「アメリカに広く分散投資をしたいな」
「お手軽に最も利益が出やすいアメリカへの投資方法はなんだろう?」
経済の成長を牽引しているのは他ならぬアメリカでしょう。
アメリカを代表する企業は世界各国に拠点があり、グローバルなビジネスを展開しています。
そのため、アメリカに投資をするというのは、世界に投資をするのとほぼ同義だと考えています。
アメリカ全土に投資をするのにおすすめなETFの一つとして、バンガード・トータル・ストック・マーケットETFがあります。
アメリカの投資可能な会社約4000社に投資をしているETFです。
このETF1つに投資をすれば、アメリカ全土への投資が簡単にできてしまうのです。
ETFを組み合わせて投資するスタイルの場合、是非ともポートフォリオの1つに組み込んでもらいたいものですね。
今回は、【VTI】バンガード・トータルストックETFについて解説します
目次
VTIがおすすめな人「アメリカ全土に手軽に分散投資したい人」
VTIがおすすめな人は下記の通りです
- アメリカに広く分散投資したい
- 大型・中型・小型株に幅広く投資したい
- 経費率は圧倒的に下げたい
- 配当収入よりは売買益が欲しい
- 配当も少しばかりほしい
VTIの直近のチャートは?アメリカ経済と同じ右肩上がりのチャート
VTIの直近のチャートは下記の通りです。
引用:Vanguard Total Stock Market ETF (VTI)
このように堅調に右肩上がりで上がってきているのがVTIの特徴と言えるでしょう。
トータルリターンは下記の通りです。
2018年現在の時点で、トータルリターンも設定来平均して7%を維持し続けています。
VTIの配当金は?実際にいくらもらえるの?「配当利回りは2%程度」
2018年12月のVTIの直近配当利回りは2.10%でした。
そのため、1万円を投資すれば年間で210円が稼げる計算になります。
それぞれの投資額で考えると下記の通りです。
- 10万円:2,100円
- 100万円:21,000円
- 1000万円:210,000円
上記の金額から、税金分を引いた金額が実際の収入になります。振り込まれるのです。
ちなみに、毎月10万円(税引き前)の配当金を得ようとすると投資額は5600万円ほど必要になります。
税金のことを考慮すると、およそ7000万円ほど必要になります。
ちなみに、直近利回りはVTIの市場価格によって変動するので注意が必要です。下記を見ていただければわかる通り、分配金の金額が変わっていることがわかります。
VTIの特徴は?「4000社に投資をしつつも、経費率がダントツに安い」
VTIの特徴は、圧倒的に安いコストで幅広く投資をしているETFです。
- 経費率0.03%と業界最安水準
- 投資先は全米上場企業の4000社
- 売買回転数が3%と低位
- 組み入れは業界はテクノロジー・金融業界が多め
経費率は最安水準の0.04%→2019年に0.03%に改定
ファンドを保持するときにかかる年間のコストである経費率。VTIは、ETFの中でも最安水準の0.04%です。
カテゴリーの平均経費率が0.36%ということを考えると、かなり経費率が安いと言えるでしょう。
経費率が安ければ、その分だけコストが元本に食われないということになります。その方が、配当金再投資を行った時の複利効果にもより高い期待が持てるのです。
売買回転率の低さも圧倒的「売買回転率は3%」
コストの面ではあまり考える必要はありませんが、売買回転率が低いのも特徴の一つになるでしょう。
同じカテゴリの平均売買回転率が5%なのに対して、2018現在のVTIの売買回転率は3%程度です。
売買回転率が低いということは、銘柄の入れ替えが少ないということなので、平均回帰性を利用するのに特化しているとも言えるでしょう。
組み入れ銘柄は4000社!米国で投資可能なほぼすべての銘柄に投資
VTIはCRSP US トータルストックという指標を元に作成しています。
アメリカ全土に投資をするならS&P500を指標とするETFで良いのではと思うでしょう。
実は、CRSP US トータルストックの最大の違いは中小型株の多さです。
CRSP USトータルストックのおもしろい点は、アメリカ全土で投資可能な会社ほとんどが含まれているという点です。その数なんと4000社以上。
S&P500とCRSP US トータルストックの違いは下記の通りです
- S&P500:アメリカを代表する500社を厳選、大企業中心の指標。中型・小型株の成長を享受することができない
- CRSP US トータルストック:中型・小型株が豊富に含まれています。そのため、大企業の安定性と同時に、中型・小型株の成長も享受できます。
中小型が入っていると言っても、比率はそこまで高くないおで、VTIの値動きとS&P500指数を比べてみても、そこまで動きに差異はありません。
