「将来的に儲かる投資って何なんだろうな」
「どうすれば投資で損しないんだろうな」
このように思っている場合、あなたの投資は失敗する可能性が高いでしょう。
なぜなら、マーケットノイズにさらされてしまい、長期的な視点で投資ができず、短期売買を繰り返し、手数料分損することが確定しているからです。
投資は事業と同じで計画がすべて。
投資をしたいと考えている人に最初にアドバイスするのは、まず綿密な計画を立てるべきだということです。
今回は投資計画がないとどのような損失が出るのか、投資計画の重要性について解説します。
目次
資産の運用計画がない投資は損失を出しやすい
投資計画がないまま、なんとなく利益が出そうだからと言って投資をする場合は、損する可能性が高いでしょう。
人気のある「儲かりそうなもの」に投資してしまう
人気のある儲かりそうな投資商品に投資をすると、その後、損する可能性が高いと言われています。
なぜなら、マーケットは平均に回帰するからです。
一般的に市場が成長している場合は、成長を反映して右肩上がりのグラフを形成します。
しかし、市場は投資家の儲かりたいという欲望や、これ以上損したくないという感情も影響し、揺れ動くものです。
感情で上がったグラフは、感情が冷え切ってくれば下がっていきます。これが平均に回帰するということです。
人気の投資信託というのは、得てして市場成長よりも儲かるので、人気が出ることが多いです。
市場成長よりも儲かるということは、投資家の感情で上がったことが予想されます。
人気が出た投資商品は、感情で上がっているだけです。そのため、ちょっとでも損が出たりすると、グラフはすぐに下落するでしょう。
計画がない場合、人気の銘柄を購入しようと考えます。その人気の銘柄はあなたが購入する時点で、下がることが決まっている銘柄なのです。
マーケットノイズに左右される
投資をし始めたあなたは、マーケットノイズに左右されることが多いでしょう。
「あの投資は良くない。」
「最近はこういうのが流行っている。」
「あいつはこれだけ儲かった。」
「もう暴落する。」
投資計画がない場合には、このようなマーケットノイズに左右されてしまいます。
一方で投資計画を綿密に決めている場合は、マーケットノイズがあったとして、自分の計画がブレることが少ないでしょう。(といっても不安になることはありますけどね)
なぜなら、計画を綿密に決めるということは、自分の将来のこと、リスク許容度、守るべきことを決めているからです。
ポートフォリオが崩れ、夜も眠れない日々を過ごす
投資計画を定めていない場合、重要なリスク許容度について考えることなく、投資をはじめてしまうでしょう。
その結果、少しでも損が出たり、儲かりそうな銘柄の話を聞くと、多くの売買を繰り返してしまいます。
その結果、投資のポートフォリオがボロボロに崩れてしまい、あなたのリスク許容度では不安なほどのリスクを背負ってしまうのです。
自分のリスク許容度を超えた投資というのは、夜も寝るのが不安です。
損を見るたびにため息が出てしまい、市場をずっと見ている生活が始まってしまうのです。
嫌ですよね…。
結果として、短期的な売買を繰り返し、コスト分負け続ける
短期的な売買を繰り返して儲かるのは、あなたではなく、金融仲介業者です。
売買のたびにコストや税金を抜かれてしまった場合、あなたの投資元金はどんどん少なくなるでしょう。
本当に賢い個人投資家は、売買をあまり繰り返すことなく持ち続ける投資家のことを言います。なぜなら、手数料や税金分負けることがわかっているからです。
販売手数料が無料のノーロード投資信託や、NISAなどの口座であれば、手数料や税金分負けることが少ないかもしれません。
しかし、長期的に投資しなくて複利効果を得られないことを考えると、買ったら長期的に保有する選択が一番良いです。
資産運用計画を持って投資をはじめるメリットとは?
投資計画を持つ最大のメリットは、積立金額と経費率(ファンド運用コスト)にのみ焦点を当てることができることです。
個人投資家がいくらマーケットを見たところで、売買を繰り返せば繰り返すほど損する可能性が高いのですから、綿密な計画を立てて、「これで問題ない」と考えたら、あとは愚直に投資し続けるだけです。
綿密な計画を立てれば
- 積立金額を増やすにはどうするか
- 経費率を減らすにはどうするか
この2つに焦点を当てることができます。
投資計画を持てば、それだけで、あなたの投資は成功する可能性が格段に増えます。
マーケットなどのコントロール不可能な点に焦点を合わせるのではなく、積立金額やコストを減らすというコントロールできる点に焦点を当てることが重要なのです。
資産運用計画の作り方は?具体的に考えるべきことまとめ
では、実際に投資計画を持つために考えるべきことは何なのでしょうか?
