンシャルグループ
  10. KDDI

外国株TOP10

外国株は2700社以上に投資をしており、こちらも突出した円グラフにならなりませんでした。

TOP10のみ記載しておきます。

  1. APPLE INC
  2. MICROSOFT CORP
  3. AMAZON.COM INC
  4. FACEBOOK INC-A
  5. JPMORGAN CHASE & CO
  6. JOHNSON & JOHNSON
  7. ALPHABET INC-CL C
  8. BANK OF AMERICA CORP
  9. ALPHABET INC-CL A
  10. TENCENT HOLDINGS LTD

GPIF以外のCalPERS・GPF-Gなどの年金のポートフォリオとは?

これまでGPIFのポートフォリオや保有銘柄を見てきましたが、各国のポートフォリオはどのようになっているのでしょうか。

世界各国の年金ファンドのポートフォリオを見てみよう

大手年金ファンドを比べてみています。上から、アメリカ・カナダ・ノルウェー・日本の順番です。

見ていただければ一目瞭然ですが、GPIFの株式比率は非常に低いことがわかります。

年金運用の損失についてニュースを調べてみましたが、GPIFは損失を出したら大手メディアにこぞって叩かれるます。

一方、CalPERSの場合は、1年間の損失が−3.9%であるのにも関わらず、有名な報道機関では報じられていませんでした。

CalPERS(アメリカ)の運用実績とポートフォリオは?

ちなみに、CalPERSのHPから抜粋してみたところ、30年でのリターンは8.4%です。GPIFの年率が2.7%ですので、3倍くらいの運用成績と言うことができるでしょう。

累積投資額も順調に伸びています。

やはり株式比率の多いファンドは、長期的な投資をすると、着実に積み重なっていくのですね。

GPF-G(ノルウェー)の運用実績とポートフォリオは?

世界第二位の年金ファンドであるノルウェーのGPF-Gの運用は下記の通りに推移しています。

当初は債権比率が多いファンドでしたが、今では債権比率よりも株式比率が大きくなっていることがわかります。

ちなみに、ノルウェーの年金ファンドの年率は6%です。やはりGPIFよりも株式比率が高いので年率リターンも高いのでしょう。

The fund generated an annual return of 6.0 percent between 1 January 1998 and the end of the third quarter of 2018.

GPF-G(ノルウェー)保有銘柄について

株式保有銘柄TOP10は下記のとおりです。さすが欧州の国だけあって、欧州拠点の企業もありますね。

ちなみに、保有株数は9100社以上になります。超分散投資ですね…。

  1. Apple Inc
  2. Nestle SA
  3. Royal Dutch Shell PLC
  4. Alphabet Inc
  5. Microsoft Corp
  6. Novartis AG
  7. Amazon.com Inc
  8. Roche Holding AG
  9. Tencent Holdings Ltd
  10. HSBC Holdings PLC

債権保有額のTOP10は下記のとおりです。意外にもアメリカが一位で驚きました。

  1. Government of United States of America
  2. Government of Japan
  3. Government of Germany
  4. United Kingdom Government
  5. Government of France
  6. Government of Spain
  7. Government of Mexico
  8. Government of Korea
  9. Government of Italy
  10. Government of Australia

債権を円グラフで表すと下記の通りになります。

GPIFのポートフォリオの歴史を見てみよう

他の国の株式比率と比べると、GPIFの株式比率は相当低いのは明らかです。

しかし、GPIFのポートフォリオの歴史を見ると、債権比率がもっと高かった時代があるのもかなり衝撃的でした。

平成17年からの株式と債券比率を見てみると下記の通りになっています。

GPIFの前身の年金福祉事業団の時は、運用額が少ないため、株式比率が高かったのですが、平成17年になると圧倒的に債権の比率が高くなっていました。

GPIFは10年かけて、株式比率を徐々に上げていこうと努力してきたことがわかります。そりゃ、他の国の年金ファンドについて調べれば一目瞭然ですよね。

GPIF・CalPERS・GPF-Gのポートフォリオから個人が取り組む年金対策

私のスタンスは長期的な投資を実行するためにも、理想的なポートフォリオは個人が考えるべきだと考えています。

そのため、理想的なポートフォリオはこれだ!と提示することはしていません。

ただ、GPIF・CalPERS・GPF-Gの年金ファンドのポートフォリオを参考にして、個人が年金対策の資産運用をする場合、どのようなポートフォリオが良いのか考えてみましょう。

長期的な投資をするなら株式は多めのほうが良い

GPIF・CalPERS・GPF-Gに共通して言えることは、思っているよりも株式比率が高めであるということです。債権比率が高かったGPIFですら、現在50%を株式にしています。

CalPERSやGPF-Gなどの年金ファンドは株式比率がさらに高いので、年率の収益率もGPIFに比べれば2倍・3倍になっています。

個人が投資をする際に、長期的な投資を心がけるなら、株式比率は多めに見積もっておいても良いでしょう。

債権比率を高めるのは絶対に損してはいけない場合があるとき

年金ファンドを見てみると意外にも債権比率が低いことがわかります。株式資産が増えていったことと比例位して債権比率が下がったのかもしれませんが、日本の債権比率は明らかに多すぎでしょう。

日本の債権比率が多い原因は色々と言われていますが、国民感情を逆なでしないようにしている点が多いと思われます。

メディアはGPIFが損失を出すとすぐに否定的な感情を出してきます。GPIFの成績が悪いと、国会で与党が叩かれますから、政治的な動きとしてあまり損を出したくないという思惑が強いです。

GPIFを習うべきだと言っても、個人の場合は債権比率をそこまで多くする必要があるのは、セミリタイヤを考えているときくらいです。

労働収入があるうちは株式で損を出しても死ぬことはないため、持ち続けることが可能です。むしろ株式に投資をしなかった場合経済市場の成長とともに得られるメリットが得られないため、逆に損してしまう可能性もあるでしょう。

個人的には、CalPERSやGPF-Gを見習って債権比率はあまり上げすぎない方が良いと思います。

株式投資をする際には徹底的分散する!インデックス投資をしよう

GPIFは合計で約5000社、GPF-Fは合計で約9000社に分散投資をしています。年金ファンドを運用するなら個別株よりも分散投資をしましょう。

分散投資をしなければ、大きく損をしたときに取り返しがつかないことになります。

個人が分散投資をするにはインデックス投資が一番であり、投資信託やETFなどを効果的に使って投資をしていくのがおすすめです。

以上、【年金のポートフォリオ】GPIF・CalPERS・GPF-Gから個人のポートフォリオを解説しました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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