試しに、Yahoo financeでS&P500を指標とするVOOと、VTIを比較してみました。下記の図を見てもわかる通り、動きに大差ないことがわかります。
組み入れ業界はテクノロジー・金融業界が多め
2018年12月現在の組み入れ比率ですが、テクノロジーと金融系が多めです。
Technology | 19.90% |
Financials | 19.50% |
Health Care | 13.60% |
Consumer Services | 13.40% |
Industrials | 12.90% |
Consumer Goods | 7.90% |
Oil & Gas | 5.50% |
Utilities | 3.00% |
Basic Materials | 2.40% |
Telecommunications | 1.90% |
組み入れ上位銘柄はテクノロジー系の企業が多い
VTIには、今をときめくテクノロジー系の企業も多数入っているのがVTIの特徴です。
GAFA企業やNetflixなど、成長著しい企業も入っているため、値上がり益が期待できるでしょう。
Apple Inc. | 3.40% |
Microsoft Corp. | 3.00% |
Amazon.com Inc. | 2.40% |
Alphabet Inc. | 2.30% |
Berkshire Hathaway Inc. | 1.50% |
Johnson & Johnson | 1.40% |
JPMorgan Chase & Co. | 1.30% |
Facebook Inc. | 1.30% |
Exxon Mobil Corp. | 1.20% |
Bank of America Corp. | 0.90% |
VTIとVYMはどちらを投資するべきなのか?「両方投資で問題なし」
VTIとVYMについて、どちらに投資するべきなのか悩んでいる人も多いでしょう。
個人的には、あなたの投資哲学に論理性を重視するのか、感情を重視するのかによって選択は異なると思います。
もしも、あなたが論理性を重視するのであれば、トータルリターンを重視したVTIがおすすめでしょう。
VTIは堅調に右肩上がりで成長し続けているため、価格の値上がりによる売買益と配当金収益の両方が望めるからです。
一方で、感情を重視する場合ならば、高配当金が望めるVYMがおすすめです。
VYMも右肩が上がりで成長していますが、どちらかといえば配当金を重視した投資対象のため、直近配当利回りを比べてみると1%弱高めに設定されています。
不景気で値下がりした時に、配当金が多く入ると嬉しいものですね。そういう感情的なことに配慮して、配当金をたくさん受け取りたいと考える人はVYMがおすすめです。
ちなみに私は、迷っているなら両方投資すれば良いんじゃないの?っていう考えです。VTIとVYMはそれぞれに素晴らしい特徴があります。
米国株偏重になってしまいますが、アメリカが終わったら世界経済も終わるというのが、現状の私のスタンスなため、VTIとVYM両方に投資しても良いかなと個人的には思っています。
VTIのまとめ「ポートフォリオに加えて置いて損なし」
VTIについてまとめると下記の通りです。
- アメリカ全土の投資可能な4000社に分散投資が可能
- トータルリターンは高配当ETFに比べると高め
- テクノロジーと金融系の企業が多い
- S&P500指数とVTIの値動きもさほどの違いはない
- 中小型株も多く含まれているので成長を享受したい人には良いのでは?
VTIはニューヨーク証券取引所に上場している、海外ETFです。
そのため、購入するには証券会社を介して購入する必要があります。
米国株と同じ扱いですので、購入時には証券会社に手数料を払う必要があります。
しかし、NISAの対象になっているので、手数料がかからずに購入することも可能です。5年間限定ですが、売却益も非課税になります。配当金も株式数比例配分方式にすれば、非課税になります。
ETFを購入する際にはNISAをうまく活用して購入すると良いでしょう。
ただし、ETFであるVTIは2018年12月では、1株あたり約2万円での購入になります。2万円は高いなぁと思われる場合は、楽天全米株式インデックスファンドという投資信託がおすすめです。
楽天全米株式インデックスファンドはVTIに投資する投資信託です。その分手数料は掛かりますが、100円から購入可能で、投資信託の購入はETFに比べて圧倒的に手間が少ないので魅力的ですよね。
以上、【VTI】バンガード・トータル・ストック・マーケットETFについて解説しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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