投資計画に必要なのは、
- なんのための投資?いくら欲しいのか?
- 何年投資するのか
- 毎月いくら投資するのか
- 特別なときはいくらまで投資してよいのか
- 株式と債権の比率
- リバランスの頻度
でしょう。
なんのための投資?いくら欲しいのか
ゴールが決まってない投資は、計画として成り立ちません。
投資を行う理由は、お金を増やしたいからだと思います。では、なぜお金を増やしたいのでしょうか?
- 将来の年金のため
- 子供の教育費
- 老後の生活に不安
- お金の生産性を上げたい
ゴールに応じて必要な金額や投資時期なども変わってくるでしょう。
まず、ゴールをはっきりさせなければ、投資計画を作ることができないのです。
何年投資するのか
必要な金額が決まったら、次は、投資期間を決めましょう。
なぜなら、投資期間によって、投資する資産が変わってくるからです。
短期的に必要な金額なのにも関わらず、株に投資をしたら損を出す可能性が高いです。
一方で、長期的に投資をする予定なのに、債権に投資をしたら、インフレリスクで損する可能性が高いでしょう。
資産には特徴があります。その特徴を生かすために必要なのが、投資期間を決めることなのです。
個人的には一生投資するつもりで、期間を設定するのも悪くないでしょう。私は、一生投資するつもりでいます。そのため、私の投資の種類は株式が多いのです。
毎月いくら投資するのか
特別なときはいくらまで投資するかを、あらかじめ決めておきましょう。
最高でいくらまで捻出できるのかを決めておかなければ、マーケットで感情的になった結果、無理して投資をする可能性もあります。
このくらいになったら、この値段投資すると決めておけば、感情に左右されることなく機械的に入金することが可能であり、その方がマーケットで損をする可能性が少なくなるでしょう。
株式と債権の比率
株式と債権の比率により、リスクが変わってきます。
一般的に、
- 株式:短期的な値動きが読めないが、長期的には成長していく
- 債権:短期的に値動きがないが、インフレにより価値が下落する可能性あり
と言われています。
20代・30代前半の人であれば、株式比率を多めにしても良いでしょう。
リバランスの頻度
リバランスの頻度は多すぎてもダメですし、少なすぎてもダメです。最低でも2年に1回はリバランスするようにしましょう。
資産運用計画を持つときの注意点は「市場に勝とう」としないこと?
投資計画を具体的に持つ時に考えるべきことは上記の通りでした。
それでは、投資計画を具体的に持つ際にに注意するべき点とはなんなのでしょうか?
- リスク許容度に応じたプランにする
- 詳細ですぐにでも実現可能なプランをつくる
- 市場に勝とうと思わない
- 希望的観測を持たない
市場に勝とうと思わない・希望的観測を持たないという点は特に重要で、多くの投資家が市場に勝とうとした結果、売買を繰り返してしまい、コストによって損を出すという結果になっています。
販売管理手数料が収益になる金融機関の場合は、どんな状況でも回転売買を勧めてきますからね。
また、市場に勝つことを目的にするアクティブファンドの場合は、売買コストが余計にかかってしまうため、コスト的にも損をしやすい結果になっているのです。
詳しくは、インデックスファンドとアクティブファンドについて解説した下記の記事をどうぞ
資産運用計画を持ちコツコツ積立投資、手数料・税金対策をしよう
綿密な投資計画を決めたら、あとはコツコツと積み立てること、手数料や税金対策をして、なるべく投資元金を減らさないようにすれば、複利効果により、市場平均と同じくらいのリターンが得られる可能性が高まります。
綿密な投資計画がなければ、マーケットノイズにより、売買が増えてしまい、結果的に損を抱えて投資を終わることになるかもしれません。
投資をする上で何よりも大切なのは、計画です。
綿密な計画を立てたら、年に1回のリバランス以外は、コツコツと積み立てることに専念して、投資でコツコツと利益を上げていